9月17日 体育Ⅲ
俺 「体育Ⅲとるのか?」
湊人「ああ。旭も?」
俺たちは、部室から出て、次の授業である情報科学の講義室に向かっていた。
俺 「うん。3限目だよな?」
湊人「ああ体育Ⅲって何する?」
昨日、俺は、スマホで何をするか見ていた。
俺 「書いてあったのは、どの競技か15回するみたいだぜ」
いつも思うけど、この15回というのはとても長い。今なら、冬の1月くらいまで行われるのだ。
湊人「どんな競技があるの?」
俺 「ソフト、フットサル、バスケ、バレー、駅伝かな」
大体5競技くらいだった気がする。
湊人「えっ、駅伝面白そう」
俺 「まじ?」
たしかに普段、球技ばかりしかしていないから走るのも悪くないかな。
湊人「おう。どうやって決めるの?」
俺 「抽選じゃない?」
駅伝なんて、人気なさそうだから、通る気もする。
湊人「じゃあ、一緒に駅伝出ようぜ」
俺 「いいよ。どんだけ、走りたいんだよ」
湊人にツッコミを入れた。
湊人「走るだけで、成績上げれたらいいじゃねぇか」
俺 「たしかにな」
湊人は、大学での成績にはこだわっていた。おそらく、サッカー部では一番賢いんじゃないかと思っていた。湊人自身も、大学より先でサッカーをやるつもりはないとすでに言っていた。なので、就活する時に内心はとても大事だろう。湊人の話だと、就職先は、大手メーカーに入りたいと思っているみたいだ。
湊人「でも、お前も成績大事だろ?」
俺 「大事だけど、お前みたいに頑張ってもいい成績とれないからな」
顔色一つ変えず俺の方を見てきた。
湊人「そんな成績俺もないな」
俺 「そんなことないよ。インターンはいくのか?」
大学3年だから、俺たちサッカー部もいく人はいくのだ。けど、俺たちの代は、まだ誰も行ってない。
湊人「行かないかな」
俺 「なんで?」
真顔で返答した。
湊人「サッカー頑張りたいからな」
俺 「ああ、そういうことか。そんなに頑張るなよ」
湊人は、いつも頑張り過ぎなんだ。
湊人「そういうことじゃねぇよ。大事なんだよ、サッカーは」
俺 「お前は凄いな」
真剣にこういうことを言うんだよな、コイツは。
湊人「なんでだよ、レギュラーのお前の方が凄いだろ」
俺 「そんなことねぇよ」
俺たちは、授業が行われる講義室に着いた。




