5
ミヤビは、本当に色々な場所でミヤビを買う男と会ってきた。
最初は新宿に事務所のあるデリヘル。
デリヘルは本番無。その分料金も安い。
だけど男達は入れさせる事を懇願する。
それを一々なだめすかす事が面倒臭くなり、
それなら最初っから最後迄と割り切っている大塚のホテトルに。
ホテトルの仕事はデリヘルよりも全然楽だった。
客が終わる迄、笑顔を張り付け適当に演技さえしていれば良い。
基本的に受け身で問題無し。自分がサービスしなくて良いから楽だった。
おまけに店の看板として雑誌にも写真バンバン出ていたから、どんなに暇な日でも稼げた。写真指名の場合はまずチェンジされる事はない。
客がイメージと合わない女の子をチェンジ出来る権利を持つから女の子は外見が最重要課題。
チェンジされていたら時間も勿体ないし、何より女としての自信を傷つけられてしまい精神衛生上、非常によろしくない。
「チェンジ」この一言はかなりイタイ。
ミヤビの売りは顔と胸と脚。
ただし、一晩で多いと5、6回は風呂なりシャワーなりを使用するのでメイクはあくまでも簡単に直せる程度にナチュラルに。
髪も自毛が中途半端に短かったので部分ウィッグを使い、濡れても外せる偽ロング。
胸元は服の上からでも露骨に大きさと谷間がが分かるような服を選び
、脚元はもちろんミニスカートにヒール靴。これがミヤビの戦闘服。
稼げる子、客を引っ張れる子は事務所の人間も可愛がり、我儘や融通も聞くようになり大事にされる。
シビアだから解りやすい社会、先輩後輩何て関係無。
その事務所に所属しているメンバーの中で客受け良いかどうか、ただそれだけ。
ミヤビはどうも買う男達にとっては忘れられない子らしい。その理由は簡単、それはミヤビが感じやすい子を一貫して続けていたから。
男は自分の愛撫で感じ、イク等と連発している女に悪い気はしないらしい。むしろ相性合う等と前向きに解釈する。
笑顔でさえいれば、心の中で殺意に近い悪態着いても男は決して分からない。
ミヤビは仕事中は完璧な女優です。