アイヌの踊り
アイヌの踊りはあまり多く観たことがなく、全然詳しくありません。
ウポポとリルムセの違いもよくわからない位です。
でも、
リルムセに分類される、鶴の踊りも、
ウポポに分類されるバッタの踊りも、
どちらだか忘れてしまった雀の踊りも。
すごく写実的で面白いと思います。
鶴の求婚の舞をそのまま踊っています。
バッタが飛び跳ねる様子そのものです。
子どもが踊ると雀の群れがそこにいるようです。
アイヌの踊りを観ていると広い大地の上、大空の下にいるような気がしてきます。
なんと言いましょうか、人が振り付けをしたのは間違いないけれど、動物たちが教えた(動物たちから教わった)と思わせる踊りです。
派手ではありませんがとても美しいと思います。
アイヌの踊りや歌を観たり聴いたりする機会は私には年に何回もありませんので、
東京の中野で催される「チャランケ祭り」は大変ありがたい機会になります(今年2016年は終了しました)。
沖縄芸能とのカップリングも嬉しいお祭りです。
他の地方の芸能とコラボするようになって益々楽しくなりました。
チャランケ とは話し合うこと、談判すること等の意味のアイヌ語です。
アイヌでは雄弁であることはとても大切なことだったと伝わっています。
カムイを祀る時にもいかに美しい言葉遣いが出来るかが問われたと聞きます。
また、人の側に咎がないのに災厄が起こった際には、カムイにきちんと正しい、綺麗な言葉で糾さなければいけませんでした。だから、日頃から語彙が豊富で弁が立つ人を選んで神事を行なったのだそうです。
韻を踏むことも又重要なことでした。
たまにホールで催されるアイヌの歌と踊りの公演を観に行きますけれど。
チャランケ祭りの空の下、地面の上で催される踊りを、同じく地面に敷いたシートに座って観るのが一番気持ち良いと思うのです。