漫画も本 ですよね
もう成人してかれこれ十年ほどになる娘たちがまだ小中高生だった頃。
娘たちの友人がよく我が家を訪ねてくれました。
何をしているかといえばザックリ我が家のコミックスやラノベ、ミステリーが目当てです。
私はオカルト、ホラーを除いた本が(漫画もライトノベルも)好きなので自分が読みたいコミックスや文庫は大抵発売日に買っていました。そして娘たちが欲しがるコミックスも私が買い与えていました。どうせ私も読みますし、子どものお小遣いから出させたら他の物が買えないの、判ってましたから。
だから日頃から
「本とコミックスは私が買うから欲しいのがあったら言ってね」
と娘たちに頼んでいました。
当時は月に新刊本を漫画や小説等を合わせて十五冊以上は買っていたと思います。新古書店ではもっと。
だから漫画だけではなく小説やライトノベルとかを目当てに来ていた子も何人かいました。
当時は本が早いペースで増えていくので、半年に一度本棚の整理をしてました。ブッ◯オフさんには何度か出張買取をお願いしました(百冊以上引き取って貰う為、持ち込みは無理でした)。欲しい子がいたらあげようと思いましたがなかなか居なくて。
「貰えるのは嬉しいけれど親に叱られる」
と断わる子の方が多かったのです。
え、今時(と言っても十五年ほど前)そんな親いるの?
びっくりして来る子たちに訊いてみると、
「推理小説は駄目って言われた(漫画は論外)」とか
「漫画を(借りて)家に持って行くと怒られる」とか。
「ライトノベルは禁止」とか。
ならば仕方ない。うちで心ゆくまで読んでいってくれたまえ。と思いました。図書館で借りて家に入っても怒られると言われたら、もう仕方ないでしょう。
何だか無料の漫画喫茶のようでした。
中にはアニメも禁止という子もいて、うちで録画したものを嬉々として見ていくこともありました。
そんな子たちを眺めながら。
つくづく子どもの好きなものなら禁止しないで欲しいと思いました。
嫌々読まされる本くらいつまらないものはないです。
食事中にいちいち
「野菜は身体に良いから沢山食べなさい。
お肉や魚は身体を作るのに必要なのよ。
豆腐にはイソフラボンとタンパク質があってね。
果物にはビタミンが……」
なんて能書き言われると食欲落ちませんか?
少なくとも私は確実に食欲が無くなります。
それと同じで
「これは去年の△高校の入試に使われた本だから読まなきゃ駄目。こっちは□模試で出された小説なんだから、役に立たない漫画なんかを読む暇があったら読みなさい」
なんて子どもに言っていながら、
「うちの子全然本を読まなくて〜」
はないでしょう、と思います。
今はそんな親はいないと思いますけど。いませんよね?