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横取りされた喧嘩


 クチアが率いる裏ギルド、デーモンブレスを倒すべく、トベルートのギルドの戦士である男剣士ネハ、女剣士バルバ、男魔導士ガイッサ、女ヒーラークアロがアジトに乗り込んだ。ネハたちが乗り込んできたのを察したデーモンブレス団員たちはすぐに連絡をし、武器を手にしてネハたちに襲い掛かった。


「ギルドの戦士か!」


「構わねぇ、ぶっ殺せ!」


「攻めにきたんだな! 返り討ちにしてやるぜ!」


 デーモンブレス団員を見て、ネハは剣を手にして笑みを浮かべた。


「雑魚に用はねーんだよ!」


 そう言って、素早く剣を振るった。一振りの斬撃で、デーモンブレス団員の三人は体から血を流して宙に舞った。


「なっ! あいつ、腕のいい剣士だ!」


「気を付けろ! 一瞬でも隙を見せたら殺される!」


「私の彼氏ばっかり見ないでよ。あんたらそういう趣味持ってんのー?」


 と言って、素早く団員の背後に回ったバルバが、その団員の背中に剣を突き刺した。


「な……あ……」


「強いのはネハだけじゃないわよ。それじゃ、血を吹き出しながら死になさい」


 バルバは勢いを付けて剣を団員の体から引き抜いた。


「クソッ! 一時撤退だ!」


「俺たちじゃ相手にできない!」


 戦力差を察した団員たちは逃げようとしたが、ガイッサは火の魔力を使って逃げようとした団員たちを炎で包んだ。


「逃がさねーよ。こっちは殺された仲間の仇討ちでこんな臭いアジトにきたんだ。テメーら全員始末するまで帰らねーよ」


 ガイッサは灰になった団員たちを見て、こう言った。


 ネハたちがアジト内で暴れていることを知ったクチアは、ため息を吐いて立ち上がった。


「ギルドの戦士か。ムラサメがきたのか?」


「いえ、別のギルドの戦士です」


「そうか……なら、俺が始末してくる」


 と言って、クチアはネハたちの元へ向かった。その姿を見た部下は、大きくため息を吐いた。


「あーあ、後始末が大変だ」




 ムラサメは自室のソファーの上で、むすっとした表情で座っていた。それを見たリミスは呆れてムラサメのあごの下を触った。


「そんな顔しないの。近くのギルドの戦士が代わりにあいつらと戦ってくれてるんだから、それでいいでしょうが」


「ゴロニャーン。そうじゃねぇ」


 腑抜けた顔になったムラサメだが、すぐに我に戻ってこう言った。


「俺が気に食わないのは、こっちが先に仕掛けたのに、他の奴が勝手に動いたことだ」


「細かいことを気にしないの。それよりも、リミスから離れなさい」


 ソワンは無理矢理ソファーの上のムラサメを突き落とし、リミスに抱き着いた。


「リミスー、少しは一緒に休もうよー」


「あんたもねぇ……この状況を考えてほしいわ」


 甘えるソワンを相手しながら、リミスはやれやれと言ってため息を吐いた。そんな中、床の上で横になっているムラサメがこう言った。


「それよりも、あれからディングレイはどうなったんだ?」


「取り調べの最中だけど、今のところ前みたいに殺されたりしてないわ」


「だとしたら、何も話してないってことだな」


「ボスがどんな魔力を使うか、スキルを使うか分かれば楽なんだけど」


「話をしたら殺されるんだ。簡単に喋ることはしねーよ」


 ムラサメはあくびをしてリミスにこう言った。




 ネハたちはデーモンブレス団員を倒しながら奥へ進んだ。団員たちは返り血で真っ赤になったネハとバルバの姿を見て、恐怖を覚えて逃げていた。ネハとバルバは逃げる団員を捕まえ、剣で斬り倒していた。


「おいおいおいおいおい、デーモンブレスってのは結構雑魚が多いんだな! 簡単に斬り倒すことができるぜ!」


「だとしたら、ボスも弱いんじゃない?」


「ははははは! 確かにそうだな! 雑魚の大将は雑魚! 雑魚しかまとめられないから、そこまで強くねーってことだしな!」


「そうか。なら実際に戦ってみるか?」


 ネハは聞いたことのない声を聞き、笑うのを止めた。前の方から、剣を持ったクチアがゆっくりと歩いて向かってくる姿が見えた。団員とは違う雰囲気、そして威圧を感じたネハは剣を構えた。クチアが近付き、ネハは大声で怒鳴った。


「テメーがこの裏ギルドのボスだな⁉」


「そうだ。俺はデーモンブレスのボス、クチア」


「そうかそうか! 自分から姿を出してくれたのはありがたい! 探す手間が省けたからな!」


 と言って、ネハはクチアに向かって剣を振り下ろした。クチアは剣を使って攻撃を防御し、空いている左手でネハの腹を殴った。


「ウボォッ!」


「ネハ!」


 殴られて宙に舞ったネハを見て、バルバは急いでネハを受け止めた。


「大丈夫?」


「つつつ……雑魚の大将の癖に、いい拳をしていやがる」


「ならこれでどうだ!」


 ガイッサは魔力を開放し、無数の火の矢を作った。それを、クチアに向かって一斉に放った。


「そんな子供だましの技、俺に通用すると思うな」


 クチアは魔力を込めて剣を振り、風を発した。強い風はガイッサが作った火の矢を、跡形もなく消滅させた。


「な……俺の火の矢が……」


「一斉攻撃だ! クアロ、魔力で俺たちを強化してくれ!」


「無茶しないでよね」


 クアロは魔力を使ってネハたちを強化した。強化したネハたちは、一斉にクチアに向かって走り出した。


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