いい加減家を買います
前回召喚した3人(?)の式神たちを、
いったん整理してみようと思う
土蜘蛛
別名大蜘蛛、
僧侶や美女に化け、山を歩く旅人を喰うだの、
山奥に潜み空飛ぶ髑髏を出すだの、
諸説あるが、基本的に人に化けるらしく、
鬼の頭持つ大蜘蛛という事は共通らしい?
前世で見た奴はそうだった気がする。
よく昔話に出てくる笠を被り、
手には錫杖を持っているお爺さん僧侶。
実はガイアより背が僅かに高い。
鎌鼬
名前くらいなら聞いたことがある人が多いだろう。
つむじ風と共に現れ、人の体をスパッと切りつける
妖怪、血も出ず痛みもないらしいが、
この世界ではそうでもないらしい。
実は原理は現代科学で証明されているらしく、
風が巻き上げた小石で切れてたり、
強風で空気中に一瞬だけ発生した真空へ空気が巻き戻る際切れる等、
科学とは夢がないことをしてくるものだ。
この世界では顔にタヌキの様な模様と、少し熊の様な僅かに尖った鼬の耳とふわふわ尻尾が可愛い
小さな女の子だ。
鴉天狗
カラスだが結構イケメンである。
人に危害を与える妖怪ではなく、
真夜中に子供を家まで送ってあげたり、
危機から守ってくれるなど、意外といいヤツらしい。
手先が器用であり、
この間は宝箱を解錠してもらった。
鑑定という世界でも数える程しかいない
珍しいスキルを持っており、この話は
パーティーの秘密事項である。
次にパーティーメンバーを整理してみる。
ミナ
俺が助けた女の子、
髪は薄い黄色
明るい性格、
両親は盗賊により殺されており、
気にしていないのかは分からない。
現在12歳。
ウィザードだがかなり腕が立つ、何と中級魔法を
扱え、雷や炎が得意な傾向がある。
エナ
本名ヴィエナ
結構美人、茶髪の女性だ。
愛称でエナと呼ばれている。クルセイダー、
剣の腕が立ち、防御力もかなり高く、
最前線で戦っている。
かなり強く、いつも助けられいている。
年齢は聞いていない。
ガイア
ムキムキ赤髪イケメン、
こう見えてプリーストである。
かなり力が強いため、
支援魔法で強化後、大槌を持って戦う。
回復魔法もかなり上手く、
あっという間に治してしまう。
そして俺、
黒猫だが尾が二本ある猫又、
元日本人のサラリーマン、
陰陽術が使えるらしいが、
アニメや漫画で少し見たことがあるだけなので、
魔法が使いたかった所存である。
式神召喚にはとても助けられた。
さて、何故今更今までを振り返ったか、それは馬車に乗って別の街に移動中で暇だからだ。
トレアスという国で、ダンジョンがあり、
比較的王都に近い、安価な家を紹介してもらったので
現在その街に移動中である
当然、式神も一緒に、、、
何故戻さないかと言うと、、
、、、戻せないからだ。
時は、数時間前に遡る。
「お腹すいた!ご飯食べたい!」
鎌鼬がそう言った。
土蜘蛛が微笑しながらこう返す。
「じゃあどこか食べに行こうか、」
先程まで鬼形相でゴロツキをしばき回していた
あの土蜘蛛とはまるで別人の様な仏の笑みだった。
鴉天狗が困った様に言う。
「しかし我等は明らか人間では無かろう、
土蜘蛛殿はともかく、鎌鼬殿もイタチの雰囲気がある、我に至ってはカラスそのものだろう。」
しかし、その疑念はエナの発言ですぐに晴れる。
「問題はないだろう、この国は獣人や鳥人も多くは無いが、少なからず居る、その1人だと言えば通るだろう。むしろ、格好の方が不味い、」
「む、なにゆえそうなる?」
土蜘蛛がエナを見る。
「土蜘蛛殿や鴉天狗殿の格好は見たことがない、この国どころか世界的に見て珍しいだろう、どう説明すべきか、、」
皆が悩んでいる中、
俺は考える、
(ふむ、どうしたものかな、、そうだ、アニメではこんな言い訳が割とあったな。)
「問題ないぞ、」
「クロ?」
ミナがこちらを見やる。
「遥か極東の島国に、この様な格好をした
プリーストやアーチャーが居ると聞いたことがある、その中には獣人も居るらしい、東方の出身だと言えばいいだろう。」
ガイアが口を挟む
「でもよ、そんな国聞いたこともないぜ?」
俺はあらかじめ考えていた反論を口にする
「人々に隠された国でな、少ない古文書にしか
乗っていなかろう。」
「、、何でクロはそれを知っているの?」
ミナがそう聞いてくる。
俺はこう、口にする。
「俺が、その国から来たからだ、こいつらも、その国から呼び寄せた友人のような物なんだ。」
、、、さて、通用するか?
「そっか、じゃあ人も増えたし、家探そっか!」
どこか後ろめたさを感じながら、ギルドへ向かう
「ところで名前そのまんまでいいの?」
ミナが振り返って言う
「、、、名前を考えておこう、、」
結局ギルドに行くのはちょっと遅れそうだ。
〜〜〜〜
「いらっしゃい!御用はなんですか?」
ギルドの受付嬢に、エナが答える。
「この3人をパーティーに加えたくてな。」
エナが式神達を見やる。
「、、大人のお二方はともかく、そちらの女の子は無理ですね、、申し訳ありません。」
受付嬢が申し訳なさそうに答えた。
しかし、鎌鼬は諦めなかった。
「弱くないもん!私強いもん!」
本人からしたら激怒しているのだろうが、
はたから見れば手をブンブン振りながら
頰を膨らませ、プンプンという効果音がつくであろう
抗議の仕方であり、恐怖どころか愛しささえ感じるが、ここはフォローを入れておく。
「彼女は見ての通り獣人、年齢はもう数十歳は行っている。」
鴉天狗がそう言う。
受付嬢は疑念を抱いた目線を送るが、水晶があるので
ステータスを見てもらうことにしよう。
「そこの水晶でステータスを見てくれればいい、
不適格だと思うなら落とせばいいだろう。」
ガイアがそう言う、
意外と気が利くな、、
「分かりました。ではこちらに触れてください。」
受付嬢が水晶を出すが、当然届かないため、
土蜘蛛が鎌鼬を軽く持ち上げた。
鎌鼬が水晶に触れ、ステータスが出てくる
『え?』
思わずそういったのは、ステータスを見て驚愕した誰かの声だったか、、そのステータスは、
HP 2470/2470
MP 14790/14790
SP 48700/79680
名前 マイ
状態 空腹(小)
種族 獣人 (イタチ)[鎌鼬]
年齢 34[525]
性別 ?
職業 暗殺者[式神]
称号 駆けるモノ 暗殺者 [風の怪]
[斬り裂くモノ]
スキル 疾風迅雷 高速機動 風刃 無形の刃
風魔法 土魔法 止血 痛覚無効化 人化
獣化 [隠蔽][鎌術][斬撃][分身]
加護 風神の加護
「、、、」
受付嬢が絶句していた、
「えっと、、問題ないか?」
エナが聞く
「は、はい!問題ないです!」
受付嬢が気を取り直しそう言った。
「SPが過去最高レベルですね、、見たことないです、、70000以上の方、、」
確かにエナでもSPはその3分の1くらいだ、
鎌鼬はその移動速度からSPが高いのだろう、
「えっと、あとのお二方も良いですか?」
「ウム、」
鴉天狗が手を置く、
「、、、」
HP 12420/14500
MP 50429/67400
SP 71856/75000
名前 ラース
状態 平常
種族 鳥人 (カラス)[鴉天狗]
年齢 40[1150]
職業 弓使い[式神]
称号 千里を見通す者 空駆ける者 射抜く者
[導く者][鑑定人]
スキル 解錠 飛行 千里眼 風魔術 高速移動
索敵 弓術 人化 鳥化 [鑑定]
加護 なし[天狗の加護]
「、、もう1人もどうぞ、、」
「相わかった」
土蜘蛛も手を置く
HP 56700/56700
MP 82567/84500
SP 52340/67000
名前 ナグモ
状態 平常
種族 人間[土蜘蛛]
年齢 75[1450]
職業 僧侶[式神]
称号 旅人 浄化せし者 [人喰い蜘蛛][殺戮者]
[恐怖の象徴]
スキル 浄化魔法 退魔魔法 破魔魔法 除霊魔法
光魔法 水魔法 土魔術 読心術 杖術
直感 信仰 魔力自動回復 体力自動回復
[繰糸][探知][巣張り][獣化] [人化]
加護 魔法神の加護
「 」
バタン!
「受付嬢殿!!!」
受付嬢は気を失った
〜〜〜
「先程は申し訳ありませんでした、代わりに私が対応いたします。」
あのあと受付嬢は奥の部屋に運ばれ、別の受付嬢に
交代した。
「ステータスは問題ないので、冒険者登録しておきます、パーティーも同じで構いませんね?」
「あぁ、問題ない、」
エナがそう答えた。
ちなみに、式神達の[]で括られたステータスは
鎌鼬の隠蔽で隠してあるステータスだ。
俺が鴉天狗の鑑定を共有して、鎌鼬にバレたら不味いステータスのみ隠してもらった。
最も、HPやMP、SPまでは気が回らなかったが、、
「そうだ、それで本題なのだが、」
エナが切り出す。
「はい、なんでしょうか?」
受付嬢が答える
「実はこの全員が住めそうな家を探しているんだ、
なるべく広い家がいいんだが、」
エナのその言葉に
受付嬢はにっこり笑いながら答える。
「あぁ!冒険者パーティーの人達は大規模になってくると全員で住める家を求める方が多いですから、
大丈夫ですよ!ちなみに予算はどのくらいで?」
エナは全員に目配せする、
皆、この日のために結構お金を貯めたのだ。
マジックバックは中々の値段となり、
金貨
「金貨1000枚、完全買取で頼む!」
エナが胸を張って言うが、
俺は知っている、日本でも、
まともに一軒家を買えば、3000万はすると、、
金貨1枚1万リル、
つまり、所持金日本円で2000万、
あと500万リルは足りない、、と、、
賃貸なら300万リル、割と簡単に買い求められるが、
今回は完全買取、土地含めすべて買うということだ、
と来ると、、
「すいません、、1000万リルでは、厳しいかと、、」
『なぁ!?』
俺と式神を除く全員が驚く、
「まぁ、そう簡単には行くまい、、」
「はぁ、、お金をもう少し貯めてから出直そう、、」
ミナが肩を落とす、が、
(しょうがない、手助けしようか)
俺は鴉天狗に耳打ちする、
鴉天狗はどうやら分かったようで、
「お待ちくだされ受付嬢殿、まだ、訳あり物件は無いのか?」
その1言に受付嬢は真面目な顔で答える
「まさか、ご存知でしたか、、」
「やはりな、して?その物件は何処だ?」
鴉天狗の問いに受付嬢は答える
「はい、この街の隣町のトレアスという街に、
元貴族の別荘だった屋敷があります、
そこなら950万リルでお買い求め頂けます。」
「950万!?安くはないか!?」
エナが驚愕した。
鴉天狗が答える
「馬車はいつ出るのかな?」
受付嬢はハッと、そしてにやりと笑い、
「今日の夕方頃、トレアスまで行く
商人の護衛依頼がございます、
鳥人の方、貴方はかなりやるようですね、、」
鴉天狗はフッと答える
「なに、情報は命、ですからな、、」
ちなみに鴉天狗はそれとなく
話を合わせているだけであり、
本人はよく分かっていない、、
「では行きましょうか、トレアスへ?」
そして、現在に至るわけだ。
「ねぇねぇ、走ったほうが速いよ?」
鎌鼬が無邪気に話すが、お前についていけるのは
鴉天狗くらいだろ、、
と内心思いながら、馬車に揺られトレアスへと、
向かっていく。
こんにちは、深山真です
投稿が遅れてすいません、
文量が少しばかり増えましたが、
まあお気になさらず。




