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日常で世界を変える(喜早編)  作者: mei


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10月5日 紅白戦

 紅白戦が始まろうというのに、イマイチ盛り上がっていないような気がした。こんなものなのか?俺の中で怒りが込み上げていた。たしかに大会じゃないし、つまらないのは理解できる。けど、練習からこの熱量だと上手くいかなくて当然だろう。今日は、主力組はベンチスタートということもあり、俺はチャンスが回ってきていた。白組の2列目でのスタメンだ。メンバーを見ても自分がゴールを取れるチャンスはたくさんある。あとは、体力がどれだけもつか。春翔は出ないけど、俺を知っている湊人もいるから、なんとかいいパスを出し合えばと思っていた。おそらく、この紅白戦で結果を出せば、週末の練習試合にも使ってもらえる。 

 ベンチには、外山や春翔たちが堂々と座っている。ムカつくけど、これが俺とアイツらの差だ。仕方ない、けど負けたくない。必ず、アイツらを引き出す。審判の笛ともに、俺は真ん中に動き出した。もう一度あのピッチに立ちたい。あのピッチに立って、今度は優勝旗を手にしたい。そんな想いを抱いてはいけないのだろうか?プロサッカー選手になりたいなんて想いを抱いたことはない。だから、どの道、俺がサッカーをするのは後1年半。それが終われば、俺のサッカー人生は全て終わる。全て終わった時、俺には何が残るのか?一度目の答えは、"後悔"の二文字しかなかった。果たして、二度目は?二度目は何になる?

 答えすら出ないなんてオチにはならないよな。今日は、途中10分間のハーフタイムを挟んで後半に入ることを聞いた。俺は、試合終了のホイッスルが鳴るまでずっとここにいる。そして、この試合でゴールを決めてチームを勝利に導く。それが今できる俺の唯一の答えだ。俺は、2列目にポジションを取り、試合開始のホイッスルを待った。ベンチから遠く離れた俺のところまで朝日奈の大きな声が聞こえてきたのだった。


  【紅組】      【白組】

  河野勇臣  FM 脇新次郎

  和田真木野 FM  中山湊人

  真田幸成  MF  喜早旭

  佐江塔矢  MF 山下飛羽

  山田高大  MF  鹿目光輝

  佐藤大聖  MF 坂和日白

  田上京也  DF 山本上都

  中間快斗  DF 古谷黎人

  中釜慎也  DF 多田埜山

  橋本草子  DF 不和郁 

  金本侑   GW 糸井良大

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