異世界へ2
「気が付きになりましたか?私はこのお城のメイドです」
「はぁ・・・・」
突然事に理解することが出来ないヒカルはここが何処であるのか尋ねることにした
「あのぉここ何処なんですか?」
「ここはクリスシュタン城ですよ ご存じありませんか」
「全然知りません」
それもそのはずだヒカルのいた街にクリスシュタン城などなかったし
社会の歴史にもそのようなものは書かれてはいない
何度考えてもどう考えても 自分がどうゆう状況なのかわからずじまいだ
そしてメイドが
「今主治医の先生を呼んできますね それと一城の主様もお呼びしますね」
そう言ってメイドが部屋から出ていき 数分がたった
「やっぱりここは日本じゃないんだ 窓を眺めても景色が全然違うし」
ヒカルがそういうと白衣を着た男性が入ってきた
「目覚めたようだね どうかね気分は?」
「・・・いちおう大丈夫です・・・」
「そうか それくらいの冗談が言えるのなら大丈夫だな」
そう言い主治医は診察を始める
10分くらい診察をしたのちに主治医は
「うん問題はないようだね まぁ2~3日は安静にしているといい」
と言って部屋を出て行った
入れ替わりで女性が入ってきた 女性は慌てふためきながら ヒカルにこう話しかけはじめた
「あぁぁ生きて・・・生きて帰ってきてくれたのね アルフレッド」
「えっ!!?」
「ぼっ僕はアルフレッドなんかじゃ・・・・・」
「何を言ってるのアルフレッド あなたは私の弟アルフレッドなのよ」
「(僕はアルフレッドって人になっちゃったのかな?)」
「何をしているのマーベル 目覚めたばかりなのよ 少しは安静にさせてあげなさい」
「お婆様 すみません アルフレッドが戻ってきたのでつい」
「ぼうやお名前は・・?」
「ヒカル・・・・ユウキ・ヒカルです」
ハッキリ自分の名前を答えるヒカル 老婆はにっこりした表情をしてさらに質問をし始める
「あなたはどこから来たの?」
「日本」
そう答えるとみんな驚いた表情をしはじめた
「聞いたことない国ですわね」
「ええっ」
「!!ここ日本じゃないの??」
「ここは北南にある都市 エリアブル・クリューストと言う国ですわ日本と言う国は聞いたこともありませんわ」
日本と言う言葉を聞き老婆は少し考え始める
「(この子はひょっとして・・・・)」
「お婆様 どうかしました?」
老婆が考え始めた事にすこし疑問をもったマーベル
「えっあぁいえね 聞いたことがない国だったもので」
「そうですわね あなたもしかして記憶がないのではございませんか?」
???と頭に思い浮かぶ感じで首をかしげるヒカル
「まぁいいわ あなた行く当てあるの?」
「ううん」
ヒカルは首を横に振った
「そうなのそれじゃ今日からこの城で暮らしましょうよ 大丈夫よ悪いようにしないから」
「そうねそれがいいわね こんな小さい子を見捨てるわけにはいかないでしょ?」
「でも 迷惑なんじゃ」
心配するヒカルを目にマーベルはやや強引に
「遠慮することないわよ 一人や二人増えても問題はないわよ」
ヒカルは少し考えてその申し出を受け入れることにした
「わかりました そこまでおっしゃるなら よろしくお願いいたします」
「なによ改まってかしこまっちゃって 私とあなたは姉弟みたいなもなのよ遠慮しないしない」
「ハハハハ (なんか慣れないや)」
「そういえば自己紹介まだだったわね 私はこの城の主君マーベル・クリスティーナ・クリューストよマーベルって呼んでくれた方がいいわね」
「私はリース・ミラージュ・クリューストです 」
二人の自己紹介が終わったところでヒカルは一つの疑問をぶつけることにした
「どうして僕はここにいるんですか?」
「君をみつけたのはほんの偶然だったのよ」
今から3時間ほど前に遡る
「今日の外交も問題なく進んだわね」
「ええ」
とそっけない返事をするマーベル
「ねぇマーベルあなたももう少し 素直になりなさい いつまでも アルフレッドの事を引きずってないで」
「そうですけど 何よ あの小太りの王なんなの 明らかに外交よりもわたくしの身体が目当てじゃないの 不潔・不謹慎・ばい菌よ」
「また考えを読んだのね」
「・・・・・」
少しため息をつくリースお婆様
「まぁいいでしょう あなたの理想の人が現れる頃には私と同じお婆さんね」
「そんなに時間はかかりませんよーだ」
不貞腐れた感じでふくれっ面をするマーベル
彼女がふと車の外を見ると一人の少年が倒れていた
「車を止めて」
「えっ!!」
突然車を止めろと言い始めたマーベルに慌てふためく運転手
「はっはい」
そういい車を止める運転手
「どうしたのですマーベル突然」
車が止まるのと同時に慌ててドアを開け倒れている少年に駆け寄るマーベル
「ぼうやどうしたの? あなた・・・アルフレッド? 目を覚ましてアルフレッド」
「マーベルなにがあったのです? まぁまだ幼い子供じゃないの マーベル早く車に乗せなさい」
「はい」
マーベルは少年を抱きかかえると急いで車に乗り込みクリュースト城へ向かう
城へ着きマーベルは降りるのと同時にこう叫んだ
「誰かキース先生をここへ早く」
「はっはい」
兵士達がそう答えると慌てふためきながら動きだした
数分したのちに主治医がやってきた
「陛下どうなされました?」
「キース先生この子をみてやってください」
「わかりましたすぐに運びましょう」
診察が始まって30分ほどがたった
キースは少年を診察し 頭のある部分を見て少し驚愕するのだった
「先生どうなんですか?」
「ここの後頭部の所なんですが 手術をした形跡がみられますね」
「手術!?」
「はい ここ最近行われていますね 傷の跡からすると少なくとも3~4時間が経過してますね」
「この子は手術をされた後に 捨てられたと?」
「そこまでは断言できませんが 可能性としては あり得ますね」
少年にされていた事を知り絶句するふたり
それを聞き少し考え始めるマーベルは
「先生この子は助かるんでしょうか?」
マーベルの問いかけに対し
「ええ大丈夫ですよ 問題ありませんよ」
医者のお墨付きをその場でもらいほっと胸をなでおろすマーベル
キースは少年の事について何か言いたそうにしていたが 言うべきかどうか少し迷っているが今は言わないことにしようとするにした
「マーベルここはキース先生にお任せしましょう あなたはやるべきことをやってちょうだい」
「お婆様わかりました では何かあったらお知らせくださいませ」
そう言い残しマーベルは部屋から出ていく リースはキースからさらに何かを聞き出そうとする
「他になにかお気づきになられたことは?」
「この術式なら魔法ではありませんね 魔法ならこのようなものは残りません 他になにか?」
「そうですか 他になにかわかりましたら お知らせください」
そう言い残し部屋から出ていくリース
少し考えながら
「(不思議な子ね あの子は将来大きな決断をしなければならい・・・・)」
「(もし その決断を間違わなければ 彼は間違いなくこの世界の・・・・・)」




