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日常で世界を変える(喜早編)  作者: mei


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9月9日 3年生

 今日は、4年生以外での初めての試合となった。久しぶりに芹澤さんや大屋さんは、遠くから俺たちの様子を見つめていた。灼熱の太陽の下、ピッチには両チームが集結していた。俺は、4年生とは、さらに離れたところから、選手たちを見つめた。

 キャプテンマークをつけた外山や春翔は指示を出しながらグラウンドを駆け巡っていた。ベンチからは、湊人や斉藤たちも大きな声を出しており、俺のところまで聞こえるくらい熱心だった。ボールを持った山下は、熱気に圧倒されながらも前へと進んでいく。パスを繋ぎながら攻め込んでいくが、向こうのチームの守備陣はひたすら押し込まれないように粘り強く対応してくる。ボールを持った外山は、なかなか前に進めない。

 すると、外山のパスをカットし、向こうのキャプテンマークをつけた選手へとボールが渡る。どうやら、彼は、エースストライカーのようだ。得意のドリブルで畑川や古谷たちの守備陣をかいくぐっていく。なんとか、止めようと体を張るがなかなかボールを奪えない。パスをつなぎ、俺たちのチームはピンチを迎えた。ゴールを狙って突き進む姿勢は、今の俺たちに足りない姿勢なのかもなと勝手に思ってしまう。

 ヤバい、、、、、。左サイドに空いてることがわかった。ベンチから指示が出た頃には、すでに遅かった。見逃すことはなく、左サイドにボールを出し、そこから得点へと繋がってしまったのだ。守備陣も必死に身体を張ってシュートを防いだけど、もう少しだった。点を取られたこともあってか、さっきまでの盛り上がりはなくなってしまっているように感じていた。

 しかし、今の城南大学には、ここから、流れを変えるような選手がいなかった。俺は、怪我をしてから、このチームをずっと見ていた。前の4年生が抜けてから、どうも流れを向こうに渡すと戻ってこない傾向にあると。仕方がないことだとは思うけど、試合は流れが大事だ。一度引き離された流れをもう一度戻すための手立てをうつ必要があった。

 それが、選手なのか戦術なのかはわからない。それが、なかなか勝てない理由の一つじゃないかと勝手に思っていた。このまま行けば、昨年の全国大会出場どころか予選敗退で終わってしまうんじゃないかとすら思ってしまうできだった。当然、今は4年生が実習等で練習に来ていないことも多いというのはある。それにしてもというできだ。まずは、自分の体力をつけることが先決だろう。

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