宇宙装甲戦艦ハンニバル【外伝】 ――クマ整備長――
画像は3枚とも遥彼方様の物です。
熊三郎は宇宙船整備士の道を志し、整備の鬼ことウサ平に弟子入りしておりました。
「お茶の温度は60度だって言ったウサ!」
「……ち、ちゃんと60度で入れたクマ」
……新入りは6か月間、お茶くみのようでした。
「急須の中で丁度60度にするウサよ!」
「……す、すいませんクマ」
「まったく使えない奴ウサね!」
クマ三郎は今日もウサギの親方に怒られます。
だけど、怒られるばかりで、全然整備は教えてもらえませんでした。
……(´・ω・`) 辛いクマ~。
帰り道の電柱が涙で歪みます。
クマ三郎はすぐにウサ平の所を辞めてしまいました。
親にも『根性のない子』と怒られてしまいます。
「宇宙船の整備が習いたいの? 私が教えてあげるよ!」
……どこからか声がします。
何と頭上でした。
「魔法で魔法で機械がなおりゅうぅぅぅ~♪」
「機械がなおりゅぅぅぅ~♪」
「もっと大きい声で♪」
「はいクマ!」
「機械がなおりゅぅぅぅ♪」
……なんだか怪しい整備方法でしたが、クマ三郎は僅か3か月で、宇宙船整備の技術を全てマスターしてしまいました。
(めでたし、めでたし)
寿司職人の世界も一人前になるのに10年かかると言われていましたが、僅か6か月でミシュランに載るほどの腕になる人も出てきた現代です。
きっとこれからは、もっと技術習得は早くなるのでしょうね (*´▽`*)
……厳しい修業は、ただ単に多すぎる弟子を減らす為だったのではないかともいわれています。