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?目線/とある噂話


首都ハウトディアの上位貴族階級が行き交う大通りにて、母親は男の子と手をつなぎ歩いていた。


「ねえ聞いた?」

「うん、聞いた」


ふと聞こえてきた噂話に立ち止まり耳を傾ける。

男の子は目の前のおもちゃ屋に置いてある剣のおもちゃに釘付けになっていた。


「アーサー様を超えそうなほどの方なんでしょう?」

「まさに千年に一人の逸材なんですって」


母親はこれが欲しいの?と男の子に聞き、男の子は眺めた後首を横に振った。


「あの家の奥様もはりきってましたね」

「物心ついたから魔法学院にいれたそうですね」

「11属性だなんてすごいですわね」

「本当ですね~」


母親はその噂を聞いてニンマリした。

一緒に手をつなぐ男の子はその母親を見て首をかしげた。

魔法が使えるだけでもすごいことなのに、11の属性を使いこなすことができる子が生まれたのだ。

属性のトラウマは幼い頃には存在しない、しないがだからと言って全員が11属性で生まれることはない。

魔力は小さい内から鍛えておけばいくらでも伸びる。

あのアーサー魔導師を超えるほどの逸材なのだ。

もちろん母親は喜んだ。


この母親は下級貴族だったが、この子を産んでからは上位貴族までもが尊敬の眼差しを向けていたのだ。

しかもその子は男の子で、この王国のレア姫と同い年だった。

今から鍛えておけば、今から磨いておけば、お姫様とお近づきになれるかもしれないし、そうなれば今まで見下してきた上位貴族を見返せると思っていたのだ。


「立派な魔導師になるのですよ?」

「もちろんです母上」


我が子ながら立派だと優しく頭を撫でた。


「さて、立派になるためにも習い事たくさんしましょうね」


これからバイオリンとピアノのレッスンに向かう途中だった。

男の子は返事をしたのちに少しうつむき、前を向いた。

これからが楽しみだと母親は遠くにそびえ立つ城を見つめていた。


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