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少数派の恋愛事情~Minority Love~  作者: take
Chapter of Shared House.
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52.朝食でのひと時

次回予告通りではないのですが、シロブチ犬グリーティング当日の朝のひと時。

52.朝食でのひと時

2月1日 8時30分

卓と海斗は近くのファミレスで朝食を食べていた。

久しぶりにあったのにも関わらず会話が弾む卓と海斗は、正月の時の話で花を咲かせていた。


「それがそのお守りってわけだね」

卓は海斗にお守りを財布から出して見せた。

「そう。これを見ながら毎日、遼と結ばれたいなぁって願掛けしてるんだよね」

と良いながらお守りを大事そうに握ると

「いや中学生の恋する乙女か!恋愛の仕方が中学生なんよ!」

と思わずツッコミを入れた。

「えー。だって遼とお揃いだよ!?このお守りに願掛けしてればきっと・・・」

「いやもうー。本当に…。。。恋の仕方が中学生なんよ。好きな男の子の名前を消しゴムに書いてばれないで願が叶うとかそういう類なの」

「えっ。そうなの?じゃあ消しゴムに飯田遼って書いて使えば…」

「いや、そういうのは中学生までだから。本当にもう卓は…うぶというかなんと言うか…」

と海斗は、飲み物をぐびっと飲みながら言った。

「そもそも、その感じ…諦める気ないよね」

「…なくもなくもないかな」

「いや諦める気ないんかい!やばいなぁ関西弁が抜けなくなってるよ」

と海斗は、自分でツッコミを入れた時に咄嗟とっさにでた関西弁に驚きながら呟いた。

「ってかそもそも諦める必要ないんじゃないの?

2人でクリスマスに遊園地行って、観覧車乗ってハート作って…それもう完璧デートだよ」

「やっぱそう思う?でも遼はきっとノンケだからそういう事もなんとも思わないのかなぁと思って」

「まぁねぇ…こればっかりはなんとも言えないよなぁ。BLは苦手って言ってたんだっけ?」

「そう…だからゲイじゃないのかなぁと」

「ゲイでも、まぁBLに抵抗ある人はいるよ。自分達を娯楽の道具としてみられてると思ってる人もいるし。人によるけど」

「えっ?そうなの?」

「そういう人もいるって話ね。まぁこうだからゲイとかノンケとか一概には言えないんだよ」

「そうかぁ…なるほどねぇ…」

納得したように頷く卓。

「だから、何をもって卓が遼がノンケと判断したのかは分からないけどさ、結果、蓋を開けるまでは誰にもそのことは分からないってこと」

「なるほどねぇ…」

卓は海斗の話を聞いて、今まで悩んでいたことが少し晴れていったような気がした。

海斗は俺より大人で物知りで頼りになる…

本当にいい奴だなぁ、と

卓は海斗を見て考えていた。


「おっと、もう9時だよ。10時から開始だからそろそろ集合場所に行こう!」

「そうだね!分かった!」

卓と海斗はファミレスを後にして、目的地へと向かった。


シロブチ犬カフェは八王子駅から数分歩いた場所にある大型ショッピングモールの中のテナントで行われる。

卓と遼がそのテナントについたのが30分前の9時30分だった。

すでに小さな子供たちや親が待っている。

中には20代位の女性達もいたが、男同士で来ているのは2人以外誰もいないようだった。


「男の人もいるかなと思ったけど、俺らだけっぽいね」

「うん。まぁでもこういうの慣れてるから」

と2人は言いつつ整列した。

海斗は卓の後ろをついていき一緒に並ぶと海斗は卓の顔を見ながら

「卓って意外と男らしいよね」

と言うと、卓は顔はびくっとした顔をした。

「えっ?どういうこと?初めて言われた」

「大阪の通天閣も、まいらぶランドのお化け屋敷の時もそうだったけど引っ張る力があるよね。今回も俺が一歩引いてても臆せず突っ込めるのすごいなぁと思って」


今まで子供っぽいだとか、ガキ扱いされることが多い卓にとって

海斗は卓の芯の部分をちゃんと見たようなその言葉に卓はドキッと胸が高鳴った。


「また、そんなこと…俺子供っぽい所あるし…」

卓は嬉しい反面、海斗のお世辞だなっと疑う部分があった。

「卓は、子供っぽいんじゃなくて純粋なだけだよ。他人のために一生懸命になれるいい奴だ」

海斗の言葉に卓はどこか救われたような気がした。

遼とは違った暖かさに卓の心がぽっと温かくなった。

次回こそシロブチ犬グリーティング!!

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