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少数派の恋愛事情~Minority Love~  作者: take
Prologue.
6/108

6.七夕・イルミネーション

時は進み、卓と遼が喫茶店へと移ります。

6.七夕・イルミネーション

物語は、再び現在に戻る。

「それで、その海斗さんって人が俺に会いたいんだって?」

卓は遼に海斗との出来事を話をした。

「うん。すごい話しやすい人だったよ。すぐ仲良くなれたし、遼も仲良くなれると思うんだよね」

「なんか聞いてると、その海斗さんって距離の詰め方がえげつないな」

遼は、コーヒーを飲みながら卓をみた。

「まぁそれは確かにそうかもしれない」

遼には無理だったかなぁーと卓は一瞬考えたが、

「まぁ考えとくよ」

遼はそう言いながら、コーヒーを飲みつつスマホをいじりはじめた。

こいつの“考えておくよ”は当てになんないんだよなぁ

卓はそう思いながら、コーヒーを飲みつつスマホをいじりはじめた。


「この後、ここ行ってみようよ」

卓は、スマホでみつけたイベントを見せた。

【七夕・イルミネーション~短冊に願いをこめて~】

サイトにはそうかかれており、公園の広場の一部に何本かの笹が飾られており、その笹が赤や青に色鮮やかにライトアップされて光輝くイベントである。短冊には各々願い事を書いて笹の葉に吊るすことが出来るとのことであった。

内心、ちょっとロマンチック過ぎたか・・・どうなんだ?と思いつつ

卓は、ドキドキしながら遼の顔見つめた。

遼は少し考えるような様子を見せていた。

「良いんじゃない?行ってみようか!」

良いんかいっ!やばっ!

心の中で卓はそう叫んだ。

「ここからそんなに遠くないみたいだし」

「電車で30分位かぁ・・・夕方には着くんじゃない?」遼はスマホを見ながら答えた。

「そうだねっ!」

遼が乗り気だ!やったぞこれ!

卓は、遼が乗り気になってくれて嬉しくなり

ついついはしゃいでしまいそうになったが、必死にこらえた。

「じゃあコーヒー飲んだら行こうか!」

卓は、そう言いながら、まだ温かいコーヒーを飲んだ。


2人は、喫茶店を後にして駅の方へと歩き始めた。

「遼は、今恋人とか・・・いるの?」

歩きながら、卓は遼に聞いてみた。

「なんだよ。急にどうした?」

「ん?別に・・・ただ・・・気になって」

卓は、平然を保ちながら遼と話を交わす。

「いないよ。そんな出会いも無いしなぁー」

「そっか!そっか!そうだよなぁー」

卓は、妙なテンションで話し始める。

「そうだよなぁって・・・」

「あっ・・・ごめんごめん。確かに出会いないよなぁって思って」

と卓は、口ではそう言いながら“焦ったー”と内心思っていた。

あれ?なんで俺・・・安心してるんだろ

卓は自分の心に戸惑いながら遼と2人で駅へと歩いていく。

「あぁっ!彼女欲しいなぁー!」

遼は腕を伸ばしながら話をしている。

「そうだねー。俺も出会いとかあればね」

苦笑いをしながら卓は一緒に歩いた。

2人は駅に到着し【七夕・イルミネーション】のイベント会場の最寄りの駅へ向かう電車へ乗り込んだ。

電車の中は、比較的混みあっており空席は無く何人かは立っている状態だった。


しばらくして目の前の席が1つ空くと

「席座る?」

遼は卓に席を譲った。

「ありがとう」

と卓は言いつつ、腰かけた。

遼はこういうところが良いやつなんだよなぁ。

卓は遼に優しくされると昔から心がむずがゆく感じるのだった。

「そういえば、お前は最近出会いとかないのかよ」

遼は、座っている卓にちょっと恥ずかしそうに聞いてきた。

「あるとしたら海斗くらいだけど」

「それは、男だろ!俺が聞いているのは女!」

「・・・ない」

「そっかぁ・・・このまま30歳まで彼女なしかなぁー」

遼はそう言いながら、つり革に両手で持った。

卓は、遼は顔も俺から見たらまぁイケメンだし、性格も良いし、絶対すぐにみつかるはずだけど、昔から奥手なんだよなぁ。と思っていた。

そういえば昔いた高校の彼女も自分から告白することなく、遼のことを一目惚れした女性とやんわりと付き合ってやんわりと別れていたなぁ。

遼が、本気を出せばすぐに彼女の1人や2人出来てもおかしくはないよな。

俺は・・・多分彼女が出来たらこの関係が終わってしまうのではないかと心配なんだと思う。

だから遼の彼女欲しい発言に心がギスギスしてしまうのだ。

卓は、そう言い聞かせながら、電車の中で悶々とした時間を送っていた。

「俺も遼も二人で独り身で暮らすことになるんかなぁ」

「まぁ、このまま行くとそうなるかなぁ・・・そう言えば前に俺、婚活アプリに登録したんだよね」

「へ…へぇそう」

まじか!こいつまじか!

心の中でパニックになる卓。

「まぁ登録しただけで実際は何もしてないんだけど。ほら親もうるさいじゃん!だからとりあえず形だけでもって」

遼の言葉に少し安心したが、結婚する気はあるということで・・・

それを考えたら脳が爆発してしまいそうになり想像をするのをやめた卓。

「あっ!次の駅だぞ!」

遼はスマホを見ながらそう言い、卓も立ち上がった。


電車から降りた二人は【七夕・イルミネーション】の会場へと向かうのであった。


次回、七夕にかける願いとは・・・

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