表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/75

8月21日 気まずい

 緊張と不安の中、グランド近くの部屋のドアノブにでをかけた。何言われるんだろう?考えると回すことができなかった。それでも、、、。俺は、思い切って、部屋に入った。すると、既に15ほど入っていた。頼みの春翔は、まだいない様だった。ドア付近には、副キャプテンの大屋がいた。たまたま大屋も俺の方を見て、目があった。


 俺 「おお、久しぶり」

 大屋「何してるの?最近?」

 俺 「うん、、ダラダラしてるよ」


 歯切れが悪かった。


 大屋「ふーん」


 どこか不満な大屋だった。居場所がなくしていた俺は、中央に座らず端っこの方に座ることにした。

 

 外山「おつかれー」


 半袖短パン姿でやってきた。他のやつらにも挨拶をしていた。三年生キャプテンは、この外山広野だった。


 外山「久しぶりだな」

 俺 「久しぶり」


 外山は、カバンをおいて全員揃っているか確認し始めた。


 外山「もう、足は治ったのか?」

 俺 「練習するくらいはいけるかな」

 外山「そっかぁ。じゃあ、できるな」

 俺 「えっ?」

 外山「ハハハ」


 外山が笑っていると、春翔と湊人がやってきた。部屋の中が挨拶でいっぱいになった。


 外山「じゃあ、外行くぞ」

 大屋「おけぃ」

 久保「よっしゃ」


 そして、みんなは部屋から出て行く。気がつくと、部屋の中を見渡すと23個のカバンでいっぱいになっていた。


 春翔「おはよ」

 俺 「おはよう」

 春翔「ちゃんときたんだな」

 俺 「まぁ、一応な」


 俺は、部屋から出て行く外山や田中の姿を見ていた。


 湊人「おいっす」

 俺 「おう」

 湊人「楽しみにしてるぞ」


 そう言って、湊人は、スパイクをもって部屋の外へ出ていこうとした。なんだろう?みんな知らないのか?俺は、他のやつの視線が冷たくないことに気がついた。俺なんて、、、。


 俺 「今から、何があんの?」

 春翔「試合だよ」

 俺 「えっ?」


 まったく想定していたことと違うことが行われようとしていた。


 春翔「紅白戦」

 俺 「そんなの聞いてねぇよ」

 春翔「うん、だって言ってねぇからな」

 俺 「おい」


 相変わらず、春翔は、俺の性格を理解していた。今も、こいつに操作されている気がした。


 春翔「だって、言ったらこねぇだろ?」

 俺 「まぁ、たしかに」


 春翔は、笑顔で俺の方を見てきた。そして、グランドへ出て行く様に合図した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ