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日常で世界を変える(喜早編)  作者: mei


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10月19日 練習試合(黄河高校戦)

 昨日の試合。自分の想像以上だった。久しぶりのオフで、俺はしっかり考える必要がある。黄河大学の佐藤の動きは、さすがだった。全国大会にもう一度行くには、アイツらを倒さなければならないのだ。


 ー10月18日ー


 ピッチにたっている感じだとわいつもの自分であることがわかった。前半始まって5分。俺は、大きな声を出しながら、グラウンドをかけめぐっていた。城南大学の選手たちだけでなく、黄河大学の選手も激しく動き回っている。さぁ、どうしかけようかな?ここまで、俺たちは大屋と春翔のシュート2本。春翔は、前半からどんどん攻めていくと言っていた。あとは、黄河大学の佐藤次第かぁ。佐藤は、ここまで一本もシュートを放っていない。おそらく、チャンスを伺っているんだろうな。激しく動き回っている両チームの選手を、冷静に分析しているような仕草だ。

 笛の音が遠くから近づき、緊張が空気をつめつめと凝縮させた。城南大学の坂和のファールのようだった。すると、次の瞬間大きくボールが動き出す。ファールとわかった黄河大学は、まだ城南大学が準備をしていない中、動き始めていたのだった。これは、ヤバい。俺は、急いで走り出す。しかし、案の定、ボールは松本、小林、伊藤とボールが繋がれていく。ヤバい、ここで点を取られたら、再び流れが悪くなる。なんとか防がないと。力の限り走り出すが、ボールは白儚いリズムを刻んで前方へ進んでいく。外山が大きな声を出す。城南大学のディフェンス陣も必死に襲いかかる。それでも、なおパスはつながっていく。シュートの瞬間、俺は目を背けたくなってしまっていた。観客席の歓声とベンチからの大きな声がグラウンド内に大きく響き渡る。

 豪快なシュートではなかったこともあり、ゴールネットは小さく音を立てて揺れ、ボールが吸い込まれるのを見つめるしかなかった。これが現実か?シュートを放った佐藤は当たり前かと言わんばかりの表情。さほど、喜んでいるようにも見えない。ゴールを決めた佐藤は、悠々と自軍の方へと戻る。対する城南大学の選手は、明らかに落ち込んでいる。これは、前回と同じ流れだ。失点をきっかけに流れが変わっていくパターン。なんとか、切り替えないと。監督の指示がピッチの外山に飛んでいく。この流れを変えるには、1点が欲しい。今のままだと、何も変わらないだろう。今こそ、俺のゴールが求められている。俺は、そう感じたのだった。

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