レアの思考、恋空の思考
4月でクリス兄様が学院5年生になり、エメスト兄様も学院3年生になった。
来年はクリス兄様が上位学院受験になり、行くのであれば今までよりもっと忙しくなるのだという。
そのためかクリス兄様は今年から全力で勉強するらしく、遊んではいられなくなった。
エメスト兄様が少しだけつまらなさそうにふてくされていた。
ちなみにクリス兄様がもし魔法適正がある人だったら、3歳から魔法学院に入学し6年間魔法と学力を叩き込まれる。
その後、一般なら12歳でしか入れない上位学院に9歳で試験を受け入学する。
アーサー兄様がそうだったと言っていたのでそうなったのだろうと思う。
なぜか私はそんなことにはなっていないけれど…
クリス兄様が適正なかったからエメスト兄様と遊べたんだぞと言ってもきっとエメスト兄様はわからないしふてくされる。
エメスト兄様がふてくされるからといって私も遊んでいられない。
なぜなら魔法と剣術とダンスとピアノとお勉強が多すぎるのだ。
そんなエメスト兄様が思いついたのはマリーと遊ぶことだった。
もちろんエメスト兄様とて暇じゃないが、暇なときにマリーと遊ぶことで暇をつぶしていた。
今年で私も5歳になり、来年は6歳、再来年は7歳になり学院生になる。
実は今からとても楽しみなのだ。
王族だからなのか出かけるときは母様か父様も一緒で、いないとしてもアーサー兄様や護衛が必ずついて回る。
しかし、学院に入るとそれはなくなる。
ようやくお友達が作れるようになるのだ。
昔、「お城の中は退屈」といって抜け出そうとしていたお姫様の話があったが、何だか少しだけわかるような気もする。
退屈な上堅苦しい、アーサー兄様と一緒のときはまだそこまでではないが、護衛と一緒となったりすると自由は完全に制限されてしまう。
あと2年だと思うとなんだかどんどん楽しみになってくる。
友達ができて、もしかしたら恋をして、もしかしたら…もしかしたら
そこまで考えてふと思う、昔は苦しい思いばかりをしてきており、ここにきてからはその記憶を引きずったままだったせいかこういう浮かれた話はあまりしていなかった。
しかしこの年になって浮かれた話を考え出したということは、私は過去を捨ててレアとして生きてこれているのだろうと思えた。
着実に前に進んでる。
ならもっと楽しいことを考えて日々を楽しく生きよう。
人は変わるとはよく聞いていたけれど本当だったなと内心笑った。
もう、振り返るのはやめよう。




