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一部の異世界ファンタジー作家に物モース!(大森貝塚)

作者: ボラ塚鬼丸

 毎度どうも。オッサンになってから

『みそギ!~三十路で始めるギター教室~』

という作品の執筆を始めたボラ塚鬼丸と申します。


 先日、活動報告でも書いたんですが、どうにも納得いかないので、エッセイとしてアップしておこうかと思い、筆を執った次第でございます。


 『なろう』に作品を載せるようになって、約1年半程が経過したわけですが、どうにも異世界転生モノばかりが目立っていて、それ以外のジャンルが盛り上がっていない……


と、言うより、


 どのジャンルを開いても異世界転生モノしか無くねぇ?っていう。


 まぁ、現在の流行がそうであるのは致し方ないのですが、あまりにも『ソレ』しか存在しないってのも、なかなか面白みに欠けると思っております。


 週刊漫画を開いて、異世界転生モノしか連載無くても購読し続けます?飽きませんか?


 とはいえ、将来的に先の見えない社会情勢を加味するならば、フィクションの世界ぐらいは、チート満載でご都合主義の話に現実逃避したくなる人が多いのも、理解は出来る。


 世の中が不安定だからこそ、言いたいコトぐらいは言わせてあげないと気の毒ですものね、と、かつて反町隆史も歌っておりましたし。(諸説あります)


 風潮的には一理ある……


 いや、それにしても明らかにファンタジー作品なのに、純文学とかヒューマンドラマのフィールド荒らされてもねぇ?


「芥川龍之介の『蜘蛛の糸』だって広義ではファンタジーだろうが!」


 って作者さんもいらっしゃると思いますし、なろう掲載の40万作品のウチ、39万作品ぐらいはファンタジーだろうから、埋没するぐらいなら他ジャンルに載せたほうがマシ、というお気持ちもよく解ります。


 そりゃ進学校で底辺の成績でいるよりは、偏差値落として上位にいた方が気楽ですものねぇ?


 そもそも、ジャンル分けやらR15やらの線引きは、作者に委ねられているんだから、書き手が純文学だと言えば純文学なのでしょうし……


 『死んだら異世界に転生する』って設定だけで、内容は全く異なる面白い作品もあると思いますが、不勉強で申し訳ござんせん。ほぼ読んでないんすよ。


「リゼロも転スラも知らないけど、なろうで異世界転生モノ書いてます」


 という、

他店のラーメンを一切食べず、自分の味を追求しているストイックなラーメン店店主

みたいな作者さんも、もしかしたら存在するかもしれません。


 いや、単純にソイツが不勉強なだけなんすけど。


 しかしながら……えーと、根っこがバンドマンなので、音楽に例えて申し上げると、ハイハットとスネアとバスドラで、ドラマーがセオリー通りの8ビートでリズムを叩いたのを聴いて、

「他の作品のパクりじゃねぇか!!」

って言われたら困りますよね?


 お解りいただけない方もいらっしゃるかと思いますので、

『ドッタンドドタンッ』

みたいなドラムあるじゃないですか?


 アレ、楽曲で使えなくなったら、もう8ビートの曲って簡単に作れないんすよ。


 でも、現状の異世界転生ファンタジー作品を音楽に例えると、

全部イントロが

布袋寅泰の『スリル』(江頭2:50が出てくるヤツ)

で、リズム同じだけど途中からメロディが違う

みたいなモノだと思うんすよね?


 これが、ロックって括りでCD屋とかサブスクの音楽配信サイトに羅列されてたらどう思います?


「いやソレ、ロックじゃなくて布袋だから!ジャンル分け『布袋』だから!!」


 って思いません?


 もちろん、それはそれ『布袋モノ』として、好きな方は聴き倒せばイイと思いますけどね?


 要するに、ファンタジーはファンタジーで、キッチリ住み分けして欲しいモノだな、と思っておるワケですよ。


 っつって、そんな偉そうなコト言っといて、アタシの作品だって、

『人の結婚パーティーでゲボ吐く無趣味で生きてきた非モテの三十路男』

を書いておるワケですから、捉えようによっちゃ『残酷な描写』に該当するのかもしれませんので、しっかり設定しろよと仰る方もいるでしょう。



 まぁ散々っぱら好き勝手に申し上げましたが、最後に、

風呂敷広げるだけ広げて、収拾つかなくなったから執筆やめる作家さん!


 ペット飼ったけど、育てられなくなったからって、捨てるような活動しないでよ!!


 勝手にコメント欄で続き書いちゃうぞ!


 乱文乱筆にて失礼致します。





 と、エンター押して……書き込み!!


 あぁ、スッキリ。深いため息とともに天を仰ぎ、ギュッと目を閉じる。


 室内であるのにも関わらず、草原のような心地良い風が頬を撫でる。


「風……生まれて初めて頬に風が当たっちょる」


 鉄仮面が外れた南野陽子に思いを馳せつつ、まるで今の自分の心象風景を表しているようだなと、再び目を開くと、自室の天井ではなく青空が広がっている。


 疲れからくる錯覚だろうと、何度かまばたきを繰り返すが、抜けるような青空が見えるばかりである。


「どこ?」


 空を見上げ続けていると、鳩ともカラスとも呼べないような、大型の飛行生物が飛び交っている。


「異世界モノに物申したら、異世界に飛ばされるシステムなの?」


 自分の身体を見回すが、もちろん初期装備は無く、Tシャツにボクサーブリーフの中年太りをした男が、草原の上に居るだけである。


 ひとつ違ったコトと言えば、右手首に

『161pt』

という表示が出ているだけだ。


 見覚えのある数字だなと思い、混乱した頭で記憶を辿ると、最後に見た、なろうの小説情報の総合評価だったコトを思い出した。



 なろう作家諸君。運営にはそういう能力があるようなので、文句はチラシの裏だけにしておいた方が賢明だろう。





END

この物語はフィクションです。

実在の人物・団体・サイト名は架空のモノではございませんので、お叱りはお受け致します。

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― 新着の感想 ―
[良い点]  このエッセイに書かれていることが「わかるわかる」すぎて、読みながら笑っていました。  かつて自分も同じことを思い、「そのジャンルが興味ない層にとってはランキングが参考にならない」と、思っ…
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