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少数派の恋愛事情~Minority Love~  作者: take
Chapter of Kamakura.
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10.江ノ島散策

3人の家族構成が分かります。

10.江ノ島散策

江ノ島にたどり着いた3人は、売店が立ち並ぶ参道へと差し掛かった。

「この先にエスカレーターがあって、それに乗ると早いんだけど、道沿いには神社とかあるから使わずに歩いて行こうか」

遼の言葉に2人は、その案に賛成した。


参道を歩いていくと雑貨屋があり、卓は横目に歩きながら“あっこれ可愛いなぁ”と思いながら通り過ぎていこうとしていた。

「よってく?」

海斗はそれに気づいて卓に聞くと

「あぁ別に寄らなくても大丈夫。それよりおなか減ったから何か食べたいよな」

「そうだな。もう少し歩くと海鮮丼食べれる所あるからそこ行くか」

遼はそう言いながら、3人は先へと進んだ。

階段の登り下りが激しい道を3人は炎天下の中、暑さに負けずに

途中で飲み物を買い休みつつ、参道にあった有名そうな神社も見て回った。


途中、木の隙間から海を一望できる絶景ポイントに心を打たれながら、軽いハイキングのように3人は歩いて行った。

「サンダル失敗だったんじゃない?」

海斗は、卓に話しかけた。

「あぁ、このサンダルさ!クッションが入ってて歩いても疲れないようになってるから大丈夫!」

卓は笑顔で海斗に応えた。

「結構歩くよって言っとけば良かったね。すまぬっ」

遼は、申し訳なさそうに言うので

「良いよっ!全然大丈夫!」

卓は、はりきりながらそう言った。


しばらく進むと、食事が出来そうなお店がちょろちょろと増えてきた。

「あったあった。このお店だ」

3人は、遼に勧められたそのお店で昼食を摂ることにした。

「ふーっ!生き返るなぁー」

店の中は、冷房が効いていてとても快適な室温であり海斗は思わず、言葉に出した。

「生き返るー!久しぶりにこんなに歩いたし、景色も良いし、江ノ島良いわぁー」

卓は、椅子に座ったと同時に体を伸ばしながら言った。

「2人が神社巡りとか嫌がるタイプじゃなくてよかったよ。嫌な人にとっては苦行でしかないからな」

遼は、店員が持ってきた水を飲み干しながら言った。

「全然そんなことないよ!3人で話しながら歩いてると楽しいし!」

海斗は笑顔で答えた。

「海斗と遼も仲良くなってよかったよ!」

卓はほっとしたように答えた。

「まぁ、海斗さんの話は、いろいろ聞いてたからな」

遼の言葉に海斗が喰いついた。

「へぇ。卓が俺の事をねぇ…どんな風に話してたんだろ」

と海斗は卓を見ながら言った。

「えっとぉ……」

と卓は返答に困っていると

「初めて会った気がしないとかなんとか」

遼は、卓をみながらにやついて言った。

「ちょっ…」

「へぇ…卓そんな風に思ってたんだ…」

海斗も卓の方をみてニヤついて言った。

「やめろぉ!2人とも…」

卓は、2人の圧に押されて、恥ずかしそうにしていた。


お食事処で3人は噂の海鮮丼を食べながら、今の仕事の話などをして盛り上がっていた。

「へぇ…海斗さんってシステムエンジニアなんだね」

遼は、感心しているように聞いていた。

「そんな大層なもんじゃないよ。そういう大学に入ってたから、遼君だって工場の管理者でしょ。凄いよなぁ」

「俺も同じようなもんっすよ。機械科の大学入ってたから、就職もめんどくさくなかったし、すぐに受かった会社に入ってずっと続けてるって感じかな」

2人の会話を聞きながら、大分溶け込んでいるのを嬉しく感じる反面、心にどこかギスギスしたものを感じていた卓。

「卓は、事務職だっけ?」

海斗は、卓に聞くと

「うん。まぁ…」

このモヤモヤはきっと2人との社会的な差なんだろうなぁ…でも2人はきっとそんな風には思っていないから。ここで暗い顔は…と卓は顔に出さないようにしていたが、遼はその表情を察知していた。

「卓は、仕事が丁寧で面倒見も良いし、会社で後輩の手本になってるって前に褒められてたもんなっ!やっぱり長男だなぁって思ったよ」

「へぇ卓って長男なんだ!俺末っ子!」

海斗は自分を指さしながら笑って答えた。

「海斗さんは末っ子なのか。俺は長男で弟がいるんだよね」

「遼君は長男なんだぁ。でもなんとなくそんな気がしてたなぁ。卓は何人兄弟なの?」

「俺んとこは3人。妹と弟だよ」

「へぇ!俺んとこは兄が2人だよ!」

3人は家族の話で盛り上がり、お腹も満たされたところでお食事処を後にした。


ワイワイと雑談をしながら進み

しばらくすると道が拓け少し離れたところに、塔のような物が見えてきた。

「なにあれ?」

一番最初に喰いついたのは卓だった。

「あー江ノ島の展望台だねっ」

「えっ!めっちゃいきたい!」

卓は目を輝かせながら言った。

「卓は、高いところ大好きだからなぁ」

「じゃあ行く?」

「行く!絶対行く!」

心が弾んでいるのが体にも伝わってくるのが遼には分かった。

卓は、スタスタと先に行ってしまい、後から2人が続いて歩いていった。

このシーズンで誰かの心が爆発します。

お楽しみに!

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