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新人バイトJKに手を出すなと店長から釘を刺されたが、生意気すぎてあり得ない  作者: 兼定 吉行
第一章 コンビニバイト~その真実~
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第9話 PS問題再び

 またある日のこと。

 藤野がバイトを上がろうかという頃、急にお客様がわっと増え出す。

 そんな時に、あの問題が再び起こった。

……そう、PS(パーソナルスペース)問題だ。

 お客様の多さに加え、多様な要望にも応えながら、二つのレジをフル稼働させつつ、事務所やらバックヤードやら、レジスペースの通路やらを忙しく行ったり来たりとしていた時だ。

――あっ!?

 俺がそう思った時には、もう遅かった。

 肘が意図せず、藤野のたわわと衝突してしまったのだ。


たゆんっ!


肘に柔らかな反発力を感じる。

 しまっ――!?

「~ッ!?」

……やっちまった。

 ただでさえ狭いレジの通路。

 俺はこうなることを避けたくて、藤野にパーソナルスペースについてを日頃から口酸っぱく注意してきたのだ。

 頬を染め、キッとこちらを睨み付ける藤野に、それ見たことかと、彼女にだけ聞こえるような小声で言ってやる。

「だ、だから言ったんだよ! PSが狭過ぎるって! こういうことが起こるから、いい加減もっと離れろよ!」

「嫌です!」

 頑固だ……。

「お前だってぶつかったら嫌だろ?」

「べ、別に?」

「嘘だな。動揺してるじゃないか」

「う、嘘じゃないですし? 塵や埃が体にぶつかったくらい、普通誰だって気にしませんから」

 コイツ言うに事欠いて、俺を塵や埃扱いしやがった!?

 大ダメージです……。

 藤野とバイトが被る度、俺は心の傷を増やしていった。

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