プロローグ
楽しんでいっていただけると幸いです
結論から言おう。
おれは最強になった。なので俺の伝説を後世に引き継ぐために書記を残そうと思う。
とりあえず、転生の流れを説明しよう
『小野田 慧斗
年齢22歳、身長168㎝、男、普通の大学生、何もかもが平凡で目立つ特技も魅力もない。そんな俺がこの間、殺人鬼に殺されてしまいました。
「おいおい…俺殺すとか……人生での初注目がニュースで殺されましたって、どんだけくそなんだよ!!」
「あーあ…こんな俺にもまたチャンスがやってこないかね。転生とか。」
【ふーん?転生したいんだ!】
「うおっ!!!だ、だれだ!!!!)
【誰だなんて失礼だなあ…んーじゃあ神とでも言っておくよ!!】
「神ぃー?ふざけないでくれよ!俺は今感傷にひたってるの!!ひとりにしてくれ!」
【はあ?君が誰だって聞いてきたのに!立場わかってなじゃん!もう、イライラするなあ!速くあたり見渡してみなよ!】
「は…?っ!!!!」
辺りを見回してみると、そこには、溺死、自然死、病死、自害、転落・転倒。一瞬見ただけでもいろんな死に方の人たちが横たわっていた。そして、たくさんの赤色が混ざり合ったであろう液体が俺の足を浸らせていた…
「ヒィッ…」
【うん。わかったようだね、小野田慧斗くん。ここはつまり、天国だ!】
「は。ふざけるなよ…こんなとこが天国なわけあるか!こいつら、お前に殺されたのかよ...?」
【うん、慧斗くんの言う通りだよ?】
「なんでた?!なんでそんなことがっ...?!」
【?なにを驚いているのさ。生きている間に悪いことした奴らにお仕置きしただけだよ、何の問題があるっていうのさ?】
「おかしくはねえよ、おかしくは。つまり、ここは、天国なんかじゃなくて、地獄ってことだろ!?」
【あれえ?バレないと思ったのにな♪】
「バレねえ方がおかしいだろうが!つか俺!何も悪いことしてねぇーよ!」
【はあ?それこそバレるような嘘つかないでもらえるかなあ?悪いことしたからこっちに送られて来たんでしょ?僕のこと舐めすぎじゃない?まだ許しを請ってくる人の方がずっと賢いよ!!】
【はぁ…なんか慧斗くんと話すの疲れじゃったや。もういいよ、えーと。確か転生だっけ?いいよ望み通り送ってあげる!楽しんできてよね?僕からのプレゼントなんだから!!!】
「おいっ!待て、まだ話g…」
言い終わらないうちに、俺の目の前に''俺''がいた。
地面の赤い液体に、より鮮烈な赤が混ざっていく。そしてその色は、どんどんどす黒く、そして強烈な鉄の匂いを漂わせた。
理解してしまった、俺は彼らと同じように殺されたのだ。あいつに。
そして俺は見たんだ、殺される瞬間、あいつのにやり顔を…
(ぜったい許さん!!絶対!!!!)
………
必死に意識を保とうとしている気持ちとは裏腹に、だんだんと全身の感覚がなくなっていった——— 』
とまあ、こんな風に俺は転生したってわけだ!
この時までは自分のことを至って平凡で、かといって悪さなんかも絶対していないと思ってたよ…
でも、それっておれだけじゃないよね。みーんなそう思ってる。みんなね。
プロローグが長くなりそうだから、この話はまた今度に。
とにかく、そろそろ物語を始めよう。
希望と絶望が混ざり合うこの物語が、君にとって良い物語になることを祈るよ。
ここから物語が始まります
よろしくお願いいたします!