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日常で世界を変える(喜早編)  作者: mei


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9月19日 熱気

 今日のサッカー部も、いつものように熱気をおびながら練習をしていた。練習というのに体を入れながら、削り合いをしている感じが本気だった。1年生、2年生も負けじと3年生に果敢に向かっていく姿は凄かった。やっぱり走るのって重要だよなとこの前の体育で決まった駅伝のことを改めて感じさせられた。

 駅伝をすると決まってから、走ることに意識が向いていた。ただ、走るだけでは他の人に勝てない気がしていた。湊人が言うには、駅伝で走ることには明確な戦略が必要だと。ただ、闇雲に走っても勝つかはわからないというのだ。一般的に言えば、長距離のタイムの速い奴が勝つ。しかし、走り方さえ理解していれば、陸上部じゃない限り、速い奴にも勝てる可能性があると。それを来週見せてやると自信満々に意気込んだいたのだった。たしかに、一回で優勝できたら、余裕だろう。でも、勝てるかどうかは怪しかった。

 長距離が得意な湊人は、まだしも、他の奴らは全く期待できない。俺は、みんなの練習を見ながら思っていた。このサッカー部で長距離が得意なのは、湊人、春翔、外山、久保とかだろう。春翔の動きを見ていると、今日もキレキレだった。ドリブルテクニックは、群を抜いている。春翔のシュートに、キーパーも全く動けていない。そりゃあ、こんな選手がいたら、湊人も困るだろうな。しかし、このサッカー部で最近噂となっているのがフォーメーションの変更だった。春翔の想像通りなのか、たまたまそうなったのかは知らないけど、チームの調子が悪いこともあってか、ベンチメンバーにとってはチャンスが回ってきそうな気配だった。

 12月の本戦の時、3年生は何人の選手がピッチに立っているか見ものだった。おそらく、4年で試合に出るのは、芹沢さんと大屋くらいだろう。あとは、下級生で試合をすることになる。俺たちも、上のステージでサッカーをしないと、おそらく今年が最後になる。湊人は、それをわかっているのだろう。だから、こんなに必死なんだ。湊人とは、ずっと切磋琢磨してきたなかだから、とても信頼していた。サッカーの上手さでは、春翔には到底敵わない。しかし、湊人の想いだけは春翔の考えを凌駕するのだった。俺も負けずに頑張らないとな。さっきより重たいベンチプレスを行った。このままやっても、簡単にレギュラーなんてとれないな。もっともっと必死にやらないと、このまま終わってしまう。自分の中に危機感をもっていた。

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