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日常で世界を変える(喜早編)  作者: mei


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9月11日 怪我

 今日も別メニューで調整をしていた。別メニュー調整が続くとどうしても思う。あの日のことを。俺が怪我をしたのは、ちょうど練習試合で相手の選手とぶつかった時だった。3月くらいだろうか。ぶつかってかけた瞬間、重傷であることがなんとなくわかった。やっぱり、サッカーは接触頻度が多いから、すぐに怪我につながってしまう。それが、サッカーの唯一というくらい嫌なところだった。

 たしか、あの日の練習試合は、工務国際大学というところ。試合は、春翔の先制ゴールで1点をとったが、後半10分に南山という選手にゴールを入れられ、同点に。しかし、その南山と俺は、マークをつくようなかたちでずっといるのだった。怪我をする前、俺のユニフォームがひっぱられ、腹をたててしまったのが問題だった。それから、ずっと南山と1対1の攻防が続く。迎えた後半25分。

 俺がドリブルをしていた俺のところへやってきた南山がスライディングで俺のを足を削ってしまうかたちとなった。スパイクで足をえぐられるような感じだ。まるで、スローモーションのように、飛び跳ねながらこけてしまったのだ。まるで、白色の世界が一気に黒色の世界に変わってしまうよなものだった。一気に絶望の淵へと落とされる。

 倒れた瞬間、審判の笛とベンチから監督と選手たちが一気にやってくる。俺は、まったく脚が動かないと選手に伝えた。さらに、監督は救急車を呼ぶ。試合出場は不可能となり、俺はたんかで運ばれていく。そして、グラウンド近くまで救急車がきて、のることになってしまったのだ。その後、病院に到着し、急いで足のレントゲンをとるかたちになってしまった。

 当然、医者はいい顔をひとつしなかった。俺に伝えたくないような表情をされる。そして、他のところの観察もするため、この日は緊急入院というかたちになったのだった。あの日は、人生で一番寝れなかった日かもしれない。日が明け、朝の10時から怪我の説明が始まった。俺がしたのは怪我ではなく、大怪我という部類みたいだった。全治6ヶ月と言われた瞬間、崖に立たされた気持ちのようだった。

 俺は、夢か現実かの区別すらわからないでいた。みんながお見舞いにかけつけてくれたことで、今が現実であること、受け入れたくない現状を突きつけられているような気がしてならなかったのだ。あれから、半年が過ぎた。予想以上に、完全復活までの道のりは遠い。まだ、完全回復までには多くの時間を要することがわかっていた。

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