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新人バイトJKに手を出すなと店長から釘を刺されたが、生意気すぎてあり得ない  作者: 兼定 吉行
第五章 夏季到来~でも予定は未定!?~
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第44話 逆パパ活!?

「……なら、ウチ来て勉強教えて下さいよ。それなら問題ないですよね?」

 そんなことは無かったかー。

 それにそうなってくると、また別の問題が発生するんだよ!

 店長にも釘を刺されてるしな!

 俺は激しく抵抗する。

「い、いや……っていうか勉強くらい自分でやれよ!? なんでさっきから俺に頼る気満々なんだよ!?」

「ケチー」

 責めるような、失望の目を向けてくる藤野。

 仕方ないじゃないか!?

 こちとら女子の部屋になんか行ったことないんだからね!?

 絶対いい匂いとかするんでしょ!?

 いくらお前が相手とはいえ、理性を保てる自信があるとは言い切れないんだよ!

 うっかりおちんちんがふっくらしちゃったらどうするんだよ!?

 察してくれよっ!

……え、鈴とは同棲してるって?

 あれはそういうんじゃないから。

 藤野はがっかりとでも言いたげに、愚痴を溢した。

「あーあ、夏休みの課題ダルいんですよねー。小論文とかあるんですよー? 大学生じゃあるまい。受験だってまだ先なのにー」

「あー、それはダルいね。……って、勉強を教えて欲しいってのはタテマエで、夏休みの宿題を手伝わせるのが本当の目的だったのか!?」

 だからそんなにしつこかったのね……。

 もはや藤野は、その狙いを隠そうともせずに頼んでくる。

「ねー青砥さん手伝って下さいよー」

「無理」

「五千円払うんでー」

「五千円ッ!?」

……っと、危ない危ない。

 つい心が動かされるところだった。

 っていうか、バイト先の先輩を買収しようなんてとんでもないJKだな!?

 やはりテーヘンのバイトはクズばかりだな!?

 俺はこう、強く言ってやった。

「金で宿題を投げるんじゃないよ! やれば君の力になるんだよ!?」

「一瞬心動かされそうになってた癖に、よくそんな偉そうなことが言えますね」

 また見抜かれてたー!? 

 やばい、どう言い返そうか? 

 そんな時だ。

 ちょうどいいタイミングで、お客様が来店する。

「あっ、いらっしゃいませーおはようございます!」

 偶然に救われ、会話は中断。

 上手にこの場を切り抜けられたのだった。

 やっぱり、お客様は神様なんだなぁ。

 しかし、再び暇が出来れば――。

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