その3 第一回モテる男決定戦①~進藤真の女嫌い克服作戦~
初日からやらかした始業式。
次の日、クラス内ではその話で賑わっている。
やらかした仲良し6人組は教室ではなく、何故か生徒会室で話している。それには角田士のある狙いがあって・・・。
進藤真と愉快な仲間達の日常、始まり始まり~
始業式の次の日。
俺達は放課後、生徒会室に集まっていた。
別に生徒会役員になりたいわけとか生徒会役員というわけではなく、角田士に呼び出されたのだ。
「よく来たなお前ら。
そういえば今日は何もしてないことに気づいて放課後にやろうと思ってな」
「なるほどねぇ」
「やるんだったらさっさとやろうぜ」
「あのゲーム以外だったらいいぜ」
「士、何ヲスルンダ?」
俺達は生徒会室にあるソファーに優雅に座りながら話している。
何故士が場所を生徒会室にしたのかが不明だがそれもすぐ分かるだろう。
「俺は昨日の夜考えたんだ。
俺達には何かが足りないってな」
「オレ達に足りないものって何だよ。絶対無いだろ」
「攻介の言う通りだ。俺達に足りないものが見当たらないからな」
「そうだな」
「教エテクレ士、何ガ足リナイッテイウンダ」
士、また変なこと企んでやがるな。過去にも何回かこういう事があったが今回は何か嫌な予感がするぞ?
なんて心の中で思ってたら士が俺達に「足りないもの」を教えてくれた。
「俺達に足りないもの・・・。それは、ラブコメ要素だよ!!」
「ら、ラブコメ要素だとッ・・・」×4
士、ホント何考えてるんだよ。頭俺達の中で1番だけど誰よりも考えがアホだからなこいつは。
「そうだ。ラブコメ要素だ。
なんたって主人公たる進藤真が女嫌いだからな。昨日はマジで酷かった。話しかけてきてくれた女子睨みつけて舌打ちした挙げ句、イヤホンして教室から出ていくっていうな」
「確かに、シンはそういう所あるからな」
「真の女嫌いを克服させねばラブコメ要素は足りないままだ。だがしかし、俺達には出来ることに限度がある。と、いうことで助っ人を呼んだ。おい真、嫌そうな顔するな」
「お前がそういうことするとは思わなかったぞ士・・・」
「安心しろ真。助っ人はお前も知っている人っていうか、迷惑かけた人だから。
それに、いつまでも過去の事引きずってんじゃねえよ真」
「わかった。やるだけやってやるよ士」
士の説得により俺の女嫌い克服作戦とやらが始まった。
さすがに俺もずっとこんな感じじゃ将来ヤバそうだし。士、ちゃんと俺のこと考えてくれてんだな・・・。
そして、士は助っ人とやらを呼んできた・・・
「全く、何故私に頼んだのですか。しかも勝手に生徒会室を使って・・・」
・・・呼んで来たのだが、
「ちょっ、士、お前、何で会長に頼んだんだよ!!他に人いるだろ!?」
来たのはまさかの生徒会長大野冬希。
士やっぱアホだろ。生徒のトップに何頼んだんだよマジで!
「真、言っただろ?お前も迷惑かけた人だって」
「言ってたけどさ、まさか会長、え、会長はムリ」
「進藤さんいきなり人にムリとは失礼ですよ」
「失礼ですよ真君」
「シン、失礼だぞ」
「失礼だぞ」
「右に同じ」
「クレイジーダな真」
何、俺皆にいじめられてんの?泣くよ?帰るよ?
ていうか士以外会長見て震えてるし。昨日どんだけ恐怖植え付けられたんだよ。
「角田さん、早速ルールを説明して下さい。時間も無いので早く終わらせましょう」
「下校時間守ッテルヤツイルノカヨ」
「バカかB。生徒会長の前だぞ?」
「アッ」
うわぁ、会長に睨まれてボビー震え上がってるよ。
「震え上がってるアレックスは放っておいて今回のゲームのルールを説明しようか」
「ちょっと待てツカサ、今回もゲームなのか?」
「当然だ攻介。
さて、今回のゲームは題して【モテる男決定戦】だ。
ルールは簡単。
冬希先輩と下校というシチュエーションで先輩を最もキュンキュンさせた奴が優勝。1番ダメだった奴はいつも通り罰ゲームだ。
まあ、真の女嫌いを克服させる為に考えたゲームだから、真はとりあえず先輩と話して女に慣れろ。他の連中は楽しめ。判定は冬希先輩に任せる。
こんな感じでやるぞ」
あ、鬼島虎鉄です。
士がまさか冬希ちゃんに頼んだとは思わなかったよ。
真のために冬希ちゃんに頼み込んだ士は流石だな。
次回は皆で冬希ちゃんをキュンキュンさせようと頑張りまーす。
コメント宜しく。次回お楽しみにー。