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少数派の恋愛事情~Minority Love~  作者: take
Chapter of Kaito and Taku's birthday.
32/108

30.まいらぶランド

まいらぶランドへと訪れた2人

最初に乗ったアトラクションは・・・

30.まいらぶランド

「ついたよ!まいらぶランド!」

最寄り駅から歩いてすぐに巨大な門が見える。


人々で賑わうなか、男2人、門をくぐる。

「やっぱ、男2人で遊園地って目立つかなぁ」

海斗は、周りを見ながら卓に聞こうとしたが

「うわぁ!すげぇ!みてみて!でけぇー!」

と卓は子どもの様にはしゃぐ姿を見て海斗はくすっと笑った。

なんか卓と一緒にいるとデートというよりも子守りって感じだなぁ

海斗は卓のいつもの様子を見て周りを意識するのが馬鹿らしく感じていた。

チケットを買いエントランスを通ると

洋風な建物が立ち並ぶトレジャータウンが広がっている。

「うわぁーすごい!」

はしゃぎ方がマジ子供…可愛いなぁ卓…


「どこから最初行く?」

海斗は地図を広げて指を指していく。

「えーっ!迷っちゃうなぁ…」

6つのエリアは、円を描くように配置されており

6時の方向をトレジャータウンとすると、

時計周りに、メルヘンゾーン、アドベンチャーゾーン、12時の方向(つまりトレジャータウンの真向かい)はアクティブゾーンと、その隣がスペースゾーン。

3時の方向にはアクアゾーンそして5時の方向にレトロゾーンが配置されている。

すべてのゾーンを結んでいる中央のエリアには花壇が設置され

季節ごとに色鮮やかに花々が咲くようになっているとのこと。


「とりあえず…時計周りに回っていこうか」

と海斗は言うと卓は、それに従った。


メルヘンゾーン


まるでおとぎの世界に迷い込んだかのように童話の世界が表現されていて、女の子や女性をターゲットにした場所のようだった。

白雪姫に出てきそうな井戸やドワーフが住んでいそうな家などが立ち並び、SNSで映えそうな景色が目白押しである。


「すごいなぁ…ほら、あそこのアトラクション!面白そうじゃない?」

海斗は指を向けたのはドワーフの仕事場をトロッコで見学していく『ドワーフワークツアー』というアトラクションである。

「絶叫系…じゃないよね?」

「あぁ大丈夫大丈夫!メルヘンゾーンはそんなんでもないよ」


結局2人は最初にこのアトラクションへ乗ることに決めた。

トロッコは2人乗りで、ガタゴトと揺れながら暗闇の中を入っていく。

「うわぁ前が見えない…暗い…ねぇなんか出てこないよね?」

卓は海斗の袖をしがみついている。

「大丈夫だって…」

と次の瞬間、ゆっくりと下へと下っていく。

「あぁ…なんか落ちてる、、落ちてるんだけど!!!」

やばいめっちゃカワイイ…

と海斗は卓の声だけでドキドキしていた。

「落ち着けって卓。ほら灯りが見えてきたぞ」

下まで降りた先には明りが灯され、ドワーフ達がダイヤモンドやルビーやエメラルドといったキラキラ輝く鉱石を発掘していた。

「うわぁめっちゃきれい…」

採石場でつるはしを使って宝石を採掘しドワーフ達のトロッコには宝石の原石が山積みになっている。

ドワーフ達は楽しそうに歌いながら掘っていたその隣では

設置している灯りが急に点滅し始めゴゴゴゴっと音が響く。


『大変だ!地面が揺れてる!みんな脱出だ!』


ドアーフの一人が叫ぶと灯りが急にグラグラと揺れ、回りの岩も揺れ始める。

それと一緒に乗っているトロッコもガタガタと上下左右に激しく揺れる。


「ああぁ…死ぬ…このままじゃ死ぬ…」

「ぷふっ…落ち着いてアトラクションだから」

必死になっている卓が可笑しくて半笑いの様にいう海斗。

『あっ、あぶなー-い!』

巨大な岩でトロッコの道が塞がれてしまった。

手に持ったランプだけがドワーフを照らしている。

『これで岩を爆発するしかない』

ドワーフが手に持っているのはダイナマイト。

「みんな伏せろー」

ドワーフの声と共に卓は海斗の体に"がしっ"としがみついて下を向いた。


卓、本当に伏せてるカワイイ…


ドカーンという激しい音とともに、ぴかっという光、爆風と共に道が開かれた。

「卓…ほらみてみて」

海斗のその言葉に卓は目を開くと、広がったいたのは森の中で拓けた場所だった。

鳥やリスやクマなど色々な動物達が長閑のどかに歌っていた。


「あぁ怖かった…」

卓は一息つくと次の部屋へとトロッコが移動し、ドワーフ達がたくさんの宝石と共に歌ったり踊ったりしている風景へと移り終了となった。


「なかなかにスリリングだったね」

アトラクションから出てきた卓は、肩に息を切らしながら言った。

これ小学生とかが乗るアトラクションなんだけどなぁ…

これで楽しめるとか、もはや年齢詐欺じゃないか

と海斗は思いながら

「ねぇ怖かったねぇ」

と卓の言葉に賛同した。


「次はあれ行こうよ!」

海斗が指さした先にはメルヘンゾーンのはずれにある、不気味な洋館だった。

「これって…」

「あぁ、お化け屋敷だよ」

「ムリムリムリムリ!ぜー--ったいムリ」

卓は首を全力で横に振った。

「えっ…行こうよ!どうせ子供だましだって…

ほら、あんな小さな女の子だって楽しそうだよ」

洋館の前でぎゃんぎゃん泣いている女の子が母親に抱っこされている。

「いや!どこが!?めっちゃ泣いてるじゃん!オ、オレ泣いたらどうするの?」

「じゃあ俺が抱っこしてあげるよ」

「……ムリムリムリムリ!」

「えっ?抱っこが?入るのが?」

「どっちもだよ!もぅ!」

「ねぇお願いお願い!入ろうよ入ろうよ!」

「んー。…分かったよ。入ろうか…」

卓は折角来たのにもったいないかぁという気持ちにもなり

海斗もノリ気だった為、入ることにした。


次回、恐怖のお化け屋敷

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