強力な助っ人との再会
首都ハウトディアはなんだか沈んだ空気が流れていた。
私たちはとりあえず近くにあった銀貨1枚の質素な宿に泊まり、冒険者ギルドへと向かった。
まずは情報が欲しかったのと、ある人物に会うためだ。
キョロキョロと探すとすぐにその人物は見つかった。
栗色の髪に深い青の目をした、冒険者ネームがリッシュの彼だ。
「リッシュ!」
「ん?姫君?久しぶりだね!」
まずは再会を喜び抱きついた。
リッシュも嬉しそうに笑っていた。
「リッシュ、久しぶり」
「カイン!?生きてたの!?久しぶりだね」
死んだと聞いたから驚いたとリッシュはいい、カインとの再会も喜び握手していた。
クシュシュとケイトはリッシュと同い年だけれど、学年は3つ下らしい。
なのでかわからないが、リッシュの事を先輩と言い、慕っていた。
「リッシュ、最近の国について聞きたいんだけど…いいかな?」
「僕の知ってる事だったら別にいいよ」
そしてリッシュはまず、今トップにいるのがルミニア母様ではなく、アーサー兄様の奥さんだと話した。
アーサー兄様は最近表には出てきていなくて、病気だとも聞いた。
アルフレッド父様も病気で、今その女に牢獄に入れられているらしいとも聞いた。
クリス兄様とエメスト兄様がその女のガーディアンを買って出ていて、迂闊に近づけないらしいとも聞いた。
私とカイン、そしてクシュシュとケイトは顔を見合わせて確信し頷いた。
それを確かめるように額に宝石があったかどうかと聞いてみた。
しかし意外な事になかったとリッシュは言った。
「なかったの?」
「ない事がそんなにへんなの?」
ないとするなら、どんなモンスターなんだろう。
同じ手段で使えるだろうか?
するとカインが「カースインキュリットの可能性がある」と真剣に答えた。
「なに?カースインキュリットって」
「邪属性の人型モンスターです、普通は女性をターゲットにして襲うのですが、もしかしたら亜種かもしれません」
わからないリッシュに出会ってきたモンスターの中で一番最悪だと吐き捨てるようにカインが言い、リッシュもだから目を奪われそうになったのかと納得していた。
可能性は高い。
「となるとやっぱりアーサー兄様が危険…というかクリス兄様もエメスト兄様もヤバイ」
「ヤバイ」
笑い事じゃなくて今すぐにでも行った方がいいぐらいには危険な状態になっていると推測する。
しかし、急いで行って罠にかかってしまっても大変だ。
ここには頼れるリッシュもいる。5人でフルブラント王国の奪還作戦を計画し始めた。
作戦といえば聞こえはいいが、基本は私とリッシュによる聖属性打ち消しをし、クリス兄様とエメスト兄様を正気に戻す。
戻したらこっちのもので、相手に畳み掛ける。ただそれだけのごり押しだ。
相手がどれだけ強いかわからない上、クリス兄様やエメスト兄様が人質に取られてしまったら私は動けなくなる。
ただでさえアーサー兄様も人質として取られているし、アルフレッド父様も弱っている。
長引く戦いはさけたい。
今いる仲間も本物かどうか、他の人間も平気かどうかわからないので4人にだけは聖属性の打ち消しをかけておく。
それから、相手が女にも男にも目が使えるのだとしたら、相手と目線を合わせるのは良くないだろうという話になり、かといって背中を見るわけにはいかないので額のあたりを見るという話になった。
あくまで視線は向けてはいけない。
今日はこれ以上考えてもなにもできないので、作戦は明後日に決行する事を決めて、明日は1日しっかりと体を休める事にした。




