もっさんのファンタジー世界論において『瞳』とは特に重要なファクターである。
皆さんは創作世界の中で生きる人々を見ていて、『瞳』について考えたことはありますか?
『ヤンデレ系ヒロインがヤン化した時は瞳のハイライトが消える』ぐらいの認識はあると思います。アナタヲコロシテワタシモシヌー。
眦の鋭さや緩さで、気の強さや弱さを表現することは多いと思います。タレ目でツンツンなキャラってそんなにいないのでは。
もっさんがハイローを問わずファンタジーモノを読む時・観る時・作る時は、キャラクターの『瞳』を特に注視しています。
キャラクターの瞳について問う作品って、実は思いの外少ないのです。
瞳の色は、そのキャラクターの人柄や性格などを抽象的かつ端的に表現出来るのだと、もっさんは捉えています。
蒼や碧は意志の強さ、紅は不吉さや狂気、紫は神秘性……と言った、ある種のパワーストーンのようなものであると同時に、
瞳の色(あるいは髪の色)と言うのは『血族関係』を表す証明でもあるのです。
普通の兄妹・兄弟・姉弟・姉妹と言ったキャラクターは、同じ色の髪や瞳を持つことが多く、そう言った色の情報から血族を判別すること出来るわけです。
稀に、『一卵性双生児であるにも関わらず髪の色も瞳の色も異なる双子』もいますが、それは『双子なのに(性格が)全く似てない』ことを表現するための手段であると思われます。
ですが逆に『生まれも育ちも全く異なり、遠縁でもない環境なのに瞳の色が同じ』と言うケースを聞いたことはありませんか?
全くの偶然であると言うケースもありますが、そう言った描写を目にした時、『遺伝子構造が極めて近い、あるいは全く同じ』と言うことが当てはまる可能性があります。
クローニング。
SFモノでそう言った単語を見聞きした方は多いでしょう。
塩基配列を複製して人工的に同じ人間を生み出すが、様々なデメリットが解決できていない不完全な技術……と言うのがよく見られる設定です。
もっさんがファンタジーモノを読む際、そう言った可能性も常に想像しながら読んでいるのです。
故に、複数のオリキャラがイラストとして登場する場合、『必ず瞳の色を差別化している』のです。
もっさんの作品『冒険者組合の下請け人見習い』を引き合いに出すと、挿絵もよく見ている方なら分かる通り、登場キャラの瞳の色は(類似色を除けば)基本的に全て異なります。
オリキャラを設定構築する際には、髪や瞳の色までもキッチリ決めていくのがもっさんスタイルです。
○年前に出逢ったヒロインが実はクローンで、今自分の目の前にいるのは一体誰? と言う展開に薄ら寒さを覚えるのはもっさんだけでしょうか。