8月29日 フォーメーション
今日も全体練習を見ながら、個別メニューをこなしていた。この前、春翔に言われたポジションのことは、どのくらい実現が可能なのだろうか？みんなの練習を見ながら考えていた。もし、俺が外山のポジションに入るのであれば、外山よりいい成績を残す必要があった。
しかし、今の外山より秀でたスキルなんて俺は、全くなかった。外山は、豊富な運動量に加えて正確なパスを出すことができていた。一方、俺の武器という武器が見つからない。運動量も登山に比べると少ないしスタミナもない。正確なパスなんて出せない。唯一あるとしたら、、、、、。俺は、ボールをセットしながら考えていた。
今の城南大学は、ワントップの大屋江を中心にチーム構成がされていた。大屋は、ドリブルで動き回るから、サイドに
流れてプレーすることをしている。そのため、いわゆる2列目のMFの選手が重要だった。
2列目には、久保英人、柴山春翔、外山広野の3人。その中でも、久保と外山の運動量が凄かった。ポジショニングや、サイドバックの背後を狙う動きを匂わせながら、相手DFラインを固定する状況を作り出した。その二人は、大屋の動き方に変わるから、柔軟性が求められてしまう。しかし、大屋がワントップじゃなければ、久保や外山がこうした動きをしなくてもすむというメリットもあった。
早崎充希、坂和日白の二人が中盤にいた。彼らは、ビルドアップ時、DFラインに対して多くのパスコースを作り出しながら、守備陣を助ける動きもしていた。しかし、ワントップの大屋の動きによって、全体的に前にポジションをとることが多くなるので、早崎と坂和はパスミスが増えてしまう。試合に出たい二人にとっては、あまりいいフォーメーションではなかった。
田上京也、畑川尚弥、中釜慎也、橋本草子のDF陣。彼らは、今のフォーメーションがいいんじゃないかと思っていた。というのもこの4人の中から、攻撃参加する人がいないからだ。攻撃から、守備の切り替えの際にウイングバックの背後を狙われて負けてしまうことが多かった。
特に、前線からのプレスが上手くいかないことは、1試合に1回はあるし、サイドから押し込まれてしまう。そうなってくると、今のDF陣は大変だ。特に、サイドチェンジを許してしまった場合、大きく揺さぶられ運動量が必要となり、
ゴールキーパーの金子侑に影響が出てしまうのだ。俺は、ミニゴールにボールを放ち走り出した。
