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日常で世界を変える(喜早編)  作者: mei


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10月11日 キーパー

 授業を終えた俺たちは、いつものように練習に取り組んでいた。他の選手たちと比較して遅くグラウンドに着いた俺は、春翔とストレッチに取り組んでいた。


 春翔「10月になってるのに、まだ暑いな」

 俺 「ああ。でも、来週くらいになったら少しずつ涼しくなるみたいだぜ?」


 昨日のスマホで天気予報に書いてあった。


 春翔「昨日は、残念だったな」

 俺 「ホントだよ」


 なんとか昨日のことはなかったことにしたかった。


 春翔「まぁ、仕方ねぇよ」

 俺 「あの感じでサッカーするとは思わねぇからな」

 春翔「そうだよ。気にすることはねぇよ」

 俺 「もっと実力つけねぇと。レギュラーなんてなれないってことはわかったよ」


 今は、何か励ましてほしいという気分ではなかった。


 春翔「次の練習試合では出れるだろ?」

 俺 「出て満足してられるか」

 春翔「凄い強気だな」

 俺 「必ず点を取るよ」


 サッカーをしていたら、どれくらい点を取ることが難しいかが自分たちが一番よく理解していた。


 春翔「次は、銅千大学だぞ?」

 俺 「だからどうしたんだよ。どこが相手でもやるなきゃ終わるだろ」

 春翔「まぁ、そうだな」


 春翔の言っていることも理解できる。銅千大学は、ここ最近全国大会にも出場する強豪校にもなっている。あそこには、大学全日本選抜の萩原もいる。決して、楽に点が取れるチームではない。


 俺 「銅千大学ってさ、萩原がいるチームだろ?」

 春翔「ああ」

 俺 「萩原って何が凄いの?」

 春翔「イメージだと、冷静さと守備範囲だろうな」


 萩原は、名前しか聞いたことがないというのが本名だった。


 俺 「守備範囲そんなに凄いの?」

 春翔「同じ人間なのにこうも違うのかって感じらしいよ」

 俺 「お前一緒にプレーしたことあるの?」

 春翔「高校の時の練習試合でな」


 初耳だ。そういうのは、もっと早く言えよ。


 俺 「そんなに凄いのか?」

 春翔「俺がみたキーパーの中では一番だな」

 俺 「そんなに凄いのか?」


 ゆっくり頷く春翔を見て、どうすればいいか考えた。


 春翔「でも、この前の練習試合よりはチャンスあると思うよ」

 俺 「だったらいいんだけど」


 とにかく、試合に出て結果をだすそれしか俺の進む道はなかった。ストレッチを終えた俺と春翔は、全体練習に参加するため走り始めたのだった。

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