9話 王女は、クラスメート?!
一番奥にあった檻に来ると何処かで見た顔の少女が居た。
「神影君?」
俺を生前の名前で檻の中から呼んだのは、髪色は、変わっていたがクラスメートの坂口さんだった。
坂口さんこと坂口 秋は、陰キャの俺とは、正反対でクラス・・・いや学校中で大人気の上に美女でファンが沢山いるとのこと、まぁ俺は、別に興味は、無かったけどね。
しかし坂口さんが今、着ている高そうな寝間着・・・まさか、王女かな?・・・よし、解析使おう!
【レルナ・レア・ラナーベルン】
{ 種族 人族 スキル なし }
うん、誘拐された王女と同じ名前だね坂口さんが王女で間違えないね。
でもまさか、クラスメートが、王女だったとは・・・他の皆は、何になったんだろう?まぁそれは、後回しにして今は、助けよう!
「坂口さん、少し下がってて」
「う、うん。でもこの檻、特殊な鉱物でできてて魔法は、効かないよ」
「大丈夫、行ける」
俺は、大鎌を構える。
魔法が効かないのなら・・・物理攻撃で壊すまで!!
ズバッ
俺が檻の柵を切り落とすのを見て坂口さんは、目を丸くして驚いていた。
「さ、早く帰りましょう、王女様!」
俺が坂口さんに向け手を出すと何故か顔を赤くして坂口さんは、俺の手を取る。
俺と手を繋ぐのが恥ずかしいのかな?
そんなことを思っていたら
「ハァハァハァ・・・大人しく檻に行け!ガキども・・・!」
息を切らしてあの大柄の男が来た。
見た感じギリギリで付いて来ていた他の2人は、居ないみたい。
「聞こえなかったのか?さっさと檻に入れって言うってるんだよガキ共!!!!」
男の叫びで坂口さんの手が震えるのが分かる。それだけじゃない、他に捕まっている子らの泣き声が聞こえ始めた。
どんだけ子供らに恐怖を与えてるんだよ・・・このクズ・・・!。
また怒りがこみ上げてきたがじいちゃんの言葉を思い出し落ち着かせる。
これは、しばき確定だな。
「坂口さん、少し下がって・・・」
男に聞こえないよう小声で坂口さんそう言うも坂口さんは、震えながら俺の手を握ったまま
「だ、ダメだよ・・・逃げなきゃ・・・」
今にも泣きそうな顔をしている坂口さんに対して俺は、優しく
「大丈夫、油断は、絶対しないから・・・危ないから下がっといて」
そして坂口さんは、渋々後ろの方に下がっていきそれを確認した俺は、大柄な男に対し質問をした。
「・・・何故、こんなにも大勢の子供達を誘拐するんだ?」
俺の質問に対して男は、
「金だよ!愚かな親たちは、子供を助けるために大金を必ず払ってくる!まぁ子供は、そのまま売り飛ばすがな!ガハハハ!!特に、お前のような魔法が得意の上に魔力量が多いガキは、高値で売れる!」
その答えを聞いて俺は、このクズには、情けは、不要だと確信した。
書き忘れていましたが転生者の顔立ちは、生前のままです。