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少数派の恋愛事情~Minority Love~  作者: take
Chapter of Kaito and Taku's birthday.
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34.スタースペース

まいらぶランドもついに終盤・・・

そして海斗の気持ちに変化が・・・

卓は海斗の気持ちに・・・

34.スタースペース

「ジェットコースターにお化け屋敷かぁ。俺もあんまり得意じゃないなぁ」

とある喫茶店。遼は卓のまいらぶランドの思い出話を聞きながら、ぽろっと口に出した。

「遼もそういうの苦手だもんね」

「あぁ。俺は、アトラクションとかよりはシアター系の方が好きなんだよなぁ」

と遼が言うと卓はわかるわかると頷いた。

「でも、スペースゾーンは凄い面白かったよ。星空の中を浮いてるかのような感覚。これはシアタータイプなんだけどさぁ」

と卓は、その時の思い出を語り始めた。



スペースゾーン

宇宙旅行を楽しめる未来の世界。大人も子供も楽しめるシアタータイプのアトラクションのほか、宇宙船に乗って星の子を探す乗り物型のアトラクションもあった。


「ここなら楽しめそうだなぁ!」

卓はそう良いながら、キョロキョロと周りをみた。

「卓、これなんか楽しめるんじゃない?」

海斗が見ている先には、宇宙遊泳を楽しめる『スタースペース』という乗り物があった。

「おっ!これなら俺も乗れるかも!行ってみよう」

卓と海斗は早速乗ってみることにした。


スタースペースの中に入ると、室内は全体的に薄暗く、野球場のように中央がひらけ、その周りを客席がを囲うようにして上から見下ろすようなった作りになっている。

ひらけている中央部には巨大な黒い球体があり、客席の前から詰めるように2人は座った。


神秘的な映像と共に、球体に星々が現れて、そして部屋全体がプラネタリウムのごとく宇宙と化していく。

球体は様々な惑星へと変化していった。

地球…太陽…月…と刻々と変わっていく惑星と、その輝きに魅せられ、まるで吸い込まれていくかのような感覚だった。


「すげぇ…宇宙に飛び込んだみたいだ…」

海斗は、目を輝かせながら見ている卓の姿を隣で見ていた。


このまま手をつないだら…いやがるのかな…

卓…俺の事どう思っているんだろう

こんなロマンティックな世界に2人でいられるなんて俺は幸せだ…

だけど…やっぱり卓の心には…


海斗はそれ以上のことは考えないようにした。


今を楽しまなくちゃ…

海斗は自分に言い聞かせるようにその場の雰囲気を楽しんだ。


「綺麗だったね!次はあれに乗ろうよ」

卓の楽しそうにはしゃいでいる様子を見て

海斗は、まいらぶに来てよかったと思ったと同時に、素敵な誕生日プレゼントだなぁと感じていた。


2人はスペースゾーンで何個か乗り物を楽しんだ後、次のゾーンへと進んでいった。



アクアゾーン

海をモチーフにしたその場所は、地下に建設されたゾーンである。

まるで海底へと足を踏み入れたかのような世界になっていて、深海の神秘と人魚姫の物語をベースで作られている。


人魚姫の物語をなぞられたアトラクションや海底の神秘を探る冒険型アトラクションを2人は楽しんだ。

最後に乗ったのが貝殻で出来た観覧車だった。


一般的な観覧車とは違い2人用のブランコのような作りで足を飛び出した形で乗る観覧車である。

2人はぴったりとくっついて安全バーをつけ、その観覧車の乗った。


ぐわんと揺れながら上がっていく観覧車に、少しビクっとした海斗を見て、卓はかわいいなっと思いニヤけた。

それに気づいた海斗は、すぐに

「なんだよっ!分かったよ!少し怖かったんだってば!」

と卓にむきになっていったので、卓はくすっと笑って

「いや、かわいいなぁと思って。何?手でも握ってほしいの?」

とからかいながら卓は言った。

握ってほしいです!と思った海斗だが、

「ううん。大丈夫!怖くないもん!」

っと海斗は強がりを見せた。

「ふーん」

と卓は少し意地悪っぽく言って見せた。


観覧車は意外と揺れが激しく、海斗は安全バーにしがみつきながら顔が引きつっていた。

卓はそれをみて海斗の手を握った。

「やっぱり怖いんじゃん。ほら深呼吸…」


あーもう!なんなんだよ…

卓のバカヤロー

これ以上好きにさせてどうするんだよー--!

と心の中で叫び声をあげた。


そして海斗は、ゆっくりと口を開いた。

「俺、卓のこと・・・」

ガタンッ!と揺れた観覧車に態勢を崩した海斗を卓がそっと両手で支えた。

顔がわずか2・3cmのところで2人は目があった。

「大丈夫?」

卓は言うと、海斗はその卓の表情に心を打ちぬかれてすぐに態勢を戻した。


大丈夫じゃねぇよ…

俺、今何を言おうとした!?

決めたじゃないか!応援するって!

海斗は、そう自分に言い聞かせて、何食わぬ顔をして卓を見た。

「今の揺れ、めっちゃびっくりしたね!でも今日は本当に楽しかった。今度は、卓と遼2人っきりで遊園地デートしてみたら?」


2人っきりでデート!遊園地!それはやばいぞ!

卓は、海斗と違い表情に分かりやすく出ていた。


「そそそそそれは…遼が良いって言えば」

かわいいなぁ卓。これが俺に向けられてたらなぁ。

「クリスマスデートとかどうよ?」

「クリスマスデート!?」

卓の顔を見ながら海斗は、

多分妄想してるなぁ卓…

と思いながら見つめていた。

「それは…すごい良い…けどあいつ嫌がらないかなぁ…」

「それは知らないよ~俺は遼じゃないし!でも俺は卓と一緒にクリスマスデート誘われたら嬉しいけどなぁ」

「そうだよなぁ」


そうだよなぁ!?ってどういうこと?まさか俺の気持ちに…

「海斗が嬉しいんだもん。遼も嬉しいよね!きっと!よしっ!誘ってみようかなぁ!」


この鈍感男め!

と海斗は、卓を少しにらんだが卓はそんなこと知る由もなかった。


次回、まいらぶランドも次でラスト!

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