猫又達は国滅ぼしの魔物を倒すそうです
「国を滅ぼした魔物、、勝てるのか?」
俺がそう聞く
エナは首を振る
「討伐可能、という記録はない、勝てるかどうか、、」
ガイアが叫んだ
「そんな事言ってる場合か!
ヤツがいつ来るかも分からないんだぞ?」
それを聞いた俺は考える
(国を滅ぼした魔物、、シャドウグラトニア、、
一晩で人が消えた、、)
「エナ、争った形跡や、騎士団が動いたという記録はあったか?」
エナは、
「そこまでは、、ただ、住民が忽然と消えた、
という記録を冒険者ギルドで見ただけだ。」
(忽然と、、つまりいきなり消えた様な感覚か、)
すると足元の影が揺れた
「ッ散開!」
バッと全員が離れると、ガキンと歯を噛み締めた
シャドウグラトニア、
直ぐにフッと姿を消す
「次は何処から出てくる!」
ガイアが目を凝らす
「空中なら大丈夫かね?」
とラースが空を飛んだ。
すると足元の影がふわっと揺れた
「来る!」
シャドウグラトニアが姿を現す
「いくよ!」
マイが高速機動で姿を消す、
いや、消えたと錯覚する程の速度で動いた
ヒュン、ヒュン
風を切る音だけがそこを駆け抜ける
そして、、
バスン!
空気が破裂するような断裂音と共に、
シャドウグラトニアを切りつけた。
「〘暴風弾矢〙!」
ドゴン!
矢とは思えない威力の風が突っ込み爆ぜる。
「〘ライトニング・サージ〙!」
ズドォン!
ミナが雷魔法を撃ち込む
シャドウグラトニアが苦しんだ様に藻搔く
!!!!!!!!!
突然シャドウグラトニアが声にならない金切り声をあげる。
「グッ!」
「あ、頭が、、、」
全員が耳を抑えうめき声を出す
俺が顔を上げると、
「居ない!」
周りを見渡す、
居ない、何処へ、、
フッ
「、、、、あ」
ミナがそう言った
「ミナ!!!!」
間に合わない
世界がスローモーションになったように見える
体が動かない
シャドウグラトニアはミナのすぐ後ろに現れた。
そして
バキッメキッ
鈍い音が響く
「ああああああああああああああああ!!!!!!」
鮮血が舞い踊る
ミナは辛うじて避けようとしたが、
右肩から右肩脇腹にかけての上半身に喰らいつかれた
即座にガイアとエナ、ナグモとウロボロスが駆け寄る
ガシッ!
「ミナから離れろォォォォォ!!!!」
「ウガァァァァァ!」
「ウオォォォォォォ!!!!」
「ヌウゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!」
エナとウロボロスが左に、
ガイアとナグモが右に、
力いっぱい刺さった牙を引き剥がす、
力は少し不利、
少しずつ口が閉じていく
「〘パワード〙!〘パワード〙!〘レジスト〙!」
ガイアが全員に支援魔法をかける
「ウガァァァァァ!!!」
ラースが短剣をシャドウグラトニアに突き立てる
「はなせ!おねえちゃんをはなせ!」
マイがそう叫びながら
シャドウグラトニアに鎌を突き立てた
俺は、何もしなかった、
思考をフルで回転させた
俺が口を開かせようと力を貸しても、
足手まといにしかならない、
どうする、どうすれば離す!
(何で雷を嫌がった、
ダメージならラースの方が高かったはずだ、
雷、雷が駄目なのか?、でも、雷魔法を撃てば
口を抑える全員に感電する、、)
雷、、雷、、
天を迸り、閃光を伴い、衝撃音を轟かせる自然現象、
閃光を伴い、、光、、影、、
(まさか?!)
「抽出、マグネシウム!」
手を地面に当て、金属を引きずり出す、
「結合、酸素、窒素」
マグネシウムを酸素と窒素と反応させる、そして
「〘妖炎〙!!」
カァァァ!!
強い閃光を発生させた。
!!!!!!!!!!
シャドウグラトニアは突如苦しみ出し、
口を開き影に消えた。
「光だぁぁぁぁぁ!!!光に弱いぞぉぉぉぉぉ!!」
俺は力いっぱいに叫んだ
そしてクロの後ろに影が飛び出す、
その瞬間、ナグモとウロボロスが駆け出し、
手に光を纏わせた
「「〘フラッシュ・バン〙!!!」」
大きく開いた口のなかで暴力的な魔力を全開放し、
凄まじい閃光を放つ。
!!!!!!!!!!!
シャドウグラトニアは、もがき苦しんだ後、
空気に散るように
雲散霧消していった。
「ミナ!」
俺はミナに駆け寄る
「おねえちゃん!」
マイが泣きながら止血スキルを使っていた。
しかし、それでも止まらない血、
ミナは右肩の付け根から先を失っていた。
どうする、、
レベルを見る
「レベル、60、、」
ナグモとウロボロスが取った経験値の大半を
渡してくれたらしい。
ナグモとウロボロスはレベルがほとんど上がっていなかった。
俺は、全魔力を霊力に変換し、
スキル欄の式神召喚を迷いなく押した。
「〘式神召喚〙!!ミナを助けてくれ!!」
カッ!!!
強い光が目の前に現れた。
「、、、ぬ?、、」
ウロボロスがピクッと反応する
目を開けると、そこにいたのは、
白い着物の女性だった。
白銀の長髪に生える二本の長い耳、
後に生えている9本の尾が、彼女の種族を物語っていた
「〘九尾の狐〙、」
妖力を持った妖狐の最上位の妖怪、、
魔力切れで薄れる意識を振り絞って命令する
「そこの女性、ミナを助けてくれ、」
すると、九尾の狐はうやうやしく礼をする、
「かしこまりました、主様、」
すると、九尾の狐はミナを優しく撫でる、
そのとき、
ミナの失った腕が、淡い光と共に急速に再生していった。
「凄い、これが、、」
「ほう、、」
「、、、、」
「すごいすごい!」
皆が見守る中、
ウロボロスだけが何故かモヤモヤした顔をしていた。
すると、ミナが目を開けた。
「あれ、、みんな?」
するとエナがミナに抱きついた
「良かった、、良かった、、」
エナは静かに泣いていた
「エナ!?どうしたの?」
ミナが困惑している中、
俺は九尾の狐を見る
「お前に名を与える、ルナ、お前はルナと名乗れ」
すると、ルナはニコッと微笑み、
「ありがとうございます、」
と儚く笑った瞬間、
「おい、犬っころ、まさかこんなとこで会うとはのう?」
ウロボロスが苛立ちながらルナに詰め寄った
「ウロボロス!控えr」
「あらあら、デカいだけのトカゲが何か吠えてますわね、犬はどちらでしょうか、あと、私は狐だと何度言えばいいのでしょうか、トカゲ風情が犬のように吠えてるくせに、頭は鳥なのかしら♪」
「ル、ルナ、?」
ウロボロスがイライラしながら言う
「儂をトカゲと一緒にするでないわ薄汚い犬モドキが、
プライドだけは一丁前に高いくせに
気に食わん事があれば
ギャーギャーギャーギャー喚きおって、
五月蝿くてかなわんな、」
「うふふふふ♪」
「ハッハッハッハ」
バチバチと2人の間に稲妻が走る
「ふ、2人とも、、仲良く、、ね?」
「「あぁ?」」
「ごめんなさい!!!」
とっさに謝ってしまった。
ラース達を見ると
隅っこで震えていた
「こ、こわいよぉ、、」
「儂らじゃあ、何かあっても止められん、、」
「流石にアレを止めるのは無理ですぞ、、」
他の妖怪が本能的に恐怖する妖怪か、、
大丈夫かこれ?




