はい、転生一択です。
私、転生します。
9月23日午前2時52分、朝霞なつきは天に召される事になった。
彼女の死因は、過労死。年齢は、26歳だった。
彼女は、18歳から市役所に勤めており連日の残業のために疲弊しきっていた。
2年おきの部署移動に加え、上司や同僚が彼女に仕事を勉強の為という理由で大量の仕事を押し付け自分たちは定時であがり彼女だけがとばっちりをくう。
ミスをすれば、すべて彼女の責任にされ上司はその上に胡麻をするばかり。
そのような生活を8年続けていた。休日に残務処理で出勤する事もあった。
彼女は、あまりにも真面目過ぎて要領もよくなかった。
同期や後輩の女性たちは、男たちに媚びうまくやっていたようではあるが彼女の性格ではそれが出来なかった。
家族とも18歳で就職した際に部屋を借り縁遠くなっており、年に数度連絡が来るくらいでその度に親に結婚はまだかみたいな事ばかり言われ、彼女はなおさら連絡を取らなくなる。
そんな彼女の楽しみは、ネットゲームでその時間だけが彼女を癒す時間となっていた。
彼女の亡くなった日もその前までネットゲームをしており、疲れたので眠りにつきそのまま目を覚ます事がなかった。
調べた結果、彼女の残業時間は毎月150時間超であった。
総務課は彼女の残業時間の多さに直属の上司に指導もしていたようだったが、無能な上司はそれを無視し彼女がその事を総務にバラしたのだろうと勘繰りさらに同僚を巻き込み仕事をさらに増やしていっていた。
彼女は一つの愚痴を漏らすこともなく、日々の業務を全力でこなし続けていた。
総務課の人事で移動させても、結局は最初の上司が移動先の上司によからぬ噂を陰で流しており彼女の状況が変わることなく8年が経過したのだった。
彼女が亡くなり、彼女が担当していた仕事を同僚が引き継ぐのだが無能な上司、腰ぎんちゃくな同僚たちでは業務をこなす事もできなくなり苦情が市役所に寄せられることは別の話。
彼女は眠ったまま亡くなっており、今まさに天に向かおうとしている所だった。
彼女は、夢を見ているような感じで景色を感じている。
そして、そこで一人の神と出会う事になる。
神は、至高神ニケと名乗った。
「妾は、至高神ニケ。あなたは、先ほど天命を全うされました。あなたには、二つの選択肢があります。このまま大きな魂の一部となる道もしくは異世界で生まれ変わる道です。どちらを希望されますか?」
「私は亡くなったのですか?どうしてですか?仕事もまだたくさん残ってるのに・・・。みんなに迷惑をかけてしまう。」
彼女は、自分の死因や残してきた仕事の事が脳裏に過る。
「原因は、過労死です。あなたの能力以上の仕事を長く続けたため魂が擦り減りその許容量を超えたために亡くなりました。今までいろいろな人間を見てきましたが、あなたほど真面目に努力した人は稀です。」
「そうですか・・・過労死だったのか。ニュースとかで見てたけど、まさか自分が過労死するとは思ってなかった。」
「それで、あなたはどちらの道を選びますか?」
「ゲーム好きな私としては、異世界転生一択です!」
「わかりました。あなたの新しき人生に幸が多い事を祈っておりますよ。」
ミラはそう言い、なつきに手を向け光で身体を包み異世界へと魂を誘うのであった。
のんびりペースでやってく予定です。読んでいただけると、ありがたいです。