14.露天風呂
男と男の裸の付き合い。ちょっとエロありかな?
14.露天風呂
大浴場の脱衣所へと入った3人は、洋服をおのおの脱ぎ始めた。
一番最初に脱ぎ終えたのは卓。早着替えの如くパッパッと脱ぎ、素っ裸になる。
次に脱ぎ終えたのは海斗で最後に遼の順番であった。
脱衣所の扉を開け、洗い場に隣同士で座った3人は、それぞれ体を洗い始めた。
卓は2人の間で体を洗っていたが、遼の方が気になるようでチラチラと見ている。
卓めっちゃ見てるなぁ…よく遼は気づかないよなぁ。鈍感というか。何というか。
と海斗はそう思いながら、海斗もちゃっかり卓の方にさり気なく視線を向けていた。
うわぁ…小さくて細い体だけど結構しっかりした体つきだなぁ。
むちっとした肌もすごいエロいし、腕毛もすね毛も結構生えてて男らしい所もあるんだなぁ・・・。
うわぁ…腋毛もそこそこ生えててエロイ!
可愛いだけじゃなくてエロさもあるなんて…あと意外とあそこが・・・
海斗は頭の中でそんなことを考えながら、卓の方をあまり見ないように目を反らしながらも卓の体をしっかり観察していた。
・・・一方その頃卓ビジョン
遼やっぱ良い体してるなぁ。
卓は遼の体をじっくりとみて味わっていた。
やっぱ遼は足の筋肉がしっかりしてるよなぁ。
高校の時バレーボールやってたからかなぁ。足の筋肉イイ。
下半身は全体的にがっちりしてて良いなぁ。脛毛もボーボー過ぎない適度な量・・・イイ!
そう思いながら、目を上へと向けていく。
全体的にむちっとした上半身にがっちりした肩。
たまらん。腋毛も結構生えてるし、程よく毛深いのたまらん。
卓は遼をマジマジみながら頭を洗い、シャワーを使って泡を流していたのだが…
あれ?なんか全然…シャンプーの泡が落ちない…
流しても流しても、シャンプーが流しきれない。
「どうなってんの?あれ?泡が流しきれないんだけど!」
卓の声にクスクスと隣から笑い声が聞こえてきた。
「海斗何かやってるだろ!」
卓は笑い声から海斗が何かやっているのだろうと思い声を上げた。
「おい!流しながらシャンプーをかけるなっ!」
原因は卓の頭の上からシャンプーがどんどん掛けられていた為、
一向に流せなかったのである。
「わりぃわりぃ!」
海斗は卓に声だけで謝りつつ、
遼はそのやりとりをみながら2人は子どもみたいなだなぁとぼんやりと眺めていた。
海斗のいたずらも終わり、一番初めに内湯に向かったのは卓。
それを見た遼が卓に向かって
「やっぱり小さいと早いねぇ」
と揶揄うと、卓はムスッとした。
「それに比べて海斗はでかいよなぁ」
「えっそれって身長?それとも…」
「どっちも!」
遼の答えにそう来たかと笑みをこぼした海斗。
海斗と遼も体を洗い終えて内湯に向かった。
「あーきもちいい」
と遼は言いながら風呂の中へと入っていく。
「あぁ生き返るぅー!」
海斗も同じように湯船に入っていった。
「海斗って身長大きいし体格良いよなぁ。なんかやってたの?」
裸の付き合いになってからなのか遼は海斗と大分打ち解けたようで聞いてきた。
「俺は陸上だよ。短距離なんだけどさ」
「へぇ!なんかやってそうな体格してるもんなぁ」
遼が言った通り、海斗の肉体は高身長の割に足の筋肉や腕の筋肉がしっかりしていて、胸板もそこそこ厚みがあった。
足の毛は2人に比べると少し薄いが、ふくらはぎの筋肉がよりエロさを際立たしている。
「なんか、海斗モテそうだよなぁ」
と卓は言うと
「まぁ女子にはキャーキャー言われてたかもなぁ」
「えっ?自慢!?」
と遼はからかったように言うと
「でも高校の時は一度しか付き合ったことなくて、それっきりかな…」
「俺と同じだ。俺も一度付き合ったっきりだよ」
と遼は海斗へ親近感が急に増しているのが手に取るように分かる。
そんな2人の姿に、卓は心の中に一気にモヤモヤが増していった。
「そろそろ露天風呂に行こうよ」
卓は2人の会話を遮るように言った。
「そうだな。行こうぜ」
遼は卓の言葉に賛成し露天風呂へ向かった。
3人が外へ出ると既に夜であった為、目の前に海が一望できるはずの風景が真っ暗で何も見えなかった。
「本当はここから綺麗な海が広がって見えるはずなんだけどなぁ。」
と海斗は、外を眺めながら言った。
「また朝に風呂入りに来れば良いじゃん」
卓はそう言いながら、露天風呂に入り足を伸ばした。
海斗は少し肩を落としながら風呂に浸かった。後を追うように遼も入った。
「卓。足疲れてんじゃない?」
海斗は卓の方へ向き、そう言いながら、卓のふくらはぎを徐に掴んでモミ始めた。
「あぁ気持ちいい…今日はサンダルだったから少し疲れたかもな」
「そうみたいだね。ほら、反対の足も」
海斗はそう言いながら、反対の足もモミ始めた。
「あぁきもちいい」
気持ちよさそうな声をあげる卓。
「そんなに気持ちいいのか」
と遼は、卓の気持ちよさそうな声に気になり始め、海斗の前に足を出した。
「俺のもやってよ」
遼の言葉に海斗は少し考え卓の顔をみた。
「・・・ちょっと疲れてきっちゃた。卓代わりにやってあげなよ!」
と海斗は遼の足を卓の前に出した。
遼の足・・・あし!
卓はいきなり目の前に出された足をみて頭が真っ白になる。
「じゃあ頼むよ。卓!」
遼の言葉に卓はおぅと小さな声で返事をして、男らしい足を見つめた。
これを今から揉んでいくのか…
卓は海斗のふくらはぎを下からゆっくりと揉んでいく。
柔らかい筋肉…うわぁぁ…
言葉にならない感情がいっぱいになっていく。
「ご、ごめん。俺うまく揉めないや」
卓は、さっと手を引いた。
「そっかぁ。卓はツボが押せてないんだよなぁ」
遼はそう言うと足をどかした。
胸のドキドキが止まらない…やばい…
「卓、のぼせてきてない?顔真っ赤だよ」
遼は、卓の顔を見ながら言った。
頼む・・・見ないでくれっ。。。
「ちょっとのぼせたみたい。俺先出るわっ」
卓は、2人に背を向け急いで立ち上がり、湯船から出ていった。
「卓が心配だから俺もあがるわぁ」
海斗は、卓の後ろ姿をみながら上がり、遼もしゃあなしと、それに続いてあがった。
卓に続いて2人も脱衣所へ行くと、卓は休憩用の椅子に座って天を仰いでいた。
「大丈夫か?」
遼は、卓に向かって話しかけると
「うん。もう大丈夫・・・落ち着いた」
卓は、そういいながら体を伸ばした。
「もう落ち着いたみたいだね」
と海斗はニヤっと微笑んだ。
次回…夏の海辺と海風の中で
記念すべき15話は出来ればゆっくりとかみしめれるタイミングで…




