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森の中での頭脳戦


 ムラサメは<イビルアイ>の探知能力、そして透視能力を使ってカマンズベリーの団員たちの居場所を特定し、それをプレイに伝えていた。


「ありがとねームラサメ。あんたの<イビルアイ>のおかげで、かなり立ち回りがやりやすいわー」


「あとで礼を頼むぞ」


「ぱふぱふ一時間でどう? もう少し頑張れるなら、時間は伸ばすわ」


「了解」


「何が了解よ! このバカ猫!」


 話を聞いていたリミスが、呆れた表情でムラサメの頭を叩いた。ムラサメは小さく痛いと呟きつつ、再び<イビルアイ>を使った。そんな中、ソワンが周囲から聞こえる音を聞いていた。


「効いているわね、この作戦。あいつらの悲鳴が聞こえるわ」


「バイクか何かを運転している以上、前方を集中しがちで横なんかは見えない。少し離れた場所なら左右は分かるけど、急に飛び出すものは分からない」


「あいつらも死角から虫が飛び出してくるなんて思ってもないだろうしな」


 と、ムラサメは笑みを浮かべながらこう言った。




 ベルマーロは次々と倒れていく団員を見て、驚きの声を出していた。


「な……何なのさこれは⁉ お前ら、一度バイクから降りるんだ!」


 状況を確認するため、ベルマーロはバイクから降りるように叫んだ。その叫び声を聞いた団員たちは急いでバイクから降りたが、その直後に何かが飛んできた。


「あぐっ!」


「あん? どうかしたか?」


「分からねぇ……ぐっ!」


 団員の一人の顔色が、急激に青くなった。その団員は小さな声を出し、ゆっくりと動きながらその場に倒れた。


「お、おい! 何があったんだ⁉」


「顔を見せるんだよ、早く!」


 ベルマーロは他の団員と協力し、倒れた団員の顔を見た。その団員の顔色は蒼く染まっており、口からは泡が流れていた。


「何かされたのか?」


「見てくださいリーダー! こいつの首元、虫刺されみたいな跡があります! うわー、膨らんできてる!」


 団員の言葉を聞き、ベルマーロはいそいでそれを確認した。


「こいつは何かの毒でやられたようだね」


「じゃ……じゃあこの辺に毒を持った危険な虫が……」


「攻め込む前にこの辺の地理を調べたけど、そんな情報はなかったよ」


 話をすると、ハチの羽音が聞こえた。周囲を見回すと、そこには成人大生の拳と同じ大きさのハチが飛んでいた。


「うっげぇ! こいつはナグリバヂ! こいつに刺されると、一ヶ月は強い毒のせいで苦しむことになるぞ!」


「じゃあこいつもナグリバチに刺されて! でも、どうして……」


「あれこれ考えるのは後回しだ! とにかく今は逃げるんだよ!」


 ベルマーロが叫んだ直後、ナグリバチの群れはベルマーロたちを襲った。団員たちは次々とナグリバチに刺され、倒れた。


「クソッ! どうしてこんなとこに危険なハチがいるんだ!」


「り……リーダー……」


 情けない団員の声を聞き、イラついたベルマーロは振り向いた。


「どうしたんだい⁉ 男の癖にそんな情けない声を出して!」


「こいつ……何とかしてください……」


 泣き言をいう団員の体を見たベルマーロは、思わず悲鳴を上げた。団員の体の周りには、無数の大きなクモがいたからだ。


「うっぎゃァァァァァァァァァァ‼ 私はクモがあまり好きじゃないんだよ! 近付かないでおくれ!」


「こいつらのことを知っています。こいつ、ホテーソリマチチュラって名前です。こいつにも毒があります。刺されると……一週間は強い酒に酔ったような感じになり、体中に激痛を感じると資料に書いてありました」


「こいつはここに生息しているのかい?」


「してません!」


 団員が騒ぐと、大量のホテーソリマチチュラは一斉に団員に噛みついた。その直後、大量のホテーソリマチチュラは別の団員に向かって動き、同じように噛みついた。


「あわわ……どうしてこんな場所に危険な虫がいるんだよ!」


「でも、虫は虫でしょ? こんな虫けら、踏み潰して殺せばいいんですよ」


 団員の一人は、地面の上を動いているホテーソリマチチュラを踏み潰そうとしたが、その寸前にホテーソリマチチュラは消えた。


「消えた?」


「おい、油断するな!」


 別の団員の声が聞こえた直後、ホテーソリマチチュラを踏み潰そうとした団員のうなじに向かって、大きなナグリバチが飛んできた。そして、その団員のうなじに針を突き刺した。


「あぐあ」


 短い悲鳴の直後、団員は倒れた。




 ムラサメは<イビルアイ>を使い、この様子を見ていた。


「あいつらの悲鳴が聞こえるわ。結構数が減ってるっしょ?」


「ああ。プレイの<イノセントワールド>、結構えげつないスキルだなー」


「でしょでしょー? 虫の幻を作り出せるって聞いても、一般人はあまり思いつかない。知識がある天才の私なら、このスキルを完全に使いこなせるってわけ」


 と、プレイはどや顔でこう言った。そんな中、リミスがため息を吐きながらこう言った。


「油断しないでよ。ムラサメ、あいつらの数は減っているけれど、着実にこっちに近付いているんでしょ?」


「ああ。奴らの中には強い奴もいる。そいつらは虫の攻撃から逃れているから、多分そいつらと一戦交えるかもな」


 と、ムラサメはこう言った。


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