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変わる状況


 ムラサメとリミスは先にベルマーロと戦っていたソワンとプレイの元へ合流する。そんな中、ムラサメは<イビルアイ>の透視能力でベルマーロを調べていたら、あることを知り、近くにいたプレイにそのことを伝えた。


「そりゃーまずいわね。私が<イノセントワールド>であの人を止めるから、ムラサメはあのことを二人に伝えて」


「分かった。それじゃ、止めるのを任せるぜ。天才のプレイちゃん」


「天才の私に任せなさい」


 会話を終え、ムラサメは急いでリミスとソワンの元へ向かった。


「ムラサメ」


「<イビルアイ>で情報は得られた?」


「ああ」


 ムラサメは急いでリミスとソワンに接近し、あのことを伝えた。話を聞いたリミスとソワンは驚き、ベルマーロの方を向いた。


「そんな顔して私を見るなァァァァァ‼」


 挑発だと考えたベルマーロは叫び声を上げながら、<チェーンコントロール>で大量の鎖を放ち、ムラサメたちに攻撃を仕掛けた。


「おわっ! あの量を同時に操られるのかよ!」


「これはちょっと厄介ね」


「ああもう、早くあの人にあのことを伝えないと!」


 ムラサメたちは慌てながら攻撃を回避した。だが、ベルマーロが本気を出しているせいで、鎖の動きはかなり激しかった。


「プレイ、何とかしてくれェェェェェ‼」


 思わずムラサメはこう叫んだ。その直後、ベルマーロの周りに蛾が現れた。


「あん? 蛾だと?」


 いきなり現れた蛾を見て、ベルマーロは攻撃を止めた。プレイが蛾を出したと、ムラサメは理解した。




 プレイは<イノセントワールド>でチンモクガと言う蛾を召喚していた。チンモクガは生き物を強制的に落ち着かせる鱗粉をまき散らす蛾である。微量だと効果は薄いが、大量にその鱗粉を吸うと、激怒した人でもすぐに落ち着いてしまうほどの力がある。


 チンモクガで落ち着いてくれればいいんだけど。


 と、プレイは心の中でこう思った。大量にチンモクガを召喚し、その鱗粉でベルマーロが落ち着いてくれたらいいとプレイは考えた。だが、その考えは当たらなかった。


「邪魔だよ虫けら‼」


 ベルマーロは<チェーンコントロール>による攻撃の目標を、ムラサメたちからチンモクガに変えた。


 チンモクガは意味がないか。けどま、攻撃の目標を変えたってのが意外とラッキーだったわね。


 そう思いつつ、次のことを考えたプレイはこっそりとムラサメたちに近付いた。


「プレイ」


 プレイの接近に気付いたリミスは、プレイの名を呼んだ。プレイはムラサメたちを見て、次の行動を話した。


「次の作戦を思いついたから話すわ」


「次? 何を考えたんだ?」


「ムラサメ、あんたの<イビルアイ>の催眠能力は弱い相手なら長時間催眠状態にできる?」


「あ……ああ。たとえ強い魔力を持っていても、俺の魔力の方が強ければかなり長い時間催眠状態にできるけど……」


 プレイの考えを察したムラサメは、次の作戦の要が自身であると察し、ため息を吐いた。


「俺頼りの作戦か。催眠の効果を聞いたってことは、<イビルアイ>の催眠で動きを封じて戦闘不能にするってことか」


「察しが速くていいわねー。その通りよ」


 プレイの言葉を聞いたソワンは、チンモクガを相手にするベルマーロを見ながらこう聞いた。


「あのまま暴れさせるってわけ? リスクもあると思うけど」


「まだ日が経っていなければ、そこまでリスクはないと思うわ。早く終わらせるには、あの人が持っているだけの魔力をすべて使うような攻撃を使わせることが必要よ」


「じゃあどうするのよ? 誰かが囮になるってわけ?」


「やり方は荒いけど、それしかないかもね」


 プレイはそう言って、自身が囮役になろうと言おうとした。だが、リミスがそれより先に口を開いた。


「私が囮役をやるわ」


「はぁ?」


 思わぬリミスの言葉を聞き、プレイは変な声を出した。


「いい? あいつらの狙いはこの天才の私。私が起こした騒動のようなもんだから、私が……」


「プレイはこの状況を確認して、ムラサメに指示をして。天才のあんたなら、私が簡単にやられるわけがないってこと、知っているでしょ?」


 リミスの言葉を聞き、プレイは少しうなり声を発した。そんな中、ソワンが立ち上がった。


「リミスが行くなら私も行くわ。二人で囮になった方が、魔力を使わせるにはちょうどいい」


「ソワンまで……」


「これ以上何も言うなプレイ。あの二人が何を言っても言うことを聞かないってこと、俺より熟知しているはずだ」


 と、ムラサメはあくびをしながらこう言った。プレイはため息を吐き、リミスとソワンにこう言った。


「それじゃ、二人に任すわ。死なないと思うけど、気を付けてね」


「分かった」


「終わったら一緒に風呂に入ろうぜ」


 ムラサメのこの言葉を聞いたリミスとソワンは、何も言わずベルマーロの元へ向かった。ムラサメはきょとんとしていたが、プレイが呆れてムラサメの肩を叩いた。


「ジョークを言うなら、もうちょっとましなジョークを考えなさい」


「えー? 俺はいいと思ったんだけどなー」


「いいわけないでしょうが、エロ親父」


 と、プレイは呆れ果ててため息を吐いた。


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