イビルアイキャッツ爆誕
何でも屋を営む男、月刀村雨はナンパ中にトラックと激突し、命を落とす。あの世へ逝った村雨はあの世の審判員、エリラから転生しろと言われた。
エリラは指を鳴らし、村雨の目の前に白いモニターを出した。そのモニターには『異世界アイネス』と書かれており、アイネスに関わる説明が分かりやすく書かれていた。
「ふーん。魔力と言う不思議な力があり、この世界の連中はスキルと言う特殊能力を持っている。他にもエルフやフェアリーなど、ファンタジーの世界のような種族がいると。まるでゲームだな。こんな世界があるのか」
「あるんです。さて、善人ボーナスとして、あなたが望むスキルを授けます」
エリラの言葉を聞き、村雨は声を上げた。
「いきなり望むスキルって言われても、何がどうだか分からねーよ」
「とにかく欲しい能力を考えなさい。それに伴ったスキルを授けますから」
「分かった。うーむ」
村雨は座り込み、どんな力が欲しいか考えた。だが、まともに考えているのが嫌になり、途中から村雨はエロいことを考えた。
「何を考えているか、顔に出ているわよ」
エリラの声を聞き、村雨は我に戻った。だがその時、村雨はどんな能力が欲しいか、答えを出した。
「そうだ。相手を見ただけでどんな奴かすぐに理解できて、探知能力があって、透視能力もあって、相手を催眠術みたいに操られる便利な能力が欲しいんだけど」
「便利すぎるわねぇ。でもまぁ、そのくらいなら簡単に新しく作れるわ」
と言って、エリラは杖を動かした。杖の先端が青色に光り出し、その直後に村雨の足元に不思議な紋章が浮かんだ。
「何だ何だ⁉」
「今私が作ったスキルを授けます。その名も<イビルアイ>。あなたが言う探知、透視、催眠能力、情報収集能力をその目に付けます」
「マジですか! イヤッホー! ありがとうございます!」
村雨が礼を言った後、紋章は消えた。村雨は目の周囲を触り、異変がないことを知った。
「何も変わってないようだけど」
「目に力を込めなさい。今のあなたには魔力があります。その魔力を使い、目に使いたい力を念じると、その力が発揮されます」
「はぁ」
村雨は言われた通りに、目に力を込めた。その瞬間、目に熱を感じた。
「うわっ! 目が熱い!」
「魔力を使っている証拠です。異常はないですから安心してください」
「そうですか……む」
村雨はエリラの体を見て、ガッツポーズをした。何かをしたと察したエリラは、急いで村雨に近付いた。
「あなた、何かした?」
「透視能力を試してみた。いやー、あんたって意外とエロい体してるねー。グヒヒヒヒヒ。こりゃーいい目の保養ですなー」
この瞬間、エリラは村雨がどんな理由でイビルアイのスキルを所望したか理解した。
「ボーナスとしてあなたにあんなスキルを授けた私がバカでした。あなた、異世界に転生したらエッチなことをしようとしてたでしょ!」
「そりゃーそうだけど。何か問題でも?」
「大ありよ! あんたみたいなドスケベ野郎はこうしてやるわ!」
エリラは叫び声を上げながら、杖を村雨に向けた。その瞬間、杖から雷が発し、村雨に命中した。
「イッギャァァァァァ! いきなり電撃を出すんじゃねーよ!」
電撃を浴びたムラサメは、エリラに文句を言うために歩き始めた。だがその時、体に違和感を覚えた。目線が下に落ち、胸囲はやたらと重く感じた。それとは別に、頭と尻に何かが付着したような感じがしたのだ。
「なぁエリラさん? 俺に何を……」
声を出したムラサメは、自身の声にも変化があったことに気付いた。その声色は、まるで女性のような声だった。もしやと思ったムラサメは股間を触った。次に、頭と尻を触った。そこには、猫のような耳としっぽが生えていたのだ。そして、自身の体に何が起きたか理解した。
「うわァァァァァァァァァァ! 俺、女の子になっちゃったァァァァァ! しかも、猫っぽくなってる!」
「あなたを女にしました。一応ボーナスの一つとして、あなたの年齢を十五歳ぐらいにしました。若返ったんだから、少しは褒めなさいよねー。あと、私の好みで猫型の獣人にしたから」
「変なことをするんじゃねぇ! こんなことするんだったら、男に戻してくれよ! ボーナスなら別のことに使いたいんだけど!」
「エロいことをするでしょうが。それは無理」
エリラの声を聞き、女になったムラサメは涙を流した。その瞬間、ムラサメの足元に再び紋章が発した。それを見たエリラはムラサメにこう言った。
「それじゃあそろそろ転生の時間ね。そうだ。ボーナスの一つとして、頼りになりそうな人が近くにいる場所に転生するように設定したから」
「おいちょっと待ってくれ! 転生するんだったら元の性別に……」
「それはダメ。それじゃ、早死にしないことを祈ってるわ」
エリラがこう言うと、ムラサメの足元の紋章が光り輝き、ムラサメの体を飲み込んだ。こうして、月刀村雨はイビルアイのスキルを手にしたが、性転換して男として大事なものを失い、異世界転生することになった。
ムラサメはどこかの森で目を覚ました。近くに湖があっため、それを鏡として自身の体を確認した。
「うわ……改めて見ると本当に女の子になっちゃってるよ。それよりも、結構エロい体になってんなー」
ムラサメは女になった自身の体を触り、関心の声を上げた。そんな中、足音が聞こえた。ムラサメは音がした方を振り向くと、そこには赤髪のポニーテールの少女が立っていた。その少女の腰には剣のような物体があり、すぐにムラサメはこの少女が剣士であることを察した。
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