第1王女 ウィクロス・リアーナ
「ふぁぁぁぁぁ、、」
「、、、」
今、何が起こっているのか、三行に纏めると、
王城に付いた俺達は予定通り王女様と国王様に謁見した。
しかし、俺達を見た第1王女が俺とマイを抱え自室に回収、
現在進行形でモフられている。
現在進行形といえば、英語を思い浮かべる、
英語には苦労した、、
英語と言えば、現在過去進行形とか言う、
頭の悪いやつがその場のノリで作ったような言葉もある。
高校生の頃は、
「現在形なのか過去形なのか進行形なのか意味が分からない、日本語だけ出来ればいいだろう。」
と文句を言ったものだ。
、、そんな事を言ってる場合じゃない、
〜〜時は十数分前に遡る、、〜〜
「到着致しました。」
城だな、
よくある中世ヨーロッパの城だな。うん、
「クロ!凄いよ!お城だよ!」
初めて見る城に目を輝かせているミナ、
「スッゲェ、、」
ガイアも城を見上げていた。
「久しぶりに見たなぁ、、」
エナは知っていたらしい、
「知ってるのか?」
エナは頷くと、
「私は王都出身でな、昔見たことがある、」
(王都出身なのか、)
マイは楽しそうに見上げているが、
他4人は平然としていた。
「?、」
俺はナグモ達を見る
こちらに気付くと、ナグモが近寄る
「実は、儂達は昔から城を見てましたので、あまり驚きがないのです、」
ああ、安土城とか熊本城とかあるもんな、
「行くぞ、」
エナの声がけで俺達は城の中に入る。
「武器等はこちらに、」
と、衛兵らしき男が言う
あぁ、まぁそうか、
ミナ、エナ、ガイアは武器を置いた、
、、、俺達は武器を持たないからなぁ、
「そちらの札も置いてください」
「あ、はい」
、、身代わり札全没収されたんだけど、、、
「後はこちらを、」
「これは?」
「魔封じの腕輪です。」
大丈夫かな、、
衛兵達が俺達に腕輪をはめると、赤い石を当てる
ガチャッ
(意外と平気だな、)
ドサドサッ
俺は音のした方を不意に見ると
「あぁ、、」
式神、マイとラースが倒れ、ナグモはふらついていた、
ウロボロスとルナは不快そうに腕輪を見ていた。
「あるじぃ、、ちからがでないよぉ、、」
「すみません、具合が急に、、」
いきなり倒れた為、メイド達もアワアワしていた。
「、、どうするかなぁ、、」
ナグモが言う
「わ、儂がマイを背負っていこう」
しかしそれをウロボロスが制止した
「いや、お主は無理をするな、儂がラースを背負う、
マイはそこの狐にでも背負わせておけ、」
ルナがなっ、と言う顔をする
「、、そこのトカゲに言われるのは癪に障るけど、
私も同意見よ、マイちゃん、おいで、」
どっこいせとラースを背負うウロボロス
「かたじけない、、」
「気にするでない。」
そもそも、人型を維持出来ているだけでも上々だろう、
「うぅ、、」
「大丈夫?」
ルナが完全に母親化している、、
「主殿は平気なのですか?」
とウロボロスに聞かれる
「、、今のところ少し体がだるいだけだな。」
ナグモが少しふらつきながら言う
「さ、流石ですな、、うぉ、、」
ナグモがふらっと倒れそうになる
それをすかさずガイアがささえた
「大丈夫か、ナグモ、肩貸すぜ、」
「あぁ、すまんな、、」
「こちらです。」
そうして、案内されるままに俺達は部屋へ行く、
門、、?
「これより、ウィクロス国王陛下と謁見致します。」
え!?今から!?
「すみませんが、陛下と謁見する間だけでも、
自分で歩けませんか?」
と、衛兵に言われる、
俺はマイとラースを見る、顔色が明らかに悪く、
無理そうだった。
「無理じゃな、」
ウロボロスが言う、
衛兵がキッとした顔で
「規則ですので」
といい、マイに触れようとする
『触るでない!!!』
突然、ウロボロスが怒声を上げる、
その迫力に思わず俺も肩が竦む、
「具合が悪いと言ったのが聞こえんかったか?
あぁ?」
、、いつもは穏やか(?)だから忘れているかもしれない、
だが、ウロボロスはれっきとした八岐之大蛇、
日本を震撼させた大妖怪なのだ。
「ぶ、無礼者!」
「やる気か?」
ウロボロスからビキッと音が聞こえた、
腕が鱗に覆われ始め、指先が鋭くなる
「おい、よ、、、」
エナが震えながら止めようとするが、
その気迫が口を開く事を許さない、
ふとルナを見ると、腕輪で封じられているにも関わらず、薄く魔力を纏い始めていた。
あぁ、終わった、
そう思い諦めそうになった時、
突然門が開く
「その辺で辞めよ、客人に何をする気か?」
威厳のある声が聞こえる、
その声と共に、衛兵が全員膝をつく
「国王陛下!」
見ると、王座には老いて尚、
威厳と気迫が溢れる男が座っていた。
「衛兵達よ、そなたらは下がれ、」
衛兵が、
「しかし、国王陛下、こやつらは無礼を」
「聞こえなかったか?下がれ。」
「、、ハッ」
国王の1言で衛兵が全員下がった。
「具合が悪そうだな、どうした、」
俺が口を開く
「今具合が悪くなっている者達は力があまり高くない獣人なのです、魔力で体を維持しているため、
魔封じの腕輪で動けなくなっております。」
恐る恐るいうと、国王が眉間に指を当てた
「近衛兵、」
「ハッ、」
国王が口を開く
「客人に腕輪を付けた者を呼べ、
また、客人達に刃を向けた者も全員だ。今すぐに」
「ハッ!」
数分で戻って来る近衛兵と衛兵達
国王が立ち上がると
「馬鹿者共が!」
いきなり国王が大きくなる、いや、そう見えた
衛兵達がビクリと体を震わす
「客人に魔封じの腕輪を付けたそうだな、しかも、
獣人に!」
衛兵が震えながら言う
「き、規則には、
王城に入る者には腕輪をつけるように、と、、」
国王が怒鳴る
「馬鹿者!それは謁見を求める者、尚且つ、
力が強い者であり、全員に付けろとは書いていない、
それを客人全員に!あまつさえ獣人にまで付けるとは!獣人は魔力を用い身体を保護、運動している為、十分な警護をつけるのみにとどめ、腕輪をつけるな、と記してある筈だ!」
衛兵が、思い出す様にハッとする。
「しかも客人に刃を向けるとは、言語道断!
貴様らは謹慎処分だ!頭を冷やしてこい!」
衛兵は近衛兵により部屋の外に追い出された。
国王は「ふぅ、」と息を付くと、
「申し訳無い事をした、今メイド達に鍵を取りに行かせている、腕輪は直ぐに外させよう。」
「お、御心遣い感謝致します。」
そう言うとメイド達が青い石を持ってくる
石を当てると、
パキン!
と甲高い音を上げる
すると封じられた力が戻るのが分かった。
「、、うぅ、ん、」
ピクッと耳が上がるマイ
「あ!あるじ!まいげんきになった!」
おぉ、マイがぴょんぴょん跳ねている、、良かった、、
ラースとナグモも活力が戻ったようで立ち上がる。
「すみませぬ、ウロボロス殿、」
「かまわん、」
「助かった、ガイア殿、」
「気にすんな!」
ウロボロスとルナは変わらず飄々としていた。
「大丈夫かね、客人殿、」
ハッとする俺、そう言えば謁見中だった、
俺が膝を付くと、
式神全員が俺に習う様に膝を付く、
それを見てハッとしたミナ達も膝を付いた、
「す、すいません、、」
国王は笑うと
「かまわぬ、それより、部下が迷惑をかけた、すまなかったな、」
という
「いえ、もう大丈夫そうです、」
俺がそう断りを入れる
国王がそうか、と言うと、
「そうだ、冒険者諸君、君達に話があるのだよ、
詳しくは娘から聞いている、娘を紹介しよう、
リアーナ、来なさい、」
すると、ドレスに身を包んだ10歳位の女の子が出てくる。
(凄い、この歳で第1王女としての風格が出ている、、)
「始めまして、冒険者様方、私がこの国の第1王女、
ウィクロス・リアーナ、、」
そう言い目を薄く空けこちらを見る第1王女様、
俺を見ると、急に目をパッチリ開け、
こちらに歩み寄る、
、、息をハァハァさせながら、、、
それに気づかず挨拶しようとするエナ
「始めまして、私達は冒険者n
「フワフワぁぁ!!!」
「へブッ!?」
急に俺に飛びつく第1王女様
「猫ちゃん!猫ちゃんだ!」
「猫!?」
確かに俺には猫耳と尻尾があるが、、、猫!?
「リアーナ!?」
国王まで動揺している、、
「主様になにをs
「狐さんだ〜!フワフワぁ!」
「えぇ!?ちょっと、」
するとターゲットが俺からルナに移る
「うふふふふ、」
「ちょっ、何を、くすぐったい!」
モフられて動揺するルナ、
その視線の先にいるマイを見つけると、
「くまさんだ〜!フワフワ〜!」
「え?」
ターゲットがルナからマイに移る
「スベスベ!かわいい!」
「くすぐったい!にゃぁぁぁ!」
猫かな?
第1王女と目が合う
、、ハッ!生命の危機!
逃走を試みるが、
ガシッ
「猫ちゃんもおいで〜!」
「え、ちょっt
あぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
ズリズリズリズリ
「主殿!?」
「クロぉぉぉぉぉ!?、、」
国王に助けを求め視線を向けるが、
国王は頭を抱えて見えないふりをしていた
「すまない、リアーナは普段は真面目なのだが、
フワフワ、スベスベな動物、
特に猫や熊を見ると、どうも子供に戻ってしまうのだ、、そんな訳で、、頑張ってくれ、」
「そんな無責任なぁぁぁぁ!!!」
かくして現在に至る、
「フワフワ、スベスベ、、うふふふふ、、」
現在は猫又の姿になっている、
マイはイタチになっている、
そうして第1王女様の抱き枕になっている俺とマイ、
このまま一生、猫として過ごすのかと諦めかけたその時、
バン!
ドアが急に開く
(助かった!)
人生は終わってなかったそう思いドアをみると、
これまた第1王女の一回り小さい女の子が入ってきた、
「おねえちゃんだけずるい!わたしもまぜて!」
人生終わった、
しかも撫で方が雑!まだ第1王女の方がマシだ!
「猫ちゃんは私の!」
「わたしのだもん!」
モテる男は女性に取られ合う為気苦労が絶えない、
と聞くが、モテるとは少し違う気がする!
(こんなモテ期嫌だ、、)
するとじゃんけんを始めた第1王女と第2(推定)王女、
今のうちだと思いマイを連れ撤退を試みる、
だが、悲しいかな、無情にもドアが閉まる、
「届く!」
低い方の取っ手を掴み、引く、
(開かない!)
しかし疑問に思う
(これじゃあ王女達も開かないんじゃ、、)
そう思い取っ手を見て絶望した、
見たことある黒いパネルがあった。
嫌な予感がしてそれを触ると、ピーと言う音が鳴る、
それを聞き、察してしまった。
空を見上げ声の限り心の中で叫ぶ
「流石王族、指紋認証とは進んでますね!(怒)」
じゃんけんが終わったらしく、
第1王女に抱え上げられる俺、
推定第2王女に抱えられたマイ
流石に王女達に傷をつけるわけには行かない為
霊力を遮断し行動不能にしているが、猛烈に後悔している。
「、、もういいや、」
そうして俺達は王女達の飼い猫として
一生を終えるのだった、、
fin
エナ達が迎えに来てくれたのは、、それから
3時間後のことだった。




