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女性という生命体に対して、高い理想像を掲げている方は落胆されるかと…
私、ミヤビはある事を境に流される事で生きている。
流されるとは綺麗な言い方で、シビアな言い方をすれば何事も考える事なく、その場の雰囲気に飲まれ漂い、何となく生きている。
何となく生きても死なないのは、自分を自分でアヤメル勇気が無いだけだが…
ところで、ミヤビは本名ではなく呼び名。
本当の私の名前を知るのは両親と数人の友達、そして私が惚れてしまっている男だけ。
本名等最低限の人が知っていれば良い、葬式の時に来て欲しい人達程度で。
その為ミヤビの世界は現在拡張し続けている。
ミヤビは、派手で華やかで露出狂で、男を喜ばせる事を目的としている。
所謂、愛人タイプ。
実際に愛人なのだが…
ミヤビは一人だけの男相手では息が詰まるらしく、
常に複数の愛人を掛け持ちしている。
男に消費され、振り回され、結局は傷つく自分いるのが分かっているのに、
ミヤビはこの流される生き方をやめられない。
一体どこに流されていくのか、行き着く先は何処なのか現時点ではさっぱり分からない。
それを考え始めると、ミヤビと私は先行きの霧の深さに頭痛と目眩がして考える事をストップさせてしまう。
そんな時に私とミヤビは彼に出会った。