猫又
「これはいったいどういうことだ?」
俺は確かに〔猫〕に生まれ変わりたいと願ったはず。
何故猫ではなく、〔猫又〕なんだ?
「あ、、」
俺は気づいた。神様はこう言っていた。
『あなたが良く撫でていた猫と同じ種類に生まれ変わらせましょう。』
まさかあの猫、猫又だったのでは?
「しかしどうしたものか、腹も減ってきた、
コンビニ、、は無いしな。」
(あれは、牛か?)
(いや、違う、魔物だな)
「モォォォォォ!!」
牛が突っ込んでくる。
「妖術ねぇ、じゃあ試しに、、、」
「〘妖炎〙」
ボォォ!
青い炎が地面走り牛に直撃する。
「モォォォォォ!!!」
絶叫をあげ、牛は倒れた。
「これ、食えるのか?」
バクッ
「、、、うげぇぇぇぇ!!まっっず!」
とてもじゃないが食えない味だった。
「〘鑑定〙」
〔状態異常 魔力汚染〕
「魔力汚染?」
なんとなく出てきたウィンドウをタッチして見る
〔魔力汚染 魔力が抜けておらず、
とてもではないが食べられない。〕
「はぁ?何だ?要するに食いたきゃ浄化魔法でも覚えろってか?」
しかし浄化魔法は使えない、どうにかしなければ、、
「なんかいい妖術は、、、ん?」
〔浄化の炎 アンデットや悪魔に効果のある白い炎
魔力を分解し、魔物の動きを鈍らせることも可能。
ただし決定打に欠ける。〕
「魔力を分解?これなら!」
「〘浄化の炎〙」
肉を浄化の炎で炙ってみた、
バクッ
「美味い!」
完全にエグい感じがなくなり、
美味しいステーキになった。
〜〜〜
「あ〜美味かった。ん?あれは、、、家か?」
(取り敢えず向かおう、でも姿はどうするか、、)
フッ
「尻尾が1本に、、」
(これなら猫にしか見えないな。)
俺はその家へ向かった。
〜その頃、その家では〜
「よし、全員集めたな。」
「グッ、離せ!盗賊が!」
広間には、その家の一家全員が縛られていた。
「よし、金目の物は集めたな、」
「はい、バッチリです。」
「よし、なら、全員殺れ、」
「お願いです!どうか、妻と娘だけは!」
「黙れ!」
ドス!
「ウグッ!」
「お父さん!」
父親は、腹を貫かれてしまった。
「カシラ、どうせ全員殺すんだろ?なら、
少し味見してからでもいいんじゃねぇか?」
「そうだな、少しなら、な。」
「オラ!こっち来い!」
「嫌!やめて!」
「キャァァァァァ!!」
「へっへっへっへ、」
「〘紫電一閃〙!」
ズドン!
「グアァァァァァァァ!!」
ドサッ
「何者だ!」
「魔物よりも何よりも、人間の方が恐ろしいな、
そうは思わんか、なぁニンゲン。」
「まさか、嘘だろ!?精霊猫だと!?Aランクの魔物がなんでここに、」
「〘妖炎〙!」
「ぎゃぁぁぁぁぁ!」
「え、あ、、、」
「はぁ、おい、平気か?」
(なんで俺、こんな事を、、)