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8月20日 テレビ

 昨日、春翔と話をしてから、自分の心が揺れてきているのが自分でもわかった。外に出ると、とても暑くて、15分がいるのがやっとだということを思っていたので、ベットでテレビを見ていた。テレビからは、夏の甲子園の準決勝がやっていた。今日は、長野代表の道和高校と東京代表の弥生学園高校との一戦だった。

 今は、6回を終了して1対5で弥生学園高校がリードしていた。道和高校の選手は、負けているにもかかわらず、全力疾走を貫いていた。俺も、あの選手みたいなと気があったんだと思うとどこか不思議な気持ちになっていた。

 今日一日、家にいても、明日の答えが出ない気がしていた。たしかに、サッカーをやめても、気持ちがきれたわけではない。高校からずっと、四六時中サッカーのことを考えてたし、今でも春翔たちのことは気になる。それでも、どこかのタイミングで諦めないといけないと思う。それなのに、、、。余計、気持ちが切り替えれなくなっている。

 そんなことを考えていると、道和高校の2番の八谷がタイムリーヒットを放ち反撃を開始した。上手く言えないけど、こんな俺の気持ちがわかる人がいるのだろうか?口だと理想論でも正論でもなんとても言える。でも、言ったことをどれだけの人が実行できるだろうか?さらに、弥生学園のショートの丸山のエラーで3点目が入った。甲子園の一塁側は、さらに盛り上がった。

 明日は、3年が集まるっていうことは、春翔の他に、大屋、中田、菅野、山坂たちはきっといるだろう。今さら、アイツらの中に入るのは気が引けた。春翔に言われたことだしな。行かないという選択肢もあるけど、これからも引きずりたくない。きっちり別れを告げてやめたい気もする。でも話したくない。ずっと頭の中で、行く行かないの両方が頭の中をかけめぐり自分で決めることができなくなっていた。

 今度は、5番坂口もレフト前ヒットとなり、チャンスを広げた。そんなことをしていると、もう1時間が経った。ずっとベットの中にいるのもよくない。甲子園球児が大粒の汗をかくほどだったが、俺は、気分転換のために外に出ようと思った。

 俺は、スマホを見ながら午後の気温を確認した。しかし、気温が下がることはなく、16時ぐらまで現在の気温が続くことがわかった。暑かったが半袖だと、クーラーが効く部屋に入れないと思いリュックの中にカーディガンを忍ばせた。すると、道和高校の猛攻も終わりを迎えて、チェンジとなってしまった。

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