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新人バイトJKに手を出すなと店長から釘を刺されたが、生意気すぎてあり得ない  作者: 兼定 吉行
第一章 コンビニバイト~その真実~
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第7話 いい感じに買い物をしていくお客様(JK視点)

 ある時、店を出ていく客の背中を藤野がボーッと見ていることがあると気づき、訊ねる。

「……どうした?何か気になることでもあるのか?」

「青砥さん」

「……なんだ?」

「お客さんが買っていく商品って、全部美味しそうに見えますよね」

「そんなことを考えていたのか……。まあ、わかるよ。バイト中だと好きに物を食べられないし、余計にそう見えるよな」

「ですよねっ!?……後で私も、さっきのお客さんと同じの買おうかな……」

……わかるぞ、その気持ち。

 そういえば俺もコンビニでバイトを始めた当初、陳列された全ての商品が……お客様がレジへ持ってくる全ての商品が残さず魅力的に見え、片っ端から試していったっけ……。

 なんのためにバイトしてるんだよってなって、控えるようになったが。

 俺がそんなことを考えている間にも、藤野は続ける。

「後ですね、千円とか五百円以内で、凄くいい感じの買い物をしていくお客さんっていますよね」

「……ほう、例えば?」

「私個人の考えですけど、この間ジュースとチョコとビーフジャーキーとうまし棒なんかの駄菓子併せて、ピッタリ五百円でお買い物をしていった人が居ました」

「た、確かになんかいい感じだ!? なんだか豪華なおやつタイムって感じで!」

「ですよね!? 他にもお茶と肉まんとチキンとアイスとスナック菓子とスルメイカとカップラーメンに、やっぱり安い駄菓子で調整して千円ピッタリでお買い物をしていった強者も居ましたよ!」

「こっちはコンビニのいいとこ詰め合わせって感じだ!」

「いやー、見習いたいですね」

「そうだな。……っていうかお前の趣味おっさん臭いな。毎回酒の当てが混じってるじゃねぇか……」

「えー? おっさんの趣味がJKっぽいんじゃないですか?」

「そういう考え方もできるのか……」

 藤野からは、たまーにハッとさせられるような言葉が飛び出す。

 あくまでたまーにだが。

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