異世界チート=ロマン 続
俺ことヒライが冒険者の活動を始めて1ヶ月が経った。
最初はナンナンにイロハを伝授してもらいながらなんとかその日暮らしの毎日。
そして気がつくと、俺は一端の冒険者としてスライム(最弱モンスター)と互角に渡り合えるほどの力を付けていたのだった……。
……あれ?
大分、俺が憧れた冒険者像とは大分違う……。
そもそも俺は調教師<超調教>ってのは、こう……最強のモンスターをスカウティングして、チートの大軍を作る。そんな肩書きだと思ってたのに……。幻想をぶっ壊されたよ……。
とこれで、このステを見てくれこいつをどう思う?
名前 ヒライ・ユウマ
LV 4
年齢 25
種族 人間
クラス 調教師
HP 10/10
MP 0/0
攻撃 13
防御 9
魔力 0
魔防 5
敏捷 12
運 30
すごく……弱っちいです……。
前に俺のステータスがこの世界で強いのか弱いのか分からないと言ったな。
いいか、今だからこそ言うがなこのステはな、スライムとどっこいのクソザコなんだぞい。
調教師とは言ってもこっちのLvが高くないとモンスターを調教できない(調教中に暴れられたら対象できない)。だからってそこらのザコをあの"必殺"の技で確実に教え殺そう(調教しよう)とは思えない。
ぞうだよ、もったいない症だよ。
必殺技が999回使えるなら考え無しに使うんだけどな! ホント!。
街の近くにいるモンスターにあの技を使う気になれないし、俺のLvが高くないからスライムすら調教できないし、だから調教師としてモンスターが使えないしね。
んで、肝心のレベリングだけどこれがなかなか一筋縄ではいかない。
スライム相手に殴る蹴るの暴行が効かない(俺が弱すぎて)。てきとうに投擲なんかしても、べちょっ、で終わり(俺が弱すぎて)。ナイフで斬りつけてようやく手応え有りって感じだ。
しかもあいつらプルプルしてるくせに以外に素早いし攻撃もめっちゃ痛い。
スライム怖い。街にいる不良より怖い。
落とし穴にはめてメタメタにしてようやく初勝利ですよ。
薬草や御使いクエストをこなしながら2週間で9回繰り返してやっとこLVが2上がってね。
最近はナイフで分解するみたいに何回も斬りつければ、小細工無しでなんとか倒せるようになった。
で、肉体労働とか土木作業とかもやってナンナン抜きでなんとか生活が起動に乗ってきて1ヶ月が経った時、ようやく俺にも転機がきた。
起点はナンナンが大事そうにしていたあのドラゴンウンコだ。
っと、その前にナンナンの話をしないとな。
ナンナンは冒険者ランクBのベテランイケメン野郎だ。歳は18、メルメリッサで2人暮しをする妹のために10歳の頃からソロで冒険者をしてるんだと。
ちなみに、冒険者はF〜Sでランク分けされてる。
ランクBっての上から3番目だ相当すごい。
ナンナンのクラスはこの世界じゃすっげー珍しい召喚師だ。
ナンナン曰く、召喚師がモンスターを使役するには、召喚の魔法を使って、指定モンスターと縁の有る物を媒体として魔法で溶かす。
そうして召喚の魔法が成功すると、目当てのモンスターが召喚される。
そいつに召喚の首輪ってアイテムをつけて無理矢理契約すれば、次からはMPと引き換えに無期限召喚できるっつーことだ。羨ましいな。
無理矢理契約で無期限召喚ってぶっちゃけ、こっちのがチートじゃね?
ぐぬぬ、まあこれでナンナンがなんであの山脈でドラゴンウンコを探してたのかわかると思う。
そんで、あのウンコが俺の転機の起点ともなったわけよ。
「お久しぶりですヒライさん、調子はいかがですか? 先日、スライム2体を相手に勝利を収めたと聞きました。おめでとうございます」
お、おう。その優しが心にしみりゅ。
「あ、ありがとな。ナンナンの方は最近妹ほっといて冒険してるらしいじゃんかよ。順調か?」
「ハハ、おっしゃる通り最近は妹に構ってあげられません。ですがそのおかげで次の召喚の魔法の目処がたちましたよ」
イケメンサモナーの妹のことだ、会ったことは無いが恐らくは美人、のはず。多分。
「おお! それってまさか、この前言ってたドラゴン召喚のことか?」
そう、ナンナンはなにを隠そうドラゴンを召喚しようとしている。やはりイケメンはやる事のスケールが違う。
「はい、媒体も揃ったのでそろそろと思いまして、ヒライさんさえよければ、召喚の魔法を見届けてくれませんか? 全ての媒体が揃ったのはヒライさんのおかげですから」
「マジで! いいのか?」
ウンコ渡しただけなのに!?
「大マジです。召喚の魔法は2日後に行う予定なので是非是非いらしてください」
「りょーかい!」
いやぁ、運が良いねぇ!
地味にステータスの運が1番伸び代良いしそれのおかげかもなぁ。
やったぜ!




