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駅から出たらさ2
「うーん、そんな特徴の人は見たことがないよ」
「君を除いてってことね」
僕は考えたが、これまでにそんな女は
1度も見たことがなかった。
「…わかった、ありがとう。」
長く太い鼻を持った男は
心做しかその鼻を
しょんぼりとさせて立ち去った。
「なんだったんだ、今のは」
僕は不思議に思いながら
帰路についた。
家に帰れば僕のお母さんが待っている。
夕暮れ時、お母さんは何をしているだろう。
僕の大好きなコロッケが夕食だったら
嬉しいな。
僕は自分の鼻を触った。
それは普通の人間サイズだった。