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謎の男

「あれが、黒き龍、厄災、なの?」

「無理だ、、あんなの勝てるわけがない!」

「逃げろ!」

キュルルルル!

「ブレスだ!防げ!」

「〘プロテクション〙!」

キュゥゥゥゥゥゥゥゥン!!

バン!

ガラスの砕けるような音とともに魔法陣は崩壊した。

二重爆裂波(デュアルエクスプロージョン)は!?」

「もう魔力切れで撃てないよぉ!」

(こうなったら、、アレを出す!)

俺は形代を中に打ち上げ、名を叫ぶ

「式神召喚!〘風刃之鼬(カマイタチ)〙!」

すると、形代から腕が(かま)のようになった

イタチの影が出てくる。

そして宙を駆ける様に黒き龍に接近、

見えない刃が龍を襲う!

ズバババババ!

ギィィィィィ!

(効いてる!これなら!)

カマイタチが最接近し、切り込もうとしたその時、

「ギュエッ!」

忌々しげに振り払った龍の爪に引き裂かれ

イタチは消失、裂けた形代のみ残して行った。

「嘘、、だろ、、」

(徹夜で作ったのに〜!チクショーーーーー!

こんな気分になったのは

会社でサビ残 (サービス残業の略、賃金が発生しない)して作った提案書をチラッと見ただけでやり直しと言って破り捨てたク◯(ピー音)上司以来だ!

この(規制済み)の(ピーーーー)がぁぁ!!!)

フゥゥゥゥゥ、、なんかスッキリした。

「ウォォォ!〘竜撃斬波ドラゴニックスラッシュ〙!」

※効果は今ひとつのようだ

「なんか幻覚が見えた気がする。」

「〘ファイアーボール〙!」

ミナが魔法を放つがやはり効果は薄い

「そんな、、」

「どうしたらいい!?」

(どうすれば、、)

「もっかい撃つ!わぁぁぁ!」

(、、!、、上空から嫌な感じがする!?)

「全員下がれ!」

「うわぁぁぁ!」

冒険者達が下がる中、上空に、何かが居た。

まるで()()()()()()()()()()()

黒いローブを(まと)った男が、そこに居た。

(だが気にしている場合じゃない!)

「くらえ!〘ライトニング〙!」

「〘妖炎(ヨウエン)〙!」

「キュルルルル!!」

「不味い!ミナッ!下がれ!」

「え?」

すると、男が大きな鎌を手に持ち、

黒き龍に振り下ろす。

「〔残虐な者に、裁きを与える!

罪を数え、懺悔せよ!〕」

「〘最後の審判(ジャッチメント)〙」

その瞬間、勇者の剣技をも通さなかった

黒き龍の鱗が、

豆腐を切るように真っ二つになり、

あっさりと、息絶えた。

絶句していると、男が降り立ち、

気怠そうに去って行こうとした、

俺は思わず引き止めた。

「ちょっと待ってくれ、貴殿は何者だ?

黒き龍を瞬殺とは、、

かなりの手練れとお見受けする。」

(なんか敬語になってしまった。)

「まぁ、通りすがりの戦闘狂です。」

(戦闘狂て、)

「ありがとうございました!、助けていただいて、」

「いや、別に構わない、君は魔法使いか?、

その猫又は使い魔なのか?」

「はい、ですがネコマタ?この子は

精霊猫(フェアリーキャット)では無いのですか?」

「いや、妖術を使っていたのでね、」

(妖術を知っている?)

「ヨウジュツ?魔法ではないのですか?」

「いや何、私の生まれた国、日本では、

そのような術を妖術と呼び、尾が二又になっている猫を猫又と呼んでいるのですよ。」

「ニホン!?まさか、その国はチキュウという星にあるものですか?」

(何故日本知っている!?まさかこの人も?)

「、、あぁ、そうだが、お前、日本を知ってるのか?」

「知ってるも何も、私も元は日本人だったんです!

元サラリーマンだったのに、猫に生まれたいと願ったらこのようになってたんですよ!」

「サラリーマン、いやはや久しぶりに聞いた気がする。私も元は高校生だったんですよ。」

(高校生だと!?俺より10何歳も年下じゃないか!?)

「まさかの年下でしたか、」

「そろそろ時間ですね、私は仕事があるのでこれで、

また会いましょう。」

「あぁ、また。」

「じゃあな、猫又!その主人も元気にやれよ〜」

「えぇ!?あ!はい!」

男は、虚空に消える様に去っていった。

「あ!名前!」

しかし、そこにはとっくに、男の姿は無かった。

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