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勝ち組確定?いえ、追放です。

新たな生を受け、新生活を開始します。

なつきは、ショコラ家の長女ココアとして新たな生を受ける事となる。


彼女にはガトーとビターという兄が人おり、初めての女の子が生まれたって事で両親から可愛がられる。


その後カカオとエクレアと名付けられた妹が生まれる事になるが、長女であったので大事に育てらていた。



3歳の誕生日を迎え、祝福の儀が行われる事になった。


兄であるガトーは職業適性が騎士でスキルを2つ授かり、もう一人の兄ビターは職業適性が領主でスキルを4つ授けられていた。


両親は、長女であるココアも素晴らしい職業適性とスキルが与えられるものと期待していた。



ココアが祝福の儀に臨み得た結果が職業適性が不明でありスキルがないという事実だった。


その事を知った両親は嘆き、緘口令を敷きココアの情報が外に漏れないようにし新しく雇ったマリルというメイドに一切の世話を任せ部屋に軟禁する事なる。



ココアは両親から部屋を出るなと厳命を受け、その時から数年をその部屋で暮らし外界から隔離される事となる。


メイドのマリルと話すことがココアの楽しみになり、外での話やらメイドの仕事についていろいろ聞くことになる。


ココアに唯一許された趣味は本を読む事で、マリルを通しいろいろな本を与えられる。



軟禁されている間にロシェが生まれ、カカオとエクレアが祝福の儀を受ける。


カカオは職業適性が補佐官でありスキルを3つ与えられ、エクレアは職業適性は聖騎士でスキルは3つ与えられる事なる。



その結果を受け、さらにココアはショコラ伯爵家ではタブーとされ長女は幼くして亡くなったという噂が世間で流れる事なる。


一番下の弟ロシェは、職業適性は魔導士で与えられたスキルは3つだった。



結局、長女であるココアだけが職業が不明でスキルなしという結果だけが際立つ結果となった。



ココアがこの世界の成人年齢である12歳になった時には友人はメイドのマリルだけであり、彼女の存在を気にするものが伯爵家と従者たちにはいなくなっていた。



成人となったココアに父であるホルン・デ・ショコラが妻を連れ部屋へ訪れる。



「ココアよ。成人年齢となったお前にはこの家から出て行って貰う。この金を持ち、必要な荷物を持ち出ていくがよい。無能なお前を成人まで育ててやった恩を忘れるな。今後我が家名を名乗る事は許さぬ。」



それだけを父はココアに伝える。


一緒に付いてきた妻フルートは、汚いものでも見るような眼をして早く出て行けと眼で訴えかける。



「父上、母上。今まで育てていただきありがとうございます。ココアは、感謝しております。今夜のうちには、家を出させて頂きます。」



ココアはそう伝えると両親は出て行った。


そばに控えていたマリルは目に涙を浮かべている。



「ココアさま、私もついて行きたいのですが伯爵家のメイドの身、ついて行くことが出来ないのがつらいです。」


「ありがとうマリル。あなたのおかげで私は幸せな時間を過ごすことが出来ました。あなたと離れるのはつらいですが、父と約束しましたので家を出る準備をする事といたしましょう。」



ココアはマリルにそう伝え、着替えなどを少し大きめな鞄に詰め込む。


伯爵家の令嬢とすれば、荷物が少なすぎる。


それを感じたマリルはさらに悲しくなるのだった。

貴族の令嬢として悠々自適の生活と思いきや、才能なしの烙印を押されお家追放。ココアの運命が動き出します。読んでいただきありがとうございます。

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