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新人バイトJKに手を出すなと店長から釘を刺されたが、生意気すぎてあり得ない  作者: 兼定 吉行
第六章 おでん襲来~招かれざる客達~
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第64話 りあるふぁいと!

 正気を取り戻した強盗が、再び包丁をこちらに突き付けて命令する。

「な、何やってんだテメェ! そっから降りろや殺すぞ!!」

……ちくしょう。 こうなったらもう容赦しねぇ……。

「コンビニ流暗器術……」

 俺はおもむろに肉まんの蒸し器に手を伸ばし、トングを掴む。

 そしてそれを犯人の顔に突き出した。

「トングサミングッ!」

「ぐあっ!?」

 突然のことに、大きく怯んだ犯人。

 レジを飛び越えて、犯人の肩関節にプロレスのチキンウイングを極め、そのまま床に押し倒した。

 筋トレしといてよかったぜ……。

「藤野! ひゃくとーばん!」

「は、はいっ!」

 こうして今度こそ本当に、長かった一日が終わったのだった。

 このあと犯人は通報により召喚されたポリスメンに逮捕される。

 そして俺はと言えば、翌日の新聞で「お手柄コンビニバイト店員、強盗逮捕に協力」と称賛され――なかった。

「やり過ぎコンビニバイト店員、過剰防衛スレスレの暴力を振るい強盗は重症」と、不名誉な記事を載せられてしまう。

 それもそのはず、あの強盗を床に押し倒した際、打ち所が悪かったため前歯のほとんどを失った上に、鼻骨と顎も骨折させてしまっていたのだから。

 結果から言えば、防犯カメラの映像が残っており、俺の正当防衛はあっさりと証明され、逮捕は免れることが出来た。

 しかしポリスメンからは「危ないことはやめて下さい」と、きつくお叱りを受けたのだった。

 逆に店長は褒めてくれた。

 なんだかなぁ……。

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