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漆黒の風  作者: ST
二章 災厄の予言
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12話 姉兄妹の休息

――痛い痛い……!



ハールは今壮絶なダメージを負っていた。

何せ右腕と左腕を両方同時に引っ張られるという地獄の拷問を永遠と繰り返されているのだから……。



「ハール様! あっちに行ってみたい!」


「ハール様! あちらに行ってみませんか!?」



金髪と銀髪の双子がハールの両腕を引っ張っているのだ。

ハールは無表情に若干の苦痛を浮かべていた。



――助けてください……!



ハールはチラッとハールの左方向に此方を苦笑しながら見ている金髪の美少女に目線を送る。

その様子にカーラは苦笑いばかりで此方を助ける気はどうやらないようであった。



――カーラの姉御ぉ~!



ハールは涙目でカーラに向かい懇願する。

無表情を取り外したその姿はまさに子猫のような愛らしさ……は無くカーラはすぐにそっぽを向く。



(カーラ……僕は君を恨むだろう……! ここから先何年……何十年立とうとも!! この恨みが生涯消えることは無いだろう!!!)



心の中で呪詛を唱えるハールに目を一切向けないカーラ。

ハールに必死にすがり寄っては時間が勿体無いと云うようにどこかに連れて行こうと試みるソールとルーナ。



――何故こうなったんだろう……。



どこかの黒髪の少年の時と全く同じ気持ちに晒されるハールは同じように記憶を辿っていく。

始まりは今日の朝、朝食を食べている時だった。





     ★★★





ハールは今日もいつもと同じように起床し、同じように身支度を済ませ、同じように宿屋の食堂に足を運んでいた。

奥には調理場があり料理をしている時の音が時折響いている。

周りは木造建築らしい風景で所々に多少傷が入っている所を除けば綺麗に整えられている。

そんな食堂で出された朝食を食べていると昨日に何故か泣きながら去っていった二人が此方に向かってくる姿を捉えた。



(これはチャンスかな?)



ハールは昨日に二人の身に何が起こったのかが分からない。

涙の理由がおそらく自分である事は予想がつくのだが、理由を聞かれるとハールには答えようが無い。


なぜなら、ハールは二人にこれと言ったような事をした覚えがないのだから。

ともかく、理由が分からない以上謝ろうにもそれは適わない。

よってハールは必死の形相で此方に向かってくる二人に優しく笑いかけた。



「二人ともおはよう。昨日はどうしたの?」



ハールは二人の頭をくしゃくしゃと撫でる。

ハールとしてはこれで原因が分かると踏んでいた。


しかし、次に見せた二人の状態にハールは表には出さないが内心ぎょっとする。

ソールとルーナが涙を見せながらハールに抱きついてきたのだ。

二人曰く、「いつものハール様だぁぁぁぁぁぁぁ!!!」と食堂中に響き渡る大声で泣き出したのだ。


それによって近くの客や従業員に「こんな小さな子を泣かせやがって……!」的な目で見られる。

ハールとしては溜まったものでは無い。



(とにかく二人を慰めないと……僕の命が危ない!)



周囲の殺気に満ちた状態に冷や汗が伝う。

この状態はまずいとハールは慌てて行動を実行しようとした。

しかし、状況は改善される前にどん底に突き落とされた。



「ハール……。お前は何をしたんだ?」


「ハール。君には失望した……」



ハールの後ろにはいつの間にやらハザンとカーラが冷ややかな侮蔑の視線でハールを見下している。

まるで虫けらでも見ているような視線にハールは、僕が何をしたんだ! と叫びたくなった。

さっきまでの状態が砂糖のように甘いものだと顔を引きつらせながらハールは冷や汗を尋常では無いほどに流しだす。



「弁解の余地を!」


「「問答無用!!」」



ハールはこの状況を逆転させるべく(といってもハールは何も悪くないのだが)二人に状況説明というシンプル且つ強力な一手を放とうとしたが、二人の意表をつく奇襲に打つ手も無く、逢えなく頭に見事な二段アイスクリームを飾った。

そんなハールが二人に弁解して納得する頃には、心身ともに半死半生の状態になっていた時であった。


ともかくそんなこんなで四人と状況を照らし合わせていくハール。

その途中でハールはソールとルーナの勘違いに気付いたり、ハザンとカーラを納得させたりと朝から大層な労力を消費することになった。



(明日は休暇をとろう何て言った人が疲労の原因と成るなんて……)



ハールは少し後ろめたそうに視線を逸らす年上二人を横目に神の裁きが下る事を心底真面目に願った。

今ならば、それこそ二人をギャフンと言わせる為には悪魔との計略すらも躊躇せずにやり遂げるだろう。


何にせよ、とりあえず肝心の双子の誤解は解けたようで其処は安心したハール。

二人も恥ずかしそうに顔を下に向けている。

そんな時、今まで散々息子を苦しめたハザンが何事も無かったかのように口を開いた。



「今日は休暇であるから、三人共楽しみなさい」



リセットを試みた自らの父親に絶対零度の冷めた視線を向けるハール。

その視線を察知したのか、青髪の男は逃げるように食堂を後にしていった。


そんな我が親に、何も食べずに出るとか本当迷惑なんですけど、ていうか勘違いされた自分に何も言わないとか人間性疑うんですけど、つうかそのまま階段から落ちて死んでほしいんだけど、など心の中で毒殺せんばかりの悪態語句を並べる。

そんな時、ソールが口を赴きに開いた。



「ハール様! 今日は私達と買い物に行こうよ!」



突然の言葉に、は? と首を傾ける。

買い物は父さんが済ませるから別に僕らが行く必要は無いんじゃ無いかな? という意見なのだが、その言葉にルーナが首を振る。



「私達が言う買い物は、その……あの……デー……服やアクセサリーなど見ようと思いまして……」



ルーナとしては素直にデートと言いたかったのであるが、どこか恥ずかしくなり、内容だけを伝える。

しかし、その言葉にハールは納得したような表情をする。



(そうか。二人は旅の為に武器とか防具とか魔道具などが見たいんだね。二人も成長したな~)



「いいよ。行こうか」



その言葉と共に顔をこれ以上無いくらい輝かせる二人にハールは思わず微笑んでしまう。

方や衣服やアクセサリーなどの生活用の服を想像する二人、方や武器や防具をなどの冒険者用を想像する一人、買い物のイメージが全く違う二人は街に出ようと席を外した。

しかしその時に後ろからカーラは声をかける。



「ハール。私も行っていいか?」



今日は一日中暇していたカーラが暇つぶしと弟妹の面倒を見る為に同行する権利を問う。

これに勘違いをするソールとルーナはぷくっと頬を膨らませた。

しかし、その様子を知らないハールは快くこれを了承。



(僕一人じゃ面倒を見るのも大変だろうし、二人とも女の子だからな~。女性のカーラがついてきてくれると助かるな)



その考えの元で頷いたのだが、ソールとルーナはこれに不機嫌を露にする。



「……二人ともどうしたの?」


「何でもないよ」


「何でもありません」



いやそれは無いだろう……だって顔むっちゃ不機嫌そうだよ? ハールは訝しげな表情を向け首を傾げる。

その結果、女の子にはそういうお年頃があるのだろうと勝手に解釈。



「さて行こうか」



かくしてハール含めた四人は食堂を後にしようと入り口に戻る。

ソールとルーナの二人は胸を躍らせ、カーラは興味ありげに、ハールはそんな三人に若干微笑みながら食堂を出る。


……後から代金を払っていなかったハールを止める店の人の怒鳴り声が聞こえたのは一種のご愛嬌というものであろうか……。





     ★★★





一連を思い出し、記憶から戻るハールは無意識のうちに三人に連れまわされ、いつの間にか衣服を売っている店に入っていた。



「いらっしゃいませー!」



にこやかな店員から何時もの決まり文句を聞きつつ、ハールは店の周りを見渡した。



(……あれ?)



ピンク色の絨毯の上でハールは頭に疑問符を浮かべる。

ここは確かに衣服を売っている。

所々に服が何着も飾られていた。

しかし、それはどこか可愛らしい、綺麗な服などしか売られていない。



(何故に防具が無いの……?)



ハールは頭でイメージしていたものとはかけ離れた商品を目にして訝しげな表情を浮かべる。

しかし、店の外にある看板を見ているとどうやらここは生活用の衣服、ドレスなどしか売っていない仕立て屋だったのだ。

それを見てハールは店を間違えたか……と無表情のまま三人を外に連れて行こうと視線を向けるが……。



「二人とも良く似合っているぞ」


「本当!?」


「良かったです!」



目の前のノリノリの三人にハールは唖然とした。



(……どうなっているんだろう。店を間違えている事は一目瞭然なのに)



キャッキャと騒いでいるソールとルーナに何時に無く顔を輝かせて服をあれもこれもと見渡すカーラ。

ハールはその光景にどうしていいかわからず三人を見つめるばかりであったのだが……。



「ハール様……。どうでしょうか……?」



ルーナが恥らいながら此方に寄っては試着したドレスをハールに拝ませる。

それは何時も着ている様な動き易いピンク色の生活用衣服のワンピースのどではなく、どこかのパーティーに出席する時であるかのような貴族が着るようなドレスであった。

全体的な色は紫色で、服の胴の辺りが捩れている。

確かにルーナには似合っていたのだが。



(六歳児には早すぎるって……)



たしかにそのドレスは子ども用である。

しかし、大人の着るようなドレスを小さくして子どもに着せるのはどうだろうか。

ハールはそんな事を考えて「良く似合っているよ」と笑顔で言い、すぐ後に「でもこれを着るのはもう少し大人になってからにしようね」となるべくオブラートに包んでそのドレスが選定されるのを防ぐ。



「ハール様~~!」



次に来たのはソール。

これまた白で飾ったような、まさにお嬢様な人が着るようなドレスを試着している。

この二人は思考箇所が似すぎていると、全く同じ語句をソールに指摘し、二人にもう少し動きやすく子どもっぽい服装が良いと伝える。

その言葉に決死の表情で宝探しにでも行くように服の山の中に姿を消していった。

その様子に溜め息をつきながら見送るハール。



(なんか当初の目的がずれてない……?)



未だに旅の支度の為に街に駆り出したと思っているハールがそう思うのも無理は無いのかもしれない。

しかし、今しがた見せた二人の幸せそうな表情を思い出すたびにそのことを指摘する気も無くなる。



(ま、今日ぐらい楽しむのも悪くないね)



兄が元気活発な妹に「しょうがないな~」と苦笑いをしている場面を想像できるだろうか。

まさに今のハールと二人はそんな感じの光景を描いていた。

そんな時、誰かがハールの後ろに近づいてくる気配を察知。

ハールはすぐにその場で振り向き、目を見開く。



「ど……どうだ……? 似合っているか……?」



其処には赤を主体としたドレスを着たカーラが立っていた。

ドレスは細かい作りなどはあまり無く、シンプルなものになっているがカーラに良く似合っていた。

だが、ハールが最も驚いたのは別の部分である。

カーラは顔をドレスと同じ色に染めながら、普通の男性が見れば一発で襲いたくなるような表情を作っていたのだ。



――姉御ぉ! あなたはそんな性格じゃないでしょうに!



ハールはそんな美少女の顔を直視できず、目をキョロキョロさせる。



「あ~……えっと……うん……。良く……似合ってるよ?」



しどろもどろに答え、最後には何故か疑問系を口にしてしまった。



――なにさ……。仕方ないよ……。だってもの凄い美人なんだもん……。



心の中で意味も無く言い訳し続けるハール。

傍から見ればボーとカーラを見つめているようにしか見えない。

その様子にカーラは「照れるだろう……?」と顔を赤くさせながら目を逸らすのでハールは思いっきり吐血したくなった。



――ヤバイ……このままでは……。



自らの意識の危険を感じ取ったハールはとにかく状況を打開するべく、早期解決を試みる。



「うん。すごく似合っているよ。だからさっさと買っちゃいなよ!」



要はさっさと買ってもらって何時もの姿に戻っていればいいのである。

我ながらナイスだと思いつつもカーラの背中を押して服の入手を進める。


ハールに進められた為にその赤いドレスに決めたカーラはすぐに持っていた貨幣の内の銀貨十枚を取り出した。

驚愕のお値段に悪いことしたかなと不安に駆られるがカーラ本人は満足のいった表情を浮かべている。

その様子に胸を撫で下ろすハールに宝探しから帰還した二人の妖精が姿を現した。



「「ハール様~~~!」」



その声と同時に二人の姿を捉え、ハールは思わず頬が緩む。

今度の二人の服装はハールの希望通り、子どもらしい服装であった。

二人は緑と黄色の色違いのもので、形的にはフード付きのパーカーのようである。

今までピンク色のワンピースを着ていたが、此方の方が動き易そうで二人にも似合っていた。



「良く似合っているよ」



今度は素で優しい表情を二人に向ける。

すると二人は顔を紅葉させてダッシュで店員の下に、そのまま服を購入。

顔を太陽のように輝かせる二人にやはり頬を緩めてしまうハール。

こうしてそれぞれのお気に入りの服を見つけた三人を連れて、ハールは次なる場所に向かった。





     ★★★





時間は正午を過ぎた辺り。

現在ハールは目下昼食の最中であった。



(それにしてもすごかった……)



ここに着くまでの間ハールに向けられる視線は半端の無い殺気に満ちていた。

その殺気の原因である金髪美少女は今、五品目の料理を注文していた。



(命がけだった……)



街を歩くたびにカーラは街の住民老若男女を問わず魅了していた。

しかし、その隣には同じ年程の少年が歩いているのだ。

それはまさに必然のように、ハールは老若男女問わず殺気を向けられてしまった。


しかも、ハールの両手は二人の小さい幼女に握られている。

傍から見たら兄弟に見えるだろうが、この時ばかりは違った。



(……誰が僕らの“子ども”だ! 僕はまだ結婚してないよ!)



ハールはそのときの状況を思い出すだけで、穴があったら入りたい気分になる。

ハールはチラッとその原因たる美少女に目を移した。

そして思う……。


確かにハールもカーラには見照れてしまった。

それほどまでに今のカーラは美しい。

しかし……。



(大体どれだけ食べたら気が済むのさ……)



ただいま七品目を完食。

今までその片鱗をまるで見せていなかったがカーラはかなりの大食いであったのである。

そのスピードは凄まじく遂には八品目を食べきった。



「ハール様……」


「うん大丈夫……。皆まで言わなくても気持ちは一緒だよ」


「そうですか……」



その光景に三人はただただ顔を引きつらせながら眺めるばかりである。

道中にハールの精神を食い散らかし、店の中でも出てくる食事を食い散らかす金髪美少女は現在九品目を注文しだす。

一体何処にそれほどの量が入るのか、三人は熱心に考える。



「……? どうしたんだ? 三人とも」



当の本人は首を傾けながら九品目を平らげる。

三人はここまで行くとどうでも良くなってきた。



「いや……なんでもないよ」


「そうです……」


「だから早く食べて買い物の続きをしよ……?」



――まるでハリケーンだね……。



全てを飲み込み全てを散らかしていく。

まさにカーラは今ハリケーンなのだ。



「そうだな。後三品で止めておこう」



その言葉に三人はますます顔を引きつらせていったのだった。





     ★★★





そして時間はあっという間に経ち、今は夕方。

ハールは心身ともにボロボロの体を引きずりながら、今日の終わりに心から安堵していた。



――あともう少し時間が経つのが遅ければ……。



その先は考えただけでも恐ろしい。

食事の後、ハールは三人に振り回され、振り回され、振り回された。

様々な店に連れて行かれ、これがいい、あれはどうだと何度も訊ねられ、引っ張られた事はおそらくこの先忘れる事は出来ないだろう。

ハールは女性との買い物に軽くないトラウマを覚えた。



――死んじゃう……。



この台詞を今日だけで何回胸にとどめたことか。

あちらこちらに振り回され、振り回され、振り回される。

この恐怖が一体どれだけのものだろうか。

それはハールにしか分からない。



「楽しかったね!」


「またしたいですね!」


「では機会があればまた四人ででかけようか」



そんな急激に年を取ったようなハールの隣では「今日は楽しかった」と爽やかな笑顔を露にする三人がいる。



――冗談じゃない……!



今度こんな目に逢えばそれこそ精神が持たない。

第一楽しいのなら三人だけで行けばいい。

ハールは女性の買い物などには絶対に付き合わないと拳を強く握った。



「ふふ……。……………………」



そんな時、ふとカーラが寂しげな表情を浮かべては赤く染まった空を見上げる。

その様子に戸惑うソールとルーナ。

ハールもいきなりの表情に何が起こったのかわからないと云った表情を浮かべる。



「もうすぐ君たちとはお別れか……」



カーラは空を見上げてそんな事を呟く。

そう、この街を出てスクムト国内に入る頃にはカーラは冒険者として一人で旅立つ。

カーラはハール達と過ごした日々を思い出しながらハールに寂しげに笑ってみせる。



「私の事を……忘れないでね……」



いつにない弱気な口調。

寂しさゆえか多少声が震えていた。

カーラの実力なら一人でも十分にやっていけるだろうが、その年齢はどんなに凛々しくても大人ではない。

今からくるたった一人での旅の日々に不安を持ってもおかしくは無かった。



「何を言っているんですか!」



カーラのそんな表情にルーナが声をあげる。



「私達がカーラさんを忘れる訳ないよ」



ソールもルーナと同じようにカーラに声をかける。

その様子に微笑みながらハールはカーラの瞳を見つめた。



「たとえ別れてもさ……。またどこかで会えるんじゃないかな? 僕はそんな気がするな」



ハールは別れていてもこの時間は無かった事にはできない。

ならば悲しむより再会を楽しんだ方がいいよとカーラに笑ってみせる。



「ふふっ。まさかハールからそんな言葉が聞けるとはな」



カーラはその表情を僅かに緩ませる。

たまには良い事言うよ? と若干拗ねながらもハール自身も自分の口からそんな言葉が出てきた事に驚いていた。

昔の自分ならば決して口に出そうとしなかった様な言葉であったから……。

しかし、ソールとルーナに、カーラに出会い自分の心が変わったような感じがする。



(何故かはわからないけど……)



これが成長というものなのか……。

ハール自身自分の心の変化には疑問を持つばかりだが、悪い気はしない。



(母さん……。今でも辛いけど……僕はどうやら歩き出せるみたいだよ……)



ハールはその赤い空の向こうに居るであろう大切な人に届くように思いを空に飛ばす。



……自らの母親に届くように……。





読了ありがとうございました。

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