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少数派の恋愛事情~Minority Love~  作者: take
Chapter of Happy Holidays.
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39.12月のとある喫茶店

今日から新シーズン「クリスマスとお正月編」スタートです!

39.12月のとある喫茶店

卓の誕生日会から2週間が経過した。

徐々に寒さは厳しくなってきた。

それと同時にクリスマスの匂いがあちらこちらに訪れて来ていた。

ここ千葉にある"とある喫茶店"でもクリスマスツリーを飾り、クリスマスムードが漂っていた。


カランコロン


今日もまた卓と遼が入ってくる。


「ふぇー。中あったけー!」

「あぁポカポカだなぁ」

2人はお店に入るとマスターが出迎えてくれた。

「いらっしゃいませ。本日は2名様ですか?」

マスターの言葉に2人は返事をして、いつもの席へと案内された。

「ふぅ…えっと今日はいつものホットで」

「あっ俺も」

2人の答えにマスターは会釈をしてカウンターへと向かった。


「もうそろそろクリスマスだね」

卓は席について早速本題を切り出した。

「そうだなぁ。まぁ俺らのような非リア充には関係のない話だけどなぁ」

「それじゃあ予定は入っていないんだね」

と卓は、遼に確認すると

「ねぇよ。卓はあんのかよ」

と遼は自分が予定がないことを馬鹿にされていたと思ったようで少しムスッとした返事をした。

「いや、俺もないよ。予定」

「俺らは、一人寂しくクリスマス組かぁ」

とため息をつきながら遼は言った。

「あのさぁ…クリスマス一緒に過ごさない?」

卓は恐る恐る言葉にした。

「別に予定ないし良いよ。どこ行く?」


良いんかよ!えっ!?そんな感じ?

卓は嬉しさより驚愕の方が先に立った。

ったくこいつは…俺がこのセリフ言うのどれだけ大変だったと思ってるんだ。

100通り位言葉考えたんだぞこっちは!

結局シンプルなのでいけるんかい!?


「そうだなぁ。この遊園地なんか夜イルミネーションやってるんだけど…どう?」

卓はさも普通の流れの様にスマホの画面を見せながら遼に尋ねた。


さぁどうする?

遊園地だぞ!?

クリスマスの日に遊園地!

これはもう、、デートだろこれ!


「おっ!良いじゃん。俺まいらぶランドの話聞いてからずっと遊園地とか行きたかったんだよね」

「まじでか!?」

「ん?どうしたの卓?」


やべっつい言葉に本音が…

「いや…なんでもない!そしたらクリスマスの日に2人で…」

「おぅ…ってかこれ誘うために連絡してきたの?メールで良くね?」


いや、良くねぇわ!

こんなんメールにしたら、返事を待ってる間の俺の心臓がいつまでも続くわけないだろ!

遼にいま俺の心臓を人質に取られてるの分かってる?


「まぁ、久しぶりに会いたかったし」

と卓はあたり触りのない言葉に返した。



その日の夜、卓は海斗と連絡を取り緊急会議が開かれた。

「海斗!クリスマスは遼と2人で一緒に遊園地行くことになった…」

「まじで!えっ!本当に??うまくいったんだ!」

「そう。意外とあっさりと…デートだと思われてない?」

「分からないけど、クリスマスに2人きりで、しかも遊園地はデートよね」

「どうしよう…もうすでに心臓が…」

「落ち着けって。どうすんの?告白するの?」

「…分からない。でも、いけたら…」

「そうか…とりあえず、頑張れ!」

「う…うん。ねぇ海斗?俺さぁネットで調べたんだよ。同性愛者ゲイ同性愛者じゃない人(ストレート)に告白をするってどうなのかってそしたらさぁ」


卓はネットで調べた色々な経験談の内容をゆっくりと話始めた。


『告白されて正直嫌な気持ちになった。』

『ってか、ノンケ(その気のない人)に告白なんかすんなよ。迷惑考えろ』

『ゲイ同士でイチャイチャしてろよ、こっちに持ち込むな』

『一緒にいるなんて無理だな。友達としてはいられるけど』

『今まで友達だと思っていたのに、裏切られた気分になるな』


ネットに書き込まれた文字たちを読み上げた後、そっとブラウザ画面を閉じた。


「俺らってさぁ、好きな人に好きって言う事すらダメなの?」

卓の震えた声に海斗はしばらく言葉を失った。

「顔も素性も知らない人の話してもしょうがないよ。お前が好きなのは遼だろ?」

海斗は、少し柔らかく返すと卓は、食い気味に言う。

「でも、もし俺が告白して…もし嫌な思いをさせたら?友達としていられないかもしれない。それにあいつの事傷つけるかもしれない」

「じゃあ言わない方が良いって本当に思っているの?何も知らない赤の他人の言葉を鵜呑みにして全部無かったことにするの?」

海斗の強い言葉に卓は頭を抱えながら言う。

「分かんない…分かんないよぉ…」

「卓…その言葉は世間一般の言葉でもなんでもないし遼の言葉でもないんだよ」

「そんなの分かってる…でも、少なからずそう思っているという人がいるってことでしょ!俺は耐えられないよ…」

卓の弱気な心に突き刺さる言葉達。

海斗は、少し言葉を考えてから切り出した。


「そうだよなぁ。分かってても辛いよなぁ。自分の気持ちを否定されてるようなものだから」

「うん」

「俺が断言するよ。遼はそんな奴じゃない…」

「どうしてそんなこと言えるの?分からないじゃ…」

「分かるよ!」

喰い気味に言う海斗。

「だって遼は卓の事をきっと…」

「きっと?きっと何…?」

「…親友だと思っているから。でも言えるタイミングで良いと思う。無理するなよ」

「ありがとう…海斗…ゴメンね、こんな話」

卓は海斗の言葉に少し落ち着いた様子でそう答えた。

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