転生
俺の名前は酒田 浩一43歳男だ。
俺はいわゆるブラック企業で働いている、
労働基準法に喧嘩を売るような会社で、
サビ残は当たり前、月に一度休みがあれば奇跡、
1週間帰れないなんてザラにある。
最高237連勤、238連勤目は倒れたことで休んだ。
有給なんて取れない、給料は最低賃金ギリギリ、
何かと理由付けしてはボーナスカット、
今まで良く生きて来たと思う。
唯一の癒やしは
たまに家に帰れる時の帰り道にいる野良猫、
不思議な雰囲気で、撫でると少し疲労が和らぐ。
、、、気がする。
156連勤後、家に帰り、さあ寝ようと思った途端、
その場に倒れ動けなくなった。
(あれ、身体が、)
目が覚めると、不思議な空間にいた。
「こんにちは、酒田さん、貴方は死んだのです。」
「えっと、誰ですか?」
「私は地球の神様です。」
「神様?」
「はい、残念ながら貴方は過労でお亡くなりになりました。」
「そんな、俺は、どうなるんですか?」
「本来なら記憶をリセットし、輪廻転生し、新しい命を貰うことになりますが、貴方は魔力に耐性が
あるようなので、異世界に行ってもらいます。」
「異世界転生って奴ですか!?
魔法とか使えたり!?」
「はい、ですが貴方は魔力に耐性はありますが
適正は低く、魔法は使えないか
使えても初級まででしょう。」
「そんな、、」
「そこで!妖術を使えるようにしました!
いわゆる陰陽術ってやつですね!」
「そうですか、」
「はい、ですが私は陰陽術に必要な
妖力や霊力を与えられません。」
「じゃあ意味ないじゃないですか。」
「そこで、貴方の魂に魔法陣を刻み、
魔力を妖力に変えられるようにしました!」
「おお!」
「では、転生前にあと2つ、
その世界は魔物が蔓延り魔王が世界を支配しようとしている、危険な世界です、
なので、魔力を勇者並みに与えましょう!」
「ありがとうございます!」
「最後に、何か願いはありますか?」
願い、か、強いて言うなら、
「俺は、いつもいた野良猫達のような猫に生まれ変わって、のんびり暮らしたいです。」
「分かりました、あなたが良く撫でていた猫と同じ種類に生まれ変わらせましょう。では、
貴方の第二の人生に、幸多からん事を、
行ってらっしゃい!」
体が淡く輝き、意識が飛ばされる。
〜〜〜
「ここは、、」
目が覚めると、草原にいた、近くの森からは清々しい空気が流れてくる、
「ここが異世界だなんて、信じられないな」
すると、遠くから飛行機のようなものが近づいてくる
「あれは飛行機、、、じゃない!」
「グゥェェェェェェェェ!!」
「まさかのドラゴン、、異世界決定だな、、」
ふと体を見てみる、体は艷やかな黒い毛並みに、
足先は少し赤い猫だった、
「あれ、ていうか俺、喋って、、、」
ふと尻尾を見てみて、俺は目を疑った
そこにあったのは黒い尻尾、
先は赤く全体的には黒だったが、2個おかしい点が
「尻尾が、2本で、尻尾の先に青い炎が、、」
これじゃあまるで、まるで、、
「猫又じゃねぇか、、、」
こんにちは!深山 真です
新シリーズ開幕!今日からは【調律者さん達の異世界旅】と交互に投稿予定です、お楽しみに!